【選挙】:カギを握るのは小池都知事?逮捕者相次いだ衆院東京15区、告示まで1カ月でも候補者公募すらできない自民
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【選挙】:カギを握るのは小池都知事?逮捕者相次いだ衆院東京15区、告示まで1カ月でも候補者公募すらできない自民
4月16日告示の衆院東京15区補選で、与野党の候補者選びが進まない。政治資金裏金事件で逆風にさらされる自民は、一度決めたはずの候補者公募を始められない苦境に追い込まれている。公明や小池百合子都知事との連携による無所属候補擁立案も浮かぶが、具体化には至っていない。一方で野党第1党の立憲民主も擁立が遅れており、告示まで1カ月余りとなった今も構図は見えない。
◆柿沢未途被告の議員辞職による補選
東京15区補選は、昨年4月の江東区長選を巡り公選法違反(買収など)の罪で起訴された前法務副大臣・衆院議員の柿沢未途被告が議員辞職したことに伴って実施される。
裏金事件を巡る岸田政権への国民の不信感は強まる一方だ。内閣支持率は、共同通信調査(3月9~10日)で20.1%と過去最低を更新した。
さらに東京15区では柿沢被告に加え、統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件で秋元司・元自民衆院議員が21年に実刑判決を受けるなど、「政治とカネ」を巡り自民議員の逮捕者が相次ぐ事態となっている。
◆「誰が出ても風当たりが…」
自民都連は2月に総務会で公募方針を決めた。だが3月11日現在、公募は始まっていない。複数の都連関係者によると、公募に踏み切れない背景には、こうした厳しい情勢を踏まえた党本部の意向が働いているという。
党内では、「秋元、柿沢の後では誰が出ても風当たりは強い」(都議)など自前の候補擁立を困難視する声が聞かれる。連立を組む公明の関係者は「(15区で)自民候補を推薦すれば、うちのイメージダウンにつながる」と突き放す。
◆都民ファで相次ぐ連携
一方で都内の首長選では、自民と公明、小池知事や知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が、政党色の薄い候補の支援で連携するケースが相次いでいる。
昨年12月の江東区長選では、小池知事が擁立を主導したとされる無所属の元都幹部を自公、都ファなどが推薦して勝利。今年1月の八王子市長選でも、自公推薦の元都幹部の苦戦が伝えられる中、小池知事が終盤で応援に入り、両党に恩を売る格好となった。
◆「都政にまい進している」
こうした状況を念頭に、自民党内では「公明と都ファが推す候補に乗る」(都連関係者)などと、3党連携による無所属候補擁立案が取り沙汰される。また、ある都議会関係者は「知事は迷っているようだ」などと話し、小池知事自身が15区出馬をうかがっているのではないかと警戒心を強める。
小池知事は8日の会見で、自身の15区出馬について「いつもの答えと一緒。都政にまい進している」と返答。3党共闘についても「都政にまい進しているのでお答えできない」と突き放すように答えた。
◆立民も対応決まらず
一方、日本維新の会は新人金沢結衣氏、共産は新人小堤東(こづつみ・あづま)氏、作家の百田尚樹氏が代表を務める政治団体「日本保守党」は新人飯山陽(あかり)氏をそれぞれ擁立すると発表している。国民民主は元フリーアナウンサー擁立を発表したが取り消した。立民はまだ具体的な対応を明らかにしていない。
立民都連の手塚仁雄幹事長は、8日午後に開かれた都知事選候補擁立に向けた会合に出席した後、15区の対応について問われ「東京の野党が共闘を進めてきた経緯がある。同じ枠組みで候補者を一本化できることが前提になる」と述べた。
元稿:東京新聞社 主要ニュース 政治 【政局・選挙・4月16日告示の衆院東京15区補選】 2024年03月12日 17:41:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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