ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

自転車に乗って、「自転車にのって」(高田渡)

2023-06-17 20:32:00 | うた

自分の足で走ることが多くなってから、3kmや4kmくらいなら歩いてしまおう、という気持ちになることが多くなった。

だから、車に乗らずに歩いていくことを選択することが多い私である。

 

今日は、出かける用があったのだが、往復すると4km以上ある。

明日が関川マラソンで、ハーフ21kmを走るから疲れたくないな、と、4kmほど歩くのをちょっとためらった。

車に乗ろうかと思ったが、もう一つの選択肢があるのを思いついた。

それは、自転車に乗っていくことだ。

自転車に乗るなら、今はヘルメットをかぶる努力義務があるのだが、私の頭に合うヘルメットは家にまだない。

すみません、ヘルメットなしで行きます。

その代わり、通る道は、極力、車が通らない道や歩道(自転車通行可の)を通ることにした。

 

 

ということで、久しぶりに自転車に乗った。

舗装されていない道で乗った。

なんだかとても新鮮な感覚だった。

いつも歩く道でも、目の位置が高いから、見え方が違う。

自分の足で走ることもよくある道なのだが、スピード感が違う。

 

自転車に乗って、走るのも楽しい。

自転車に乗って、見るのも楽しい。

自転車に乗って、自転車に乗って、…。

 

そう繰り返していたら、急に高田渡の「自転車にのって」という歌を思い出した。

高校1年生の頃、同級生にこの歌を好きな女の子がいたことも。

その子は、シンガーではジョン・レノンを、歌では「自転車にのって」がお気に入りだったっけ…。

 

「自転車にのって」

アップテンポでいい感じのリズム。

明るい調子の歌だった。

まだ歌えるかなあ。

思い出してみよう

 

自転車にのって ベルをならし

あそこの原っぱまで 野球のつづきを

そして帰りにゃ 川で足をあらって

自転車にのって おうちへ帰る

自転車にのって 自転車にのって

ちょいとそこまで 歩きたいから

 

子どもが自転車にのって自由にでかけて行く。

原っぱで野球する。

川で足を洗う。

50年ほど前は、そんなのがまだ当たり前の風景だったっけ。

「自転車にのって」には、そんな当たり前の風景が歌われていたのだった。

 

じゃあ、2番は?

 

自転車にのって ベルをならし

となりの町まで いやなおつかいに

そして帰りにゃ 本屋で立ち読みを

日が暮れてから おうちへ帰る

自転車にのって 自転車にのって

ちょいとそこまで 歩きたいから

 

となり町まで おつかいに行かせられる。

町だと、立ち読みをするような本屋があった。

日が暮れるまで目一杯遊び、家に帰るのは、結局暗くなってから。

だから、家の人におこられる。

あった、あった。そんなことが。

 

思い出してみると、この歌は、なんだかとても懐かしい風景が広がる歌としてよみがえってきた。

歌は「自転車にのって」なのに、「ちょいとそこまで『歩きたい』」という。

走るのではなく、自転車に乗るのは軽い気持ちで「歩く」感覚でもあったっけ。

 

雨が続いていた当地、久しぶりの青空の下、自転車に乗って風を切るのは快かった。

「自転車にのって」を思い出し、さらにごきげんな気持ちになったのであった。

 

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