夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「葬恋記」-10-

2017-03-04 20:51:51 | 自作の小説
ータマキー
人外の存在(もの)-人間ではない
存在してはいけないモノだ

身を引き裂かれる思いで・・・タマキは男の腕から逃れた

ーもう お逢いすることはありませんー

人間ではない以上 どうすることもどうなることもできない

逃げたタマキの頬が濡れてータマキは自分が泣けることに気づく

声を押し殺しての慟哭

ーあの人が自分を忘れて 他の人間の女性を愛する
それも見たくないー

ー消えてしまいたい!-

再会は・・・・・更なる苦しみをタマキに与えた

消えることも死ぬこともできない

眠ってしまって 知らない間に 男の命が消える 
死んでしまうことも耐えられない


そうっとそうっと男の無事をタマキは確かめずにはいられない

男は随分やつれはしたけれどー生きていた

その窶れが自分のせいだと思うとタマキは苦しい
逢っても一緒にいても 離れてすら自分には大切に想う相手を幸福にすることができない


それでも遠くに離れた影のように タマキはひっそりと男を見守り続ける

恋・・・・と呼んでいだろう
愛と呼んでいいだろう


今迄多くの人間の命をただ消してきた 奪ってきた 死に至らしめてきたタマキ
これは報いだと思った

幸せであってほしいただ一人の人間なのにー



離れた影のようにタマキはひっそりと添い続ける
過ぎて行く日々 過ぎて行く年月

男は妻を娶らなかった
他に想う存在がある身では誠実なことではない・・・
孫として息子として三代目として 仕事はする
家業は支える

男は心の奥底で死を希っていたのかー

だから?

だからー

信号待ちをしていた男の前に迫って来る道路を曲がり損ね暴走するトラック

男は逃げなかった
受け止めるように手を広げる

トラックを抱きとめるように

その一瞬・・・・・

一瞬の間にーはた目には一瞬と見える間に男と死の間にあったのはー


何処から現れたのか男に覆いかぶさるタマキ

ー駄目よ! 駄目よ!ー

「いいんだ・・・」
突如現れたタマキに男は微笑む「やあ やっと会えたね 出てきてくれたね」

ー他の誰が死んでも 貴方が死ぬのは駄目ー


「一緒に逝こうよ 一つになって 君は僕の中に入れないか 僕と一つになれないか」

ー?!-

「君がその存在を 姿を変えられる存在であるのならー」

男はトラックと自分の間に入ったタマキを力強く抱きしめた
「もう君と離れるのは嫌だ 離れて ただ生きるのは 僕は君と一つの存在(もの)になりたい ずうっと君と一緒にいる それだけが願い
僕の心からの願いなんだ」

タマキの涙が男の肩を濡らす
「君の涙は温かいな ずっとずうっと会いたかったよ」

ーわたしも わたしも貴方と一つで在りたかった 永遠に一緒にー

「うん・・・」


タマキを抱きしめたまま男が幸福そうに微笑む

男の命と共にタマキという存在もこの世から消えた

後には恋に死んだ男の命の抜け殻があるばかり


ー永遠に一緒にー

その魂は何処へ
何処かにたどり着けたのだろうか




惜しい・・・

2017-03-04 15:24:19 | ひとりごと
宝塚には 現在はもう無くなった宝塚ファミリーランドへ子供達がまだ小さい頃に行ったきりで 生の舞台を観たことはありません

私が子供の頃 宝塚の舞台を放送する番組があり 家にいて観られる時は見てました
鳳蘭さんが絶対的スターで 麻見れいさんも輝いていて 遥くららさんが娘役で素晴らしく美しかった時代
「虞美人」とかが印象に残っています

そうした番組が無くなりー
後は高校の後輩に宝塚ファンのコがいて 観劇に行くしきたりー細かな決まり事を聞きー
絶対無理と 思って(覚えられない )
女子校だったせいか 宝塚歌劇のファンはかなり居たようで 文化祭には宝塚に関する展示などもありましたっけ

