なんだ、なんだ、なんだー。
タヌキの足跡が突然乱れている。
タヌキがね、向こうからこちらに歩いて来て突然・・・・。
手前にも跡が見えるけれども、こけたように転げ回った様子が見える。
どうやら春の気配、気温の上昇に体調に異変を感じたような・・・・。
でも、本当の彼らの春は秋で、燃えるような恋の結果は春になって生まれいずる筈だけど。
ま、タヌキの身体の事情なんて気にしないで先を急ごう。
夜の内は冷えていたけれども、なんと夜明けとともに気温は上昇。
中途半端に雪が固まったものだから、ウサちゃんも歩きにくくて仕方ないようだ。
くっきりとした足跡では無くて、所々沈む可哀そうな足跡。
あまりの賑やかな音に錯覚かと思い振り返ると自分のスキーのシュプール。
音は小鳥の鳴き声だった。姿は見えないが杉林に幾羽もの小鳥たちが潜んでいる様子。
沢筋に近づくと水の音。
気温の上昇に伴い雪解けが始まり、小さな川は春のメロディーを奏で始めたのでした。
そこで、顔に雨を感じ始める。
どうやら、三時間ごとの天気予報が外れ、早めに雨になったようだ。
養理池が雪に覆われていて湖のよう。
遠回りして行きと違うコースで帰ろうと思ったが、強まる雨足に同じコースを家路へと急いだ。