マックスの老衰は日増しにその程度を増しています。
今は、自分で立ちあがる事も出来ず、寝てばかりいる生活。
先日はそんなマックスに山の畑の、朝の空気を吸わせようと連れて行きました。
でも、夜中に小さな声で鳴き続けたりで疲れたのか、すぐに熟睡状態。
今は、朝の空気の中で鳴く、カッコウやホトトギス、そしてウグイス声も耳には届きません。
若い頃は、勝手に遊びに走りまくり、姿が見えなくなり夫婦は互いに「マックスは?」なんて言葉を交わしていた。
仕事よりも、マックスの行動の方が気になるほどの元気さで飛び回っていたのです。
あのころのマックスの勢いだったら、カモシカもムジナも姿なんて見せなかったはずです。
マックスは熟睡状態で夢なんて見ていないのか。
いや、夢で下の斜面に駆け降りて大きな石を咥えて登って来る夢を見ているのかも知れない。
右前脚の筋力が極端に落ちて動かず、左前脚でのみ動こうともがく。
そのために、左前脚は傷でポロポロの状態になってしまった。
いや、もがいているのでは無くて走っているつもりなのかも知れない。
そんな、極限の状態でも食欲だけは衰えず、腹ばいで一生懸命食べ、牛乳も飲みます。
暑い日が続き、夕方には日陰に居場所を定めたマックスも荒い呼吸していて心配でした。
もう、マックスとの暮らしも何日も無いのかも知れません。
マックスの奴は、泣き虫のトーちゃんが泣かないようにと気遣っているのかもしれない。
「どう、トーちゃん、気の済むまで看病したかい?」なんて言いたいのかもなんて勝手に思うのです。
母を看り、父を看り、そしてマックスをいま介護している。
マックスの淡々とそして一生懸命に生きる姿には何か学ばされているような気持ちです。