桂米朝 私の履歴書 (日経ビジネス人文庫) | |
桂 米朝 | |
日本経済新聞出版社 |
人間国宝になったことも「これが壺やら絵画なら息子たちも高う売ることができるんですが、この国宝ばかりは売れまへん」と笑いのネタにして
落語はしょせん世間をちゃかす芸であって、笑われてなんぼだ。
「国宝になってもならいでも同じことですので気安うに」とお願いして回ったぐらいーだったとか
そして弟子たちは「米朝は桐の箱に入れてきました」-とネタにしたと言う
上方落語の復興に努め 素晴らしい落語家であった桂米朝が 姫路出身と知ったのは ずいぶんと後のことだった
姫路市に大善町というところがあり 知人の食堂があった
その少し先に九所御霊天神社ーというこの物語を作りたくなるような名前の神社があった
桂米朝さんの祖父と父親がそこの神主で 本来なら桂米朝もそこの神主であったそうなのだ
私が学生の頃 桂米朝が語りをする「味の招待席」なんていう名店紹介のような番組があった
なんとも上品な上方言葉ーなんて思いながら聞き惚れていたものだ
聞きたいと思っていなくても 聞いてしまう 知らず聞き入ってしまう
そんな落語をされる方でした
名人ー
少し前 桂ざこばが主役を務める舞台がNHKで放送されました
生前の桂米朝が聞いて調べて 復活させた「地獄八景亡者戯(じごくはっけい もうじゃのたわむれ)」
その舞台にも桂米朝さんのお写真がありました
弟子たちにゲストを加えた桂米朝追善ーとしての舞台
(とっても 楽しい舞台でした)
子供時代から落語に親しみ ずっとずっとかなう限り落語と共に生きたー
本の中にある写真も珍しくも貴重なもの
自分のことゆえ淡々と書かれてはおりますがー
落語界の大巨人
凄い方だと思います
(敬称略しております ごめんなさい)