愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

「風評被害」の発信源は「美味んぼ」か?地元の新聞が明らかにしていた「風評」の大本は安倍政権だ!

2014-05-14 | ゲンパツ

バッシングはさまざまな主張が並立するのが民主主義社会に反する!

「美味んぼ」バッシング旋風が撒き散らされましたが、別の視点で意見表明が出てきました。大変喜ばしいことだと思います。以下、関心のある部分のみ掲載しておきます。

 

JCAST 「美味しんぼ」叩きに「疑問」の声 茂木健一郎「特別視する理由がわからない」松本人志「漫画家さんが神」 社会 2014/5/13 コメント 44

茂木健一郎氏は…「美味しんぼ」は原作者(雁屋哲氏)が強い信念を持って描いている漫画だと認識していると言い、「その延長線上で言えば、今回の福島の原発事故被害について、あのような表現をしても、意外ではないし、むしろ、ああ、おやりになるだろうなという印象しか、私は持たなかった」と、問題となっている描写は特に驚くものではなかったとの感想を述べ…風評被害につながるという批判には「一つの漫画の中で、福島の原発事故についてある見解が述べられたからと言って、右往左往する社会の方が問題」だとして、受け手側が情報リテラシーを持って総合的に判断すべきだと主張した。また、同作以上に原発事故の被害を指摘する言説は数多くあることから、「さまざまな主張が並立するのが民主主義社会というもので、『美味しんぼ』を特別視する理由が、私にはわからない」と、同作ばかりがバッシングされていることに疑問を呈した。

松本さんは美味しんぼ騒動に言及する中で、作品はみんなで作るものではなく作者のものであるとして、「外部の人間がストーリーを変えろとかいうのは、ちゃんちゃらおかしな話なんですよ」とコメント。続けて「これに関しては漫画家さんが神、映画に関しては映画監督が神なんですよ」と指摘し、「周りがごちょごちょ言って変えろとか言うのは神への冒とく」とも語った。

12日放送のラジオ番組「伊集院光 深夜の馬鹿力」(TBSラジオ)の中で、伊集院さんは「僕の被害妄想、誇大妄想かもしれないけど」と前置きした上で、「政治の人たちが色んな発言をしていく中で変な盛り上がり方をすると、漫画で言っていいことの(規制)話になりかねない」と話した。また、政治家に対しては「潜在的に皆が『不安なんだ』っていうことに関して、漫画に何か言うよりは、そっち(編注:不安)を取り除くにはどうしたらいいんだってことのほうをする(考える)仕事でしょって思うんだけど」「特に国の政治の人に関していうと『なんで皆があれを読んでざわめくのか』みたいなことの責任の一端みたいなのはちょっとある気がする」などと話した。(引用ここまで

全くその通りです。このような視点で、マスコミはもっともっと検証すべきです。やっていませんが。

マスコミがバッシング批判を手控えているというか、無視をしているなかで、このバッシングの印象操作という姑息な手口を使って国民分断を謀っている政権を応援しているので、地元福島の新聞は何を言ってきたか、調べてみました。

以下の記事に書かれているフクシマの実態は、別の視点からみれば「風評被害」にはならないのか。そのことを抜きに「美味んぼ」の「鼻血」を理由にバッシングするのは、如何なものか、そのことを、まず強調しておきます。 

遅々として進まない復興に「風評被害」の最大の原因がある!

その理由は、以下の記事を読めば、フクシマの子どもや親御さんたちが置かれている苦悩が見えてきます。しかし、これらの苦悩は、現代の風潮を踏まえると、逆に言えば、「風評被害」の原因にもなりかねません。それは遅々として進まない復興に最大の原因があります。この「風評被害」の大本である政府の対策を不問に付したバッシングこそ、東電と政府とゲンパツメーカーなど、原発利益共同体=死の商人グループを免罪するものだということです。この視点に、全ての国民がたつとき、はじめて、フクシマの復興が前にすすむのではないか、ということです。 

しかも森まさこ消費者大臣など、自民党は、野党時代に「鼻血」問題を理由に民主党政権を追及していたのです。このような事実を踏まえると「批判」の一面的発想が浮き彫りになったように思います。この事実を踏まえると、自民党のご都合主義・不道徳はいっそう浮き彫りになります。福島を利用して政権を奪還したのですから。マスコミは、こうした自民党の姑息・不道徳を追及すべきです。 

屋外で遊べない子どもの実態は風評被害にはならない?

