事件記者であったのに 左遷されて文化部の仕事をする秋葉は 将棋の記事も書くことに
一方 人生に行き詰まった男がもう一人
仕事をクビになり家賃が払えず住むところすらなくなった
いわゆる将棋馬鹿
将棋にかける思い
真田信繁という
静という女性を通して 秋葉の家へ押しかけ強引に同居する真田
自分の夢へかける真田
真田のこれまでを書きたいと思うようになる秋葉
孤独な少年はオオカミと出会ったと信じる
オオカミのアルファ
母は家を出て行き 父は借金から連れていかれ
真田は伯父の家に引き取られた
そこでの生活は幸せではなかった
父が手ほどきしてくれた将棋
将棋が縁で林に目をかけられ 鍛えられた
初恋の女性とも出会った
全ては将棋ゆえに
真田に振り回された感のある秋葉だが おかげで一皮むけて いい男になったようでもある
登場する人物ひとりひとりが魅力的
解説は先崎学氏
棋士の目から見ても合格点な面白い小説なのだと
素敵な文章で書かれておられます