短大時代は神戸の学校でしたので 通学の電車内や駅に貼られているポスターで 
ああ今こういうのしてるんだー

私は一人娘で 父が結構うるさいところもあり 一人での自由な外出は殆どさせてもらえませんでした

卒業してからは母の仕事を手伝って 母と一緒の行動でしたので ますます自由は無くてね

結婚しても両親と同居
母の仕事を手伝って 家事 母の病院の送り迎え
子供の塾の送り迎え

この時代の趣味は 何処でもできる読書とか借りてきた映画を観るとか
それぐらいかな

たまにつまんないものを書くとかね

数年をおいて それぞれ闘病の末に両親が亡くなり 平行して弱っていた舅の看病
その一年後の舅の死

舅が亡くなってからは毎日 姑の家に通って

乏しい自由時間は あんまり無いです


NHKのBSプレミアムで時々宝塚の舞台を放送してくれるのは楽しみで 好きな特集がある時には宝塚の本を買って
サンテレビで日曜日の朝に放送ある「タカラヅカ カフェ」を録画しておいて観ることなども楽しみでした


その番組で花乃まりあさんを見ました
可愛らしい方ー容姿だけでなく話される様子も

どんな方なのだろうと興味を持って ネット検索をかけると 96期問題という言葉に突き当たりました
96期の学生が集団いじめにあっていた
(いじめられていた学生は 同期の学生から平手打ちされたこともあったとか その平手打ちを 生徒さん達同士で再現したかのような画像がネットに流れたとされる画像があります)




それで花組のトップとなる明日海りおさんの相手役に選ばれた時に かなりのバッシングがあったこと
96期 このことだけでアレルギー うけつけない宝塚のー明日海りおさんのファンが多くいたこと

去年の夏の早すぎると思える退団発表の時にすら「やっとやめた」という悪意に満ちたブログ記事も多く見かけました


テレビの番組でだけど 私が花乃まりあさんの出演する舞台を初めて見たのは「カリスタの海に抱かれて」

明日海りおさん演じるカルロに恋するアリシアを演じておられました



「仮面のロマネスク」
「ME AND MYGIRL」
「新源氏物語」
「アーネスト・イン・ラブ」

それから「雪華抄・金色の砂漠」

これで2月5日に退団されました


ショックでした
明日海りおさんと花乃まりあさんの舞台がもう観られないことが

それほどに「金色の砂漠」のタルハーミネ役は素晴らしいのです

東京公演の千秋楽と当日行われた花乃まりあさんの千秋楽の様子を細かく丁寧に書いて下さっている方々のブログも拝見しましたがー
もう とても残念です
(この千秋楽の舞台とサヨナラショーとDVDで発売されることを熱望しております)

私は蘭乃はなさんの退団公演であり 明日海りおさんトップ就任での「エリザベート 愛と死の輪舞」がとても好きな舞台なのですが
この舞台で花乃まりあさんは小さな役を幾つかとエトワールでした

この望海風斗さんのルイージももう絶品ですし
「キッチュ」に入れるアドリブも素晴らしいです

「闇が広がる」「最後のダンス」「愛と死の輪舞」
好きなので車でCDかけています

ただ 私は蘭乃はなさんのエリザベートはちょっと苦手です
ヒロインとして感情移入はできません

もう叶わない夢ですが 「金色の砂漠」を演じた現在の明日海りおさんと花乃まりあさんの演じる「エリザベート」の舞台が観たかったー
そう思うのです

宙組から花組に入ってきてすぐの「ベルサイユのバラ」のロザリー役を除いてはーほぼ初めての舞台であった花乃まりあさん
環境の激変に戸惑うことも苦労することもーましてや次期娘役トップとしてー本当に本当に大変であっただろうと思うのです

宙組時代の「the WILD Meets the WILD」のエマ役などは本当にキュートで 花乃まりあさんがピカ一人気の明日海りおさんの相手役に選ばれたことが良く分かります

移った花組で彼女の良さを自分で出すまでに時間がかかったのも
覚えること 悩むことも多かったのだろうなと

今は新たに購入したDVDを繰り返し観て ネットで動画を捜したりして花乃まりあさんを捜しています

もう宝塚の本に花乃まりあさんが載ることはないと思うと それも淋しいです


明日海りおさんは新たな相手役を迎えて次の舞台に取り組んでおられますがー


明日海りおさんと花乃まりあさん
ずうっと観ていたいコンビでした


 

届いたのは 大中小の箱三つ

2017-03-04 14:10:55 | 子供のこと身辺雑記




長男が北海道で買ってた御土産が届きました
(画像は自宅用のお土産の一部です)

あと北見ハッカ飴なんてのもありました
取敢えず お菓子は仏壇に幾つか置いて

自宅用におばあちゃん(姑の家)用に 大学用に

研究会で行ったので 御土産はあんまり正直期待してなかったのですがー
そこそこ買ってきておりました