福島民友 子どもの屋外活動/官民連携し運動不足解消を 2014/5/4 12:05
http://www49.atpages.jp/toms/charset.php?s=Shift_JIS&d=UTF-8&url=http://www.minyu-net.com/shasetsu/syasetu/140504s.html

東京電力福島第1原発事故による屋外活動の制限が県内の子どもの肥満傾向や体力低下につながっていると問題視される中、県は本年度、子どもたちの屋外活動の場と機会を拡充する。県は、屋内運動だけで課題の解消につなげるのは難しいと判断…ただ、保護者には屋外の活動を不安視する声もある。県と実施団体は、屋外の環境に対する保護者らの不安解消に努めながら、子どもの健康改善に向け屋外活動の充実を図ってもらいたい。…屋外活動の拡充は、県内の除染の進行を受けて行う。ただ、昨年行ったモデル事業では、NPO法人の放射線量の測定で一部に高い線量の場所もあり、土に触れないよう注意を呼び掛けるなどの対策を講じた。拡充に当たっては、こうしたきめ細かい対応が必要になる。…専門家は、子どもの年齢が高いほど、太陽の下で思い切り遊ぶことができる場所の確保が重要と指摘する。一方、施設の設備などを十分活用し、屋内でもこれまでより子どもたちが体を動かすことができないかどうかの検討も忘れないでほしい。(引用ここまで 

無理強いを避けなければならないのは何故か?

福島民報 こどもの日と福島/子育て支援進めよう 2014/5/5 10:05http://www.minpo.jp/news/detail/2014050515486

伸び伸びと暮らし、遊び、しっかり学べる環境を整えたい。同時に親の不安を取り除き、出産や子育てしやすい態勢づくりが急務だ。県内の15歳未満の数は4月1日現在の推計で24万3666人。震災前の平成23年3月1日時点から3万656人減じた。減少率は11・2%で、県人口全体の4・3%を大きく上回る。また、20~39歳女性の数の落ち込みが目立つ。震災被災地の岩手、宮城両県と比べても著しい。…放射線による健康被害を懸念する母子らの県外流出が減少に拍車を掛けたようだ。進学・進級を機に徐々に戻りつつあるものの、一万人以上が今も異郷にとどまる。家族がばらばらに暮らす事例も聞く。好ましい姿とは決していえない。帰還を促すには、放射線の知識や現況、県民の動向を伝えながら、粘り強く訴えるしかあるまい。もちろん無理強いは避けるべきだ。…今春の県内ゼロ歳児が前年より増えた。過去十年の統計で初めて。15歳未満全体の減少率も震災前の水準に回復してきた。喜ばしい。…除染の推進や健康調査の継続、18歳以下の医療費無料化、教育の充実などに取り組んでいる。(引用ここまで 

「福島に蔓延するタカリ」記事に、閣僚は抗議とバッシングをしたか!

更に注目しておかなければならないのは、次の記事です。〈福島に蔓延[まんえん]する「タカリ体質」〉と書いた、ある雑誌=三万人のための総合情報誌『選択』 の4月号に載った記事について、「美味んぼ」バッシングした閣僚はどう反応したのでしょうか。全く無反応でした。ところが、マンガ「美味んぼ」については、口を極めて、大ウソをついて、バッシングしたのです。その意図は何か!です。その点をマスコミは明らかにすべきです。

福島民報 本県への誤解偏見/反論含めた情報発信を 2014/4/19 10:05http://www.minpo.jp/news/detail/2014041915180

東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の発生から4年目を迎えても、県土再生の進みは遅い。むしろ時間がたつほど問題が枝分かれして拡大し、新たな対応や費用増を招いている。被災地への関心が次第に薄れる中、地元住民や自治体に原因や責任を求める論調や見方を見聞きする。解決の難しさ、膨れ上がる予算に対する中央の「いら立ち」の表れともいえそうだ。軽視することなく、反論を含めた適切な情報発信が必要だ。〈福島に蔓延[まんえん]する「タカリ体質」〉。ある雑誌の4月号に載った記事の見出しだ。広告が今月初め全国紙に掲載された。本県への誤解や偏見を助長しかねない一例だろう。…さらに厚生労働省の研究班が調査した子どもの心的外傷後ストレス障害についての結果に疑問を投げ掛けている。…本県への誤った見方や認識が他県の新聞読者はじめ、インターネットや口コミで広がる事態を恐れる。復興策や実施手法に関して問題が生じているのは確かだろう。元凶は「福島」や県民ではない。矛先を向けるべきは、予算を流用したりする霞が関の官僚や、「利権」に巣くう勢力だ。(引用ここまで

「美味しんぼ」は矛先を向けるべき相手か!

