ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

雪道で交わす思いやり

2009-12-23 22:47:45 | 新潟
この1週間くらい前、新潟は雪が降り積もった。
新潟市内は、特に雪に弱い。
日頃は、関東平野の一角のように、雪が降っても50cm近くも降り積もることはないのだ。
それが、一気に積もった。交通網は大混雑。
油断しているドライバーたちが、冬タイヤに換えないまま走って滑ったりぶつかったりして大変であった。
もう一つ雪が降ると交通上大変になるのは、道幅が狭くなることだ。
いつもは2台がすれ違える道でも、轍(わだち;車の通った後のタイヤの跡)が3本しかない道も多い。
普通に通れば4本になるはずの轍だが、道幅が狭いと、真中の轍を両方向から来た車が使うから、轍は3本になるのである。
問題は、そこで両方向から来た車がすれ違う時に起こる。
どっちか一方の車が、轍のない道端近くの雪に突っ込まないといけなくなる。
いったん車が雪に突っ込むと、今度はそこからの脱出がそう簡単ではない。
そんな大変な状況にならないように、大部分の雪国の人たちは、少しでも道幅が広くなっているところや、前に車同士がすれ違って轍が4本ついているところで、対向車が通り過ぎるのを待つ。
そんな状況ですれ違う時、ほとんどの運転者が互いに軽く頭を下げる。
会釈しながら、雪道をゆっくりと通り過ぎる。
「ありがとうございます。おかげで通れます。待ってくれてありがとうございます。」
「いやいや、お互いさまですよ。大変な雪道、お互い事故なく運転しましょう。」
互いの会釈は、こんな気持ちで交わされる。
雪国の人たちは、情けが深いと言う。
それは、こんなところにも表れている。
雪は大変だが、温かい心の交流も生んでくれている。
コメント
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