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王が倒れたことで、またも世弟の問題が浮上して来ました。
北からは女真族、そして南の海賊という厄介な問題を解決するには、きちんとした世子を立てないと、士気も上がらないってことです。
とにかく、一刻も早く兵を送らなくてはと言っても、誰も手を上げません。
命令系統が曖昧だし、たとえ大妃が摂政と言う立場に立ったとしても、戦争の事は女性に指揮は無理だと誰もが考えました。
イ・ガンとヤンアン君は、自分たちに神が味方したと思いました。
もう、自分以外にいないじゃないか・・・って感じかな?
大妃も、もう避けがたいと思ったのか、腹をくくったようです。
でもね、そこで指名したのは、なんと、イ・ガンではなく、イ・フィ。
ガンは、ショックでした。自分は母大妃に嫌われているとしか思えません。幼い頃、世子のためにと宮廷から出され、やっと戻って来てからも、自分はフィより嫌われていると感じて来ました。
それが今回、はっきりとしたと思ったのです。
イ・ガンは大妃に直接理由を問いました。
大妃の答えははっきりしていました。
好き嫌いの問題ではないのです。イ・ガンの欲が・・・王位に対する欲が強すぎることが不安なのです。
大妃は、やっと生まれた待望の王の息子に次の王位についてほしいわけです。それが王位継続のきちんとした筋道ですから。
この先の世も、脈々と続いていくための筋道ですから。
だから、世弟は単に幼い王の子が成人するまでのつなぎなんです。
成人した暁には、ちゃんと王位を戻してほしいわけです。イ・ガンでは、その期待は持てそうにありません。
でも、そういう欲の無いイ・フィならば、それが叶うと思いました。
突然の指名に、驚いたのはフィも同じです。
生まれた時から、そういう欲を持つ事を許されなかった大君です。フィの場合は、それを納得して来ました。
彼の今の願いは、政権とは関わりのない立場で、ジャヒョンと静かに温かい家庭を築いて行きたい、ただそれだけなのです。
頑なに世弟の件を拒否しました。
大妃は、ジャヒョンとの結婚を許す代わりに、世弟の件を了承させようと考えました。
で、ジャヒョンに会う事にしたのです。
王妃とナギョムも同席しました。一応家族となりますからね。
ところで、ナギョムはイ・ガンの目的をはっきりと知り、自分の意志を固めました。
ガンは世弟になろうとしている。いずれはこの国の王に・・・ということです。そうなると、自分は家門始まって以来の王妃となれます。
ガンが大業を成すための手助けをし、運命を共にするということ。今後、自分はイ・ガンの妻では無く、臣下です・・・と言いました。
流石にガンも、その強い気持ちに心を打たれました。初めて心からの自分の味方が出来たと思ったかもしれません。
そんなナギョム。
ジャヒョンが大妃に会いに来た時同席し、ジャヒョンがいる時は柔らかい笑みでジャヒョンを褒め称えました。
でも、一旦ジャギョンとジャギョン母が退席した後は、散々にけなしましたよ。
花嫁修業をさぼったり、変装して出かけたり・・・と。王族の嫁にはふさわしくないときっぱり言いましたよ。
友達じゃなかったのか?・・・と王妃が怪訝な表情で聞きましたら、友の為だと答えたナギョム。
絶対に王族の生活になじめないと思うからというのが理由です。
これ、もしかしたら、イ・ガンの指示だったかもしれません。ガンとすると、絶対にフィとの婚礼を邪魔したいでしょうからね。
ジャヒョンが、フィと同じように権力を欲してはいないと気付いた大妃は、気に入った様子でした。
如何にフィを愛しているかも、伝わりました。その上での、ナギョムの意見・・・。
大妃はどう受け取ったでしょう。
帰り道で、ジャヒョンは女官から呼び止められました。大君がお待ちです・・・と。
やっぱりね、ジャヒョンはフィだと思い込んでいそいそと案内されて行きましたが、待っていたのは、イ・ガン。
まだ自分への執着を捨てていないと知り、怒りがこみ上げて来たジャヒョンです。
大妃は、ジャヒョンと結婚したけらば、世弟を受けろとフィに言いました。
王の息子が成長し、王位につくまでの間、盾になれと。