矛先は予算を流用したりする霞が関の官僚・「利権」に巣くう勢力では?!

帰還見通しも立てられない福島の実態を放置しているのは誰だ!

「美味んぼ」バッシングのスリカエを見抜くべきだ!

福島民報 震災3年帰還見通し/なぜ、明示しないのか 2014/3/24 10:05http://www.minpo.jp/news/detail/2014032414679

そもそも、安倍晋三首相は東日本大震災と原発事故から2年を迎えた昨年3月の記者会見で、避難住民の帰還工程表を夏をめどに公表するとしていた。夏が過ぎても、まとまる気配はなく、自民、公明両党は政府の背中を押すように、昨秋の震災復興第3次提言の中に今後の放射線量の低減見通しと帰還の可否、時期の提示を盛り込んだ。

ところが、提言を受けて政府がまとめた復興加速化指針にも反映されなかった。その後、本紙が行った年頭インタビューの中で根本匠復興相は「帰還時期について方向性を示したい」と述べた。やる気があるのか、ないのか、さっぱり分からない。1年以上も肩透かしを食っている避難者のいら立ちは募るばかりだ。

原発事故の収束作業は汚染水問題など相次ぐトラブルで不安定な状態にある。原発周辺で国が行っている直轄除染も思うように進まない。(引用ここまで

どうだったでしょうか。フクシマが「風評被害」を受けなければならないフクシマの置かれている実態は、地元の新聞がすでに明らかにしていました。その権化は誰がつくっているのか、明らかになったのではないでしょうか。このような実態をスリカエて、「美味んぼ」に、その責任を負わせる安倍政権や産経の犯罪敵役割が浮き彫りになったのではないでしょうか。

しかも、この点を明らかにすると同時に、野党時代に、自民党が何を言っていたのか、そのことを踏まると、二重三重四重の意味で問題と言わなければなりません。マスコミも同罪です。今後どのように報道するか、厳しき点検していく必要があります。

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フクシマ告発を自虐的?とする産経の「美味んぼ」バッシングにみるゲンパツ犯罪免罪思想に大渇!

2014-05-14 | ゲンパツ

「美味んぼ」の「フクシマ鼻血事件」について、以下の社説が出ました。それぞれに典型的な意見が述べられているように思います。この「美味んぼ」の記事を批判する論調の最大の理由が「風評被害」の「助長」「拡散」を問題にしているのですが、その「風評被害」の根本原因については、中日・東京以外は何も語っていないように思います。そこで検証してみることにしました。各紙の社説の抜粋を一覧してみました。ご覧ください。

フクシマの実態を告発・批判すると風評被害と批判されるのは何故か!?

産経特有のフクシマ自虐論のハジマリか!?

 「福島県は国連科学委員会や医療機関などの専門機関と連携して全県民を対象に健康調査を実施している」とありますが、「低線量被曝の影響に関しては未解明な部分もある」のは何故か。これが「風評被害」の原因の一つになっていることをスルーするのでしょうか。「短期間で健康への顕著な影響が出るわけではない」などと言っていますが、鼻血問題は、すでに国会でも議論になっていることを産経はどう説明するのでしょうか。それとも無視するのでしょうか。

産経の表現に、侵略戦争の加害の事実を「自虐的」「反日」として退け正当化する思想と論法が見えてきます。逆言えば、産経など、バッシング勢力の思惑が透けて見えてきます。フクシマの実態の中にある問題の本質を覆い隠す不道徳です。

産經新聞 美味しんぼ/独善で風評を助長するな 2014/5/14 6:00
http://sankei.jp.msn.com/column/topicslist/../../life/news/140514/trd14051403200005-n1.htm

