夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

病院行きで

2018-11-17 23:42:21 | 子供のこと身辺雑記
金曜日は内科 土曜日は手術前の麻酔科での面談と眼科さん

二日続きの病院行きでした

眼科の診察が終わり受付へ支払に行こうとすると 一人の女性と目が合いました
何処か見覚えがあるような

頭を下げると 名前を呼ばれました「ーの奥さん・・・・」

ああ 主人が勤める会社のベテラン事務員さんでした

二年前に会社を辞めて今日はお姉さんの付き沿いでーとのこと

主人が足を骨折した時に手続きのことで会社へ行くのに 主人の運転手をしたことがありました
それで二度ばかりお会いしたのでしたっけか

「人の顔を覚えるのは得意なので」とのこと
それで覚えていて下さったのでした

その方のお姉様は姑の家のごく近くにお住まいで

同じ科を受診しているから これからもお会いすることがあるかもしれません

人は何処で誰と会うか分からないものだなと思いました



あさのあつこ著「闇医者おゑん秘録帖」 (中公文庫)

2018-11-17 21:01:12 | 本と雑誌
闇医者おゑん秘録帖 (中公文庫)
あさのあつこ
中央公論新社



女医者
産んでは世間を憚られる腹の子を堕胎する闇の医者


そんな人間がいるという
背の高い女だそうだ
割と腕も立つ
凄味も見せる


本当におろしたいのか
産めない赤子なのか


どうしようもないのか

尋ねると言う
自分の言葉で本当の思いを話しなさいよとー

「春の夢」
縁談が決まっている若旦那は女中のお春に腹の子をおろすように言って 人から聞いたおゑんのところへ行けという
お春は おゑんに自分の思いを話して 腹の子と生きたいのだ 産みたいのだと気付くも
若旦那に階段の上から突き落とされた・・・
血だらけになっておゑんの所へたどり着き救いを求めるお春
流れてしまった赤ちゃん

後悔の若旦那はー



「空蝉の人」
鬼が毎夜 襲ってくるという その身を抱きに
そして鬼の子を身ごもってしまったのだと

謎を解き その女性の持つ本来の強さを思い出させるおゑん

鬼よりも恐ろしいのは人の心・・・・




「冬木立ち」

縁談も決まっているのに・・・・・お鈴は初めて愛した男の子を宿した
母親は言う 
おろして元の体に戻ってもらわないと困るんです


妊娠する前の娘の体になぞ 戻れるはずもない
腹の子をかきだして

身も心も傷つくのだ


風の強い夜
お春の言葉に誘われるようにー
おゑんは自分の生い立ちを語る

その身に流れる血のことも


続編も出ております

あさのあつこ著「ゆらやみ」 (新潮文庫)

2018-11-17 00:17:44 | 本と雑誌
ゆらやみ (新潮文庫)
あさの あつこ
新潮社



その娘は禁忌の場所で生まれたという

男しか入れぬ間歩(まぶ)で産まれた


父親が誰かはついぞ知らず
母親は娘を産んで命を引き継いだかのように亡くなった
母を喪った娘は 母の兄に母と同じ名前をつけられた
登枝(とえ)と・・・・・・


男手一つで娘を育てたその母の兄は病気になる


女郎を置く女主人はまだ幼い登枝が近い将来とびきり美しく育つことを見抜き いくばくかの親切さから
店の下働きを登枝がすることとひきかえに二人に居場所をくれる

いつかは女郎とならねばならぬ身

そんな登枝にも好きな相手ができる
少年たちにからまれていた危うい場を救ってくれた伊夫
異国人の血が流れているらしい美しい少年

登枝の旦那が決まりー
女郎になることにはこれまでの女主人への恩義からも覚悟は決まっていた登枝

けれど

ああ
けれど


伊夫に逢いたい!

その思いが登枝を走らせる
ずうっと登枝を狙っていた男に機会がうまれる

伊夫は登枝を護る為に罪を犯す
まだ少年と少女の年頃

一生一度の恋

命懸けの秘密

その秘密をかぎつけた男は異様なまでの執念で伊夫と登枝の周囲をかぎまわる
罪をでっちあげてでも伊夫をとらえようとする


伊夫の犯す最後の罪ー
重い病の身でもあった伊夫


誰が死んでも生き続けていた登枝
他の男の妻となって それなりに幸せに生きても


その人生の最後には

産まれた場所へ戻っていく


其処に恋しい男がいるはずだから


自分を迎えてくれるはずだから





さびれかけた銀山を舞台に描かれる物語

読みながらひきこまれていく登枝の人生に読む側の力が奪われていくような