ヨーロッパではディーゼルが主流でフランス、スペインでは70%、ドイツでも60%ぐらいか。そのため、ベンツ、BMWなどのディーゼルに対する姿勢が日本とはまるで違う。
ベンツディーゼルに乗っていて、これは確かにフィーリングが高級車だと感じるのである。日本ではディーゼルは非力で騒音高く、煙を吐くと考えられている。ところが、強大なトルクを発揮し、騒音や振動は高出力ガソリン車並み。煙は出ない。
その上で、大変な燃費の良さ。同じ容量のエンジンで35%も効率が高い。同じ追い越し加速の大型ガソリンターボ車と比較すると70%ぐらい効率は高くなる。アウトバーンでディーゼル車が目立つわけだ。
ベンツやBMWではディーゼルが速い。これは実際に乗ってみなくては分からない。特にベンツは圧倒的だ。私の感覚では、国産車が相手なら負けない。フェアレディーのトルクが37kgm程度かな、それに対してベンツML350BlueTECが63.2kgm。
追い越し加速はフェアレディーよりML350BlueTECの方が相当速い。ゼロからの飛び出しは ややフェアレディーの方が速いかもしれないがそん色ない。(因みにML350BlueTECは在庫切れで注文後半年待ちの状態)
トヨタは2000年の時点で、ランクル200からディーゼルをなくすことを決めていた。ディーゼルとガソリンの両モデル併行から がぶ飲みガソリン車に大きくカーブを切った。
トヨタはアメリカのピックアップ市場に進出する。無謀にもGMやフォードの牙城を崩しにかかった。そこで大きな軋轢を生じ、自動車業界の支援を受けていたオバマ大統領の尻尾を踏みつけ、散々叩かれることになった。
トヨタはディーゼルの開発技術が無かったことも有るが、完全にディーゼルの評価を間違えたのだ。トヨタをはじめ国産車のディーゼルの設計思想はガソリン車スペックの高燃費モデルとしてディーゼルエンジンを載せた感じ。
あくまで高級車はガソリン車なのだ。ランクル200にディーゼルがなくてもそういうせこい顧客はいらないという考え。しかし、ランクル200オーナーは高速でもガソリン代を気にして、左側レーンをゆっくり走っている。あれで楽しいはずがない。
ベンツでディーゼル搭載はML、G(軍用四駆)、E(セダン)だけである。実はこれらはベンツの中でも高級車に分類されている。MLは現在60%以上がディーゼルになっている。多分、Gも同様だろう。Eに関しては殆どがガソリンかな。
何が高級車フィーリングか?開発者の高級車造りに対する徹底的なこだわりを感じるからであろう。
私はセダンには興味が無いし右ハンドルしか選択しないのでベンツではMLとGのみが対象であり、次に購入するのは新しいMLかGか、また楽しみである。