東京電力福島第1原発を訪問後に主人公が鼻血を出す場面や、福島県双葉町前町長が実名で「今の福島に住んではいけない」と発言する姿が描かれている。…福島県民の不安をあおり、風評や偏見を助長するものだ。福島県は国連科学委員会や医療機関などの専門機関と連携して全県民を対象に健康調査を実施している。これまでに放射性物質に起因する直接的な健康被害が確認された例はない。低線量被曝の影響に関しては未解明な部分もあるが、被曝線量の高い放射線技師や宇宙飛行士でも、短期間で健康への顕著な影響が出るわけではない。…「美味しんぼ」の描写は科学的根拠と客観性、さらに結果への配慮が決定的に欠ける。県民の絶望感を増幅させただけではないだろうか。一面では「被災者に寄り添う」ようにも見える独善が、実際には福島の人々を苦しめているケースは少なくない。特に悪質なのは、反原発・脱原発の主張を浸透させるために住民の不安をあおり、絶望感を増幅させる表現や行動である。(引用ここまで

感情的論評のウラにある政治の無策!

政治の無策を改善できない不確信と焦り?!

「美味んぼ」の記事が、福島の懸命な努力に水を注すという感情はよく判ります。しかし不思議なことには、「光の見える海面近くまで懸命に浮き上がってきた」と言うのであれば、もっと自信を持って対応できるのではないでしょうか。「本県の実情が誤って伝わる恐れ」「印象」に拘るのか何故か。不思議です。あまりに感情的社説の奥に何があるか、別の社説で検証してみたいと思います。

福島民報 風評との闘い/応援団はずっといる 2014/5/14 10:05
http://www.minpo.jp/news/detail/2014051415643

漫画「美味しんぼ」による風評被害助長が懸念される中、福島を支える動きは力強さを増している。県民と思いをともにする全国の支援者との一体感を強め、前進していきたい。…国内外で知名度のある大使の本県訪問自体が、福島の安全性発信に大きな力となってくれるはずだ。…「福島県を助けることが埼玉県民の心意気」との上田知事の言葉は、福島県に注がれる温かな視線を実感させてくれる。…一方で、…原発事故と鼻血にあたかも関係があるかのような印象を与える。…個人的見解を取り上げたことで、本県の実情が誤って伝わる恐れが生じている。復興への努力を台無しにしかねない。風評という暗黒の海に投げ出され、光の見える海面近くまで懸命に浮き上がってきたところを金づちでたたかれたようなものだ。…県民と支援者の心を傷つけ、復興に使うべき貴重な時間と労力を抗議や反論のために浪費させて何が議論か。(引用ここまで

事故被害に苦しみ無理解に怒り不安と闘う人々を励ますのは?

巨大な被害を招いた原発政策の権化は何か!

ひとつの作品を取り上げて過剰に反応したのだ誰か!何故か!

「低線量被曝には未解明の部分が多い」のは何故か。「外部被曝や内部被曝を検査する体制が整いつつあるが、受診率は高いとはいえない」には何故か。「現地で活動を続ける医者たちは『心配なら検査しよう』と呼びかけ」なければならないのは何故か、など不明な点が多いのは問題です。

 「食べ物や水の検査も継続的に実施されてきており、健康への影響と関連づけられるほどに実際のデータも積み上がってきた」が「数値をどう見たらいいか、どうしたら無駄な被曝を避けられるか自分自身で納得できるものを選びとる力を養っていくことが大切」というのは一般論としてはどうでしょう。しかし、「何故自分自身で納得できるものを選び」とらなければならないのか。朝日は語っていません。 朝日は一定期間が来ると削除されてしまいますので、全文を掲載しておきます。

朝日新聞 美味しんぼ/「是非」争うより学ぼう 2014/5/14 4:01http://www.asahi.com/paper/editorial2.html

 週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)で30年以上連載されている「美味(おい)しんぼ」が、波紋を広げている。福島第一原発事故をテーマにした最近の2回分で、主人公が鼻血を出し放射線被曝(ひばく)と結びつけられたり、「福島を広域に除染して人が住めるようにするなんて、できないと思う」との見解が述べられたりしている。実在の人物を絡めて表現されており、福島県や双葉町などが事実と異なるとして抗議や意見を表明した。

 私たちは社説で、低線量被曝の影響を軽視しないよう指摘する一方、できるだけ科学的な根拠や実測値、具体的な対策とともに議論すべきだとの立場をとってきた。漫画での描き方には疑問が残る。ただ、低線量被曝には未解明の部分が多い。今回のような健康被害に関する主張は事故後あちこちで見られてきた。それが広く関心を集める背景には、巨大な被害を招いた原発政策への怒りも反映していよう。

