畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

「ヴィオレッタ・デ・フィレンツェ」の収穫始まる

2015-07-18 19:58:36 | 野菜

 いよいよ「ヴィオレッタ・デ・フィレンツェ」の本格的収穫を開始。
昨日は10個程の収穫で、今後もっと収穫量は増えるでしょう。

 下の黄色い品物は生食用カボチャ「コリンキー」です。
雨上がりの収穫で、両方とも艶々と輝いている。



 大きいですよー。


 もっとも大きなものは手のひらを覆い隠しそう。
でも、不思議な事に比重が軽いのか、持ち重りはしません。



 形は、固定種、イタリアの在来種の特徴かやや不揃いです。
生産性や流通性を重視して作ったF1種との違いでしょうか。



 この他にもナスは本数はともかくとして何種類も有る。
には「白ナス」も緑の細長いナスも見えます。

 まだ、「ヴィオレッタ・デ、フィレンツェ」は一度だけしか食べていない。
輪切りにし、チーズを載せてフライパンで焼いただけだったが、その柔らかさと甘さには驚いた。
コメント (4)
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連載28『毛バリ釣り』

2015-07-18 04:57:42 | 自然


  毛バリ釣り

 小学生の高学年になると、夏休みの日課として、毎日母の畑仕事を手伝った。
何程の手伝いになる訳でも無いのに、私には母一人の畑仕事は見過ごせなかったのだ。
 でも午後三時頃になると釣りに出掛けても良い、と言う約束事になってもいた。

 一人で帰る山道は寂しかった。薄暗い杉林など駆け足で通り過ぎる。
川遊びの子供達が家に帰る頃、一人で延べ竿を担ぎ自転車で川へと急ぐ。
川岸で釣り糸を竿の先に縛り付ける。

 糸の先には毛鉤と呼ぶ、鳥の羽根で作った疑似餌が五、六本着いている。
はやる心を抑え、腰に網のビクを下げ、すべる石に足を取られぬよう、
ゴム草履を履いた足を冷たい川に入れる。

 淀みより瀬がより釣れるポイントである。川上にそっと毛鉤を落とし、
水の流れよりやや遅い速さで毛鉤を流す。
ツンツンとした手応え。向こう合わせでこちらから合わせる必要は無い。

 ググーっと強く引き込めば針がかりは確実だ。ハヤ、オイカワが主たる獲物で、
時にはブルブルという独特の感触の山女が釣れる。稀に放流された大きな虹鱒が釣れる事も有った。

 夕間詰めと言われる、日没の前後は入れ食いになり、我を忘れさせる。
運が良ければ百匹近い釣果になる。

 そんな楽しい一時も大きな危険も孕んでいる。
釣り場の川は晴れ渡り、暑い夕日が川面を金色に染めている。
しかし、県境付近の山岳地帯には積乱雲が湧き、山裾を雨で曇らせている事があるのだ。

 夢中で釣り歩き、小さな分流を越え中州を越えて本流で釣っていた。
夕間詰めの大釣りに川の変化を見逃してしまっていた。
気が付くと小さかった分流も大きな流れになっているではないか。

 躊躇している余裕など無い。延べ竿を杖に必死で渡った。
何時の間にか腰のビクは流されていた。

 幸運だった。岸に歩き付きへたり込み息を整えなければ家には帰れなかった。
ビクを流した言い訳は忘れた。
しかし、釣りを止められる事を恐れ家族には正直な話はしばらく出来なかった。
コメント (2)
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