大君の命は、王室のためにあるのだ・・・と大妃。
なら、命を差し出します・・・とフィ。
一瞬、怯んだ大妃ですが、考えは変わりませんでした。
そして、大臣たちに自分の考えを発表したのです。
当然、大臣たちは驚き、喧々諤々の論争になりました。
その時、ヤンアン大君が議場に入って来ました。
討伐軍に志願する・・・と。
「王族が模範を見せてこそ、臣下や民も尊敬しついてくるというものです。」
もっともな意見です。
その上で、言いました。
「副官には、戦場に慣れている王妃の父キム・チュの息子キム・グァンを。新しく冊封される世弟は、その能力を示し世継ぎにふさわしい事を証明すべきです。」
つまり、世弟を戦場に送れということです。
自分は武術に優れているイ・ガンを伴おうと考えていたが、この状況では、イ・フィが行くべきだと。
上手い言い方です。
大妃は、フィを死地に追いやるなんて・・・と怒りましたが、口でそういい返す事は出来ません。
大妃の弟シム・ジョンは、チャンスかもしれないと言いました。
時間稼ぎをすることができると。その間は世継ぎ問題を持ち出すことは無いだろうからと。その間に王が回復すれば、世弟を立てなくて良いのだからとね。
それでも、フィの命が・・・と大妃が言うと、キム・グァンにフィを守らせればよいと言いました。
大妃、頷きました。
フィは決して納得できるものではありませんが、大君としての運命も命も自分だけのモノではないと言われたら、もうどうしようもありませんでした。
意識を取り戻した王も、フィの気持ちを理解していました。
フィの人となりも充分分かった上で、フィしかいないと思ったのです。
フィは、世弟は固辞しましたが、戦場に行く義務だけは果たすと言いました。大君として・・・。
フィを戦場に連れて行くと言うヤンアン君の考えを聞いたイ・ガンは、流石に躊躇する気持ちが湧いて来たようです。
年老いたヤンアン君も、フィもやはり家族です。
権力争いに於いてはライバルであっても、幼い頃から自分を兄と慕ってくれたフィです。死ぬかもしれない場所に送るのはやはりね・・・。
出陣の前夜、フィに祖父の形見の剣を差し出しました。
「この剣がお前を守ってくれる。」
「兄上を信じて行って来る。兄上が出陣したら、心配して待たなければいけない。それよりマシだ。家族だからな。」
この時ばかりは、ガンもフィを大切に感じたようです。
ジャヒョンはフィの出陣をナギョムとイ・ガンから聞かされました。
婚姻が控えていると言うのに名乗りを挙げた・・・とか、死ぬかも知れない人との婚姻なんか・・・とか、散々な言われ方でした。
ショックでした。
その怒りをフィにぶつけました。
フィは、自分の口で説明したかったのですが、先に知られてしまいました。
私はどうでも良い存在なのですか・・・とジャヒョン。
「婚姻してから行ってください。妻として帰りを待ちます。」
「必ず生きて帰る。私の命はそなたのものだ。私を待つそなたを一瞬たりとも忘れぬ。」
そなたの夫として生きたかった。だが、私はイ・フィである前に、この国の大君なんだ・・・と。
義務を捨てて婚姻しても、幸せにはなれない・・・と。
ジャヒョンはフィの為に服を縫い始めました。
でも、裁縫の苦手なジャヒョン。なかなか進みません。クッタンが手伝おうかと言いましたが、自分ですると言って必死に針を動かしました。
そして、ジャヒョンはフィと二人だけで結婚式を挙げました。
二人だけで仏様の前で愛を誓ったのです。
ジャヒョンは髪を結んでいたリボンを、フィは、髪を止めていた簪を互いに交換したのです。
このシーン、結構じんわりとしました。
この想いがあったからこそ、1話での再会シーンの切なさ全開の二人になるんだと思いました。
ジャヒョン兄も、父の命令で出陣することになりました。
まだ成均館の儒生なのに・・・と尻ごみしましたが、どうしようもなかったみたいです。
そして、イ・フィはたくさんの兵と共に出陣して行きました。
見送る民の中にジャヒョンの姿を探しましたが、見当たりません。
だって、ジャヒョン、また男装して付き従う民の中に紛れてますもん。
あいやぁ~っ
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