 ひとつの作品を取り上げて過剰に反応したり、大学の学長が教職員の言動を制限するような発言をしたりすることには、賛成できない。

 忘れてならないのは、福島の人こそ事故被害に苦しみ、無理解に怒り、不安と闘いながら日々暮らしていることだ。

 私たち一人ひとりが、「うそだ」「本当だ」と振り回されるのではなく、巷にあふれる情報から自分自身で納得できるものを選びとる力を養っていくことが大切だろう。

 福島県内ではこの3年で、十分とは言えないまでも外部被曝や内部被曝を検査する体制が整いつつあるが、受診率は高いとはいえない。現地で活動を続ける医者たちは「心配なら検査しよう」と呼びかけている。

 数値をどう見たらいいか、どうしたら無駄な被曝を避けられるか、勉強会や相談会、研修も開かれている。食べ物や水の検査も継続的に実施されてきており、健康への影響と関連づけられるほどに実際のデータも積み上がってきた。こうした経験知は人々が不安の根源に向き合い、どう対処すればいいかを考える手がかりになる。これらを福島から全国へと共有していきたい。

 小学館は19日発売の次号とホームページで、これまでの反響や複数の専門家の意見を特集するという。影響力の大きい人気漫画だけに、全国の読者に考える素材を提供し、議論を深める場になることを期待する。(引用ここまで 

「情報隠しの疑念こそ風評の温床」となっているものは何か!

国として東電として、丁寧に答える姿勢が欠落しているのは何故か!

中日/東京新聞 美味しんぼ批判/行き過ぎはどちらだ 2014/5/14 8:01http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014051402000163.html

何事にせよ、問題提起は必要だ。だがその表現には、もちろん思いやりも欠かせない。…漫画作品だけに、創作部分も多いだろう。表現の隅々にまで、被災者の心と体に寄り添うような細心の注意が必要なのは、言をまたない。その意味で、配慮に欠けた部分もある。

 しかし、時間をかけた取材に基づく関係者の疑問や批判、主張まで「通説とは異なるから」と否定して、封じてしまっていいのだろうか。東電が1号機の格納容器から大量の放射能を含んだ蒸気を大気中に放出するベント作業をした後も、住民にそれを知らせなかった。SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)による放射能の拡散情報が、住民に伝えられなかった…原発は絶対安全だと信じ込まされてきた…強い疑念…が払拭できない限り、被災者の心の底の不安はぬぐえまい。素朴な疑問や不安にも、国として東電として、丁寧に答える姿勢が欠かせない。情報隠しの疑念こそ、風評の温床

問題提起はそれとして、考える材料の提供である。登場人物が事故と被害をどう見ていくのか。作品を通じ、作者は社会に訴えようと試みる。行き過ぎはないか。もちろん、過剰な反応も。(引用ここまで)

どうでしょうか。4つの社説に共通しているのは、未だフクシマ問題は解決していないということです。「福島県は国連科学委員会や医療機関などの専門機関と連携して全県民を対象に健康調査を実施している。これまでに放射性物質に起因する直接的な健康被害が確認された例はない」と言いますが、すでに甲状腺の被害などについては、以下の資料を視れば明瞭です。それとも、このような資料が「風評被害」をつくっているというのでしょうか。

問題あり過ぎのフクシマの実態!臭い物に蓋をしているのではないか!?

2014年5月12日発表の理事長声明 | 市民と科学者の内部被曝問題研究会 2014年5月4日

<< 政府資料「放射線リスクに関する基礎的情報」の問題点  山田耕作 | main |  2014年5月12日(月) 14:00~16:00

福島 フクシマ FUKUSHIMA 【資料】 子どもに深刻な健康被害 2012年1月1日

福島の子どもたちはチェルノブイリより危険 - 日本を守るのに右も左もない 2013年3月7日

放射能汚染、さいたま市と同じ線量 ウクライナで健康な子どもは6% 他 2014年4月28日

自責の念に駆られる親たち 福島の子どもの甲状腺がん (東京新聞)2013年11月24日

震災から2年 福島の子どもの甲状腺異常なし 「反原発」はデマ攻撃を2013年3月11日

ヒロシマ、ナガサキ、ミナマタの永年に渡る認定訴訟が重なって見えた、報道ステーションの『わが子が甲状腺がんに…原発事故との関係は…?』2014年3月13日

福島の子供たちの甲状腺がんと原発事故の因果関係は、「考えにくい」ではなく、「分からない」ではないのか?/報道ステーション(2014年3月11日)2014年3月14日

