愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

「愛国心」を教えるためには「職務命令」=「強制」より「自由」にこそ

2012-01-26 | 日の丸・君が代

「朝日」の投書に興味深い声が掲載されたので、まとめてみよう。

24日
信念貫く教員こそ現場に必要     (東京都)
 日の丸・君が代の義務化で、苦悩する教員の記事(17日朝刊)を読みました。私は、小中学生3人の子どもを育てていますが、学校でどのような先生に出会うかは、彼らの成長に大きな影響を与えると思います。
 懲戒処分を受けた教員は「『考えて行動する人間になれ』と生徒に教える以上、『強制』には従えなかった」そうです。こういう先生こそ教育現場には必要なのではないでしょうか。子どもの心の内を尊重し、自分で考え信念をもって行動する子どもを育て、納得のいかないことはとことん吟味する姿勢を教えてほしいからです。
 一方で、「処分のリスクを冒してまで抵抗することじゃない」「面倒なことは避けたい」という若手教師。こうした教師ばかりになれば、子どもたちが疑問や異論をぶつけたとき、どう受け止めてくれるのでしょうか。
 最高裁が今回示した、処分の行き過ぎに一定の歯止めをかける判断に少しほっとしました。「強制」や「処分」におびえることなく教育に情熱を傾けられる現場であってほしいと心から願います。

25日
過去から学んで被害を軽く  (神奈川県)
 「地震対策 古文書で探れ」 (16日朝刊)を読みました。過去の災害時に起こったことを知るのは、今後の防災対策に大いに役立つと思います。
市役所に勤めている私は先月、事務の支援のため、宮城県石巻市役所で1週間ほど働いてきました。実感したのは、とにかく何もかも「待ったなし」ということです。やるべきことが山積し、いかに速やかに問題を解決していくかでした。
 そこで、戻ってから関東大震災と阪神・淡路大震災について書かれた本を読みました。関東大震災では、避難所での炊き出しや衛生面での苦労など、今と変わらないことが多かったようす。阪神大震災では、神戸市役所が時間と労力をさまざまな国の規制と闘うことに使わなければならなかったことがわかりました。
 私たちは本を通じて、過去を知ることができます。自然災害を防ぐことは難しいですが、被害を軽減するすべはあるはずです。

25日
国旗国歌で愛国心教えたい  (埼玉県)
卒業式などの式典で国旗に向かって起立せず、国歌を斉唱しなかった公立学校の教職員らに対する東京都の懲戒処分について最高裁判決が出た。「学校の規律や秩序保持の見地から重きに失しない範囲で懲戒処分をすることは裁量の範囲内」としたのは、妥当だと思う。
私は親や先生から、国旗掲揚、国歌斉唱時にはしっかりと起立し、国旗に敬意を表しながら歌うことが当然と教えられてきた。教員になった今でもその教えを順守している。
 確かに、憲法において、精神の自由は認められている。しかし私は教員として、国旗国歌に起立斉唱することで、生徒に「愛国心」を教えることも使命の一つと考えている。
 子どもたちが自分が生まれ育った国を愛する気持ちを持つことは、とても大切なことである。成長して海外に行けば、改めて日本の素晴らしさや日本人のりりしさを感じることもできるだろう。日本人としての誇りを持って生きていくことはすなわち、自分自身に対する誇りを持つことにもつながる。
 式典で起立しない教職員や保護者を見て、子どもたちはどう思うだろうか。今こそ学校や家庭、地域が一体となって子どもたちが心から国を愛し、尊敬できるよう教育体制を整えていくのが緊急の課題であると思う。

恐らく、あくまで勝手な予想だが、栢沼 ふきサンの声を読んだ鈴木 沙英子サンが投書したのかもしれない。世相を反映している。保護者の声に、教員が、そして公務員の声が噛み合っていて面白い。

鈴木さんの言うことも一面理解できる。だが、「式典で起立しない教職員や保護者を見て、子どもたちは」立派だと思う子どもがいるかもしれない。それは日々教室で教師が何を教えているかだろう。

「考えて行動する人間になれ」と教えているか、「処分のリスクを冒してまで抵抗することじゃない」「面倒なことは避けたい」「長いものには巻かれろ」と教えるかどうか、個人の尊厳とか、真理とか平和とかを教えているか、どうかだろう。

「新教育基本法」では日本の「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」とあるが、日の丸・君が代の国旗・国歌化を推進してきた政治家たちによって、日本はどうなったのだろうか?

アメリカに従属して原発を推進してきた結果、日本の国土ばかりか太平洋をも汚染し、この国のあらゆる「伝統文化」を破壊してきたのではないか?こうした国を国家はどのように「尊重」しろ、「誇り」を持てというのか?

また「他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」とあるが、日の丸君が代がアジアに対してどのような影響を与えたか?また戦後日本はアジアの一員としてどう振舞ってきただろうか?特に日本の伝統文化に大きな影響を与えた中国と朝鮮文化に対してどのような「態度」をとってきただろうか?

こういうことを踏まえて学校の先生には国旗国歌を教えてほしいものだ。

その点で、栗飯原 なおみサンの「過去から学んで被害を軽く」は、震災のことだけではなく、いやこの日の丸・君が代強制問題に最も当てはまる「声」だ。

この視点で新しい国づくりが国民の力でできた時、はじめて国民は「日本」を愛することができるのではないだろうか?

日の本の白地に赤の旗印子らに教へむ白きこころの
日の丸の血染めの史を伝へむと泥より出づる華のごとくに

コメント
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