12月だというのに、雪ではなく雨が降っている。
12月の雨、だね。
「12月の雨」といえば、ユーミンの楽曲にそういうのがあったよね。
♬雨音に気づいて 遅く起きた朝は まだベッドの中で 半分眠りたい
…
小学生のころ、当時通っていた小学校で12月1日は、毎年学芸会の日と決まっていたのだが、いつも寒い日だった。
その日は、なぜかいつも雪が降った。
冬になるのだなあ、といつも思っていた。
そう言えば、槇原敬之の「冬がはじまるよ」という歌もあったな。
♬冬がはじまるよ ホラまた僕のソバで すごくうれしそうに ビールを飲む横顔がいいね
…この歌が流行っていた頃は、12月になると、ビールじゃなく、うまいのは熱燗でしょ…なんてヤボなことを、私はぶつぶつ言っていたっけ。
さて、「12月の雨」「冬がはじまるよ」と歌のことを書き始めたら、毎年12月の今ごろに自分が聴きたくなる歌が、いくつかある。
私でなくても日本で代表的なものには、山下達郎の「クリスマス・イブ」だよなあ。
毎年年末になると、今でもヒットチャートを駆け上がるのだから、大したものだ。
それ以外の、好みの曲を上げてみる。
前にも書いたことがあるけれど、この時期ぴったりだと思うのは、「一緒に…」だなあ。
♬偶然の帰り道 意味のない言葉と 白い息の横顔 思い返してる
靴紐のとれた坂道 粉雪が落ちて 君の背中光っていたね
…寒さの中、粉雪が降り始め、歩いている若い二人の情景が目に浮かぶ。
そして、「一緒にいたいとはじめて思った」と、自分の恋心に気づく。
「12月この道で 手を繋いで歩きたい」
好きだなあ、この歌。
俗にいう裏日本の冬の始まりは、雷だ。
太平洋側に人には理解しがたかった、アリスの「冬の稲妻」。
これも前に書いたことがあったな。
関東の人たちには、空気が乾燥して毎日が晴れるのが冬。
だけど、こちらでは、「雪起こしの雷」が鳴ると、雪が降る。
♬あなたは 稲妻のように 私の心を 引き裂いた 蒼ざめた心 ふるわせて 立ちつくすひとり 立ちつくす
「冬の稲妻」は、雨から雪に変わっていくことを告げるのだよな。
今年はまだだけど、雪起こしの雷の音は近いうちに聞くことだろう。
12月といえば、クリスマスの月だ。
山下達郎の「クリスマス・イブ」
稲垣潤一の「クリスマスキャロルの頃には」
辛島美登里の「サイレント・イヴ」
この3曲は、私にとってクリスマス3大名曲だなあ。
あともう一曲、私の心に残っている曲が、佐藤隆の「12番街のキャロル」だ。
この曲の詩は、谷村新司によるものだった。
谷村新司が歌うバージョンのものもあるのだが、私は佐藤隆が歌う方が気に入っている。
♬あなたのために歌う 想い出のキャロル あなたに聞こえるかしら 私のために歌う 別れのキャロル 12番街に消えてゆく
この歌のサビでは、「もっと」が8度も繰り返される。
そこに、思いがあふれてくる。
せめてもっともっともっともっと もっともっともっともっと あなたに甘えたかった
けれどきっときっときっときっと 希望のない愛だからこそ 噓だけはなかった愛だと信じてる
…うーん、なんだかとても心を打つんだよなあ。
こんな歌たちを聴きながら、また今年最後の月、12月が過ぎていくのだなあ…。
クリスマス・ソングと言えば、やっぱり山下達郎の「クリスマス・イブ」。なぜ聴き飽きないのでしょうかね。やっぱり音楽的に優れているからでしょうね。
1988年ごろは、たしかにバブル時期で、JR東海の深津絵里のCMもよかったし、翌年の牧瀬里穂も魅力的でした。あんな風なシーンに憧れた世の男性たちも多かったことでしょう。クリスマス・イブが独りではさびしいというのを完全に植え付けられましたね。
現在では、その感覚はだいぶ落ち着いた感じがします。まあ、いろんな歌が商業主義に乗りましたが、この曲は超越していますね。快い曲を聴いて、心豊かに過ごしていたいものです。
ありがとうございました。
88年にJR東海のCMソングに採用されて大ブレークしましたけど、オリジナルは1983年に発表されたアルバム『MELODIES』に収録されていたんですよね〜、確か。
いろいろなバージョンがありますけど、どの曲も流石音へのマニアック度が半端ない山下達郎さんらしいな〜って音に仕上がっていますね〜。
88年と言えばバブル真っ盛り。なんかあの頃ってクリスマスは恋人と一緒じゃないとおかしい…ってムードで、今と時代が違っていたな〜って気がしますね。個人的には今の時代が自分にフィットしていますが…。
これからもよろしくお願いします。