福島·チェルノブイリ·そして未来は... - 日本ペンクラブ

今週·国連特別報告者グローバー氏が再来日、福島で続く「健康の権利」侵害は解決されたのか。伊藤和子 | 弁護士、国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長2014年3月18日 8時0分 2014年3月18日

これは甲状腺がんの通常の発症率と考えられている数値より格段に高い。ところが、県は原発事故の影響とは考えにくい、との姿勢を変えない。そして、未だに、原発事故後実施される健康モニタリングは、福島県内に住む(避難指示を受けていない)人々に対しては、子どもに対する2年に一度の甲状腺検査だけで、ほかには全くない。チェルノブイリ事故後、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ等では、もっと全般的な被ばく影響の検査が少なくとも年に一度は実施されていたというのに、これらの国より人権を大事にしているはずの日本で、検査項目は意図的に絞り込まれているのだ。自分の健康状態を知る、かけがえのない健康を守る、という最低限の権利が踏みにじられている、これは誰のためなのだろうか。

少なくとも権利としてひとりひとりの健康を尊重する立場とは到底思えない。

■ 忘れ去られた「1ミリシーベルト」の保護

思い出してみれば、原発事故前の「公衆の被ばく限度」は「年間1ミリシーベルト」で、ずっと法令上も遵守されてきた。ところが、事故直後、政府はこの基準 を大幅に緩和して、「年間20ミリシーベルト(以下、mSv)」を避難基準として設定。子どもの学校等での活動でもこの基準をそのまま使用した判断は強い批判を巻き起こし、当時の小佐古官房参与は「年間20mSv近い被ばくをする人は、約84000人の原子力発電所の放射線業務従事者でも、極めて少ないのです。この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは、学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたいものです」と抗議して職を辞した。しかし政府はその後も、20mSvの基準を維持し続け、この基準を下回る地域住民に対する避難・移住への公的支援もほぼないに等しい。… 経済的理由等から避難が困難な住民は、健康被害のリスクに懸念があっても、高線量地域にとどまる以外の選択肢はない。そして、20mSvを下回ったと政府が判断すれば避難指定は解除され、東京電力からの慰謝料も打ち切られ、避難者がたとえリスクを感じても経済的事情から帰還を余儀なくされる。20nSvを下回る地域に住む人々への放射線防護・健康診断等の対策も甚だ不十分であることも考えると、こうした政策は、住民たち、特に放射能被害を受ける危険性がある妊産婦、乳幼児、子ども、そして若い世代の健康を深刻なリスクにさらしている。ところが、3年前に怒っていた人たちも今や、この問題を忘れている、または忘れようとしている。

国連の勧告を全く実施しない日本政府

ところが、この勧告からも既に約一年近く経過したが、上記勧告はひとつも実行に移されていない。勧告を受けてやったことといえば、甲状腺検査の結果について、情報公開請求プロセスをちょっと簡易にしたくらいだ。特に、健康モニタリングを年間1ミリシーベルトを超えるすべての地域で実施、という勧告などについては「非科学的」などと言って勧告を明確に拒絶している。しかし、過去には、JCOの事故でも、年間1ミリシーベルト以上の地域について、周辺住民の健康診断が実施されてきたし、原爆被爆者の認定も年間1ミリシーベルトの基準に基づく3.5キロ基準で行われ、健康支援を受けている。過去の政策も科学的でなかったというのか? もしくは福島原発事故の被災者のみを差別的に取り扱って健康検査をしないのか? 判然としない。この件については、最近山本太郎参議院議員も国会質問をされているが、政府は歯切れの悪い答えに終始している。このまま、漫然と時がたち、子どもたちが犠牲になっていくかもしれない。しかし、発症しても声をあげられないのではないか。冒頭のテレビ番組をみるとその懸念が深まる。そして被害は、知られないまま広がっていくのではないか。確率的に低いからと言って被害がないことにしてよいのだろうか。(引用ここまで

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