愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

ブラジル国民のスト・デモを報道する日本のマスコミにブラジル国民と連帯する気はあるのか!

2014-06-08 | テレビと戦争

 

当然の権利を行使しているという意識欠落報道満載!

ワールドカップが近づくに連れて、ブラジル政府の経済失政からくる国民生活危機に立ち向かって立ち上がっている国民のストとデモに対して、日本のマスコミがどのように報道しているか、検証してみることにしました。そのポイントは、以下のとおりです。

一つは、ブラジル国民がデモやストで立ち上がっている理由は伝えられているか。二つは、会場の建設の遅れの原因は解明されているか。三つは、ストやデモをどのように報道しているか。四つは、デモやストの影響をどのように報道しているか、五つは、日本のマスコミが伝えようとしていることは何か、です。

報道を視て考えたことは、以下のとおりです。一つは、日本が参加するブラジルのワールドカップはできるだろうか。二つは、治安の不安とそこからくる観戦が可能かどうか、ブラジルに行って大丈夫か、応援ストやデモによって起こることの混乱と懸念が盛んに強調されていることです。

 日本の深刻な問題から眼を逸らすブラジル治安不信・懸念・混乱報道

しかし、このことで、いくつかの問題点、マスコミの意図が浮かびあがってきました。それは、

一つは、デモとストによってブラジルの世情不安が高まっているとの「風評」を煽っていることです。犯罪数などが出されていますが、それでも、ブラジル国民は、その中で生活しているのです。リオのカーニバルの報道を全く逆の印象操作がなされているように思います。またデモやストがワールドカップを利用しているとの考えが出されていますが、ブラジル国民の生活状況に対する連帯は出来るでしょうか?これは北京五輪の時、聖歌が国中を回っている時に、その聖歌を妨害するために抑圧されている民族が起こした行動に共感していたのと、その姿勢において、大きな違いがあります。

二つは、犯罪というのであれば、日本においても、日常茶飯事です。それはテレビのワイドショーを視ていれば明白です。日本のマスコミの最大の問題は、日本は他の外国より優れている、他国は犯罪など頻繁に発生している劣る国だという印象操作を行っているのです。中韓朝報道は、その象徴です。

三つは、日本に出稼ぎなどに来ているブラジル人が、このような報道を視てどう思うのでしょうか。そのことを想像すらしていない報道に国際連帯の構築など有り得ないでしょう。逆に、現在の日本の犯罪事件を、日本のワイドジョーのように連日報道していたら、日本人はどのように思うことでしょうか。そのような想像力の欠落した貧困な思考の持ち主ニッポンということになります。

四つは、ストとデモが混乱を呼ぶものという印象操作が、憲法で保障されている労働基本権、基本的人権の保障が、迷惑・混乱に転換されていることです。警察官や教師のストを視て日本国民は何を考えるでしょうか。世界的に視て、日本の公務員の人権尊重が、如何に制限されているか、理解できるでしょうか。これは憲法にも、国際法にも違反していることです。

五つは、新自由主義経済政策を掲げて破綻したブラジル政治と経済を日本に重ねて考えているかどうか、です。特に、小泉構造改革による日本経済の破綻と日本社会の深刻な崩壊現象に加え、東日本大震災の復興と必ずしも東京五輪開催に賛成ばかりでない世論を封じている事実、新自由主義推進のアベノミクス成長戦略のデタラメさなどを考慮すると、今後は日本のブラジル化は必至なのに、そのことについては、ほとんど語られていません。今日のサンデーモーニングで関連させていたことが救いです。

六つは、以上の報道が、いつもことですが、現時点における安倍内閣の政策を免罪していることです。このことは、新自由主義政策の破綻で苦しむ日本国民の生活と、その眼を国内の矛盾から、外に眼を向けさせる役割を果たしている、犯罪的は報道になっていることです。

では、いくつか拾ってみました記事です。ご覧ください。

スタジアム建設が大幅に遅れた原因報道はなし! 

W杯 スタジアム建設遅れ指定席変更も  6月8日 8時24http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140608/k10015055971000.html

開幕が迫っているサッカーのワールドカップブラジル大会は、スタジアムの建設の遅れによる影響ですでに販売された1300枚余りのチケットについて指定された座席が変更されることになりました。今月12日に開幕するワールドカップのチケットはすでに全世界で300万枚近くが販売されています。ところが開幕戦が行われるサンパウロのスタジアムでは今月に入ってもスタンドの工事が続くなど建設が大幅に遅れていました。この影響でチケットを販売した際に指定された座席の一部が予定どおりに準備できなくなり、組織委員会によりますと、1376枚について座席を変更する必要が出てきたということです。組織委員会では、これらのチケットを購入した人に対しては同じカテゴリーの代わりのチケットを用意して対応しているということです。(引用ここまで

大会への影響を懸念はストライキが各地で相次いでいるから!

サンパウロで地下鉄スト W杯へ影響懸念  6月6日 4時19http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140606/k10015015961000.html

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サッカーのワールドカップブラジル大会が間近に迫るなか、開幕戦が行われるブラジル最大の都市、サンパウロで、市内と試合会場を結ぶ地下鉄の労働組合が賃上げを求めて5日から無期限のストライキに入り、大会への影響が懸念されています。ワールドカップの開幕戦が行われるサンパウロの地下鉄の労働組合は、賃上げを巡る経営側との交渉が決裂したとして、5日の始発から無期限のストライキに入りました。このため、地下鉄の運行は一部に限られていて、運行していない区間の駅では、出入り口が閉鎖されています。また、勤務先や学校などに向かう人たちが乗用車などを利用しているため、道路が渋滞するなど影響が出ています。サンパウロの地下鉄は、1日に延べ450万人が利用する市民の足で、市の中心部からワールドカップの試合会場に向かう主要な交通機関ですが、今のところストライキの収束のめどはたっていません。ふだん、地下鉄を利用しているという女性は「このままだと、とてもワールドカップは開催できません。大混乱になるだけです」と話していました。ワールドカップの開幕を間近に控えたブラジルでは、鉄道やバスなどの公共交通機関や警察によるストライキが各地で相次いでいて、大会への影響が懸念されています。 

大会への影響を懸念の原因はデモやストか!

W杯まで1週間 工事の遅れ デモなど続く 6月5日 12時41http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140605/k10014994401000.html

サッカーのワールドカップの開幕が1週間後に迫りました。開催国のブラジルでは一部のスタジアムで工事が続いているほか、政府に抗議するデモなどが相次ぐ異例の事態が続いています。4日、現地では工事の遅れが指摘されてきた開幕戦の会場、サンパウロアリーナの一部が報道陣に公開されました。この中で、組織委員会の担当者は200人を超える報道陣を前に、「工事は開幕に間に合った」と強調しましたが、工事が遅れたため、仮設のスタンドは人を入れることができないまま開幕を迎えることになり、スタンドでは人に見立てた砂袋を並べて耐久性のテストが行われていました。また、ブラジルの各地ではワールドカップに反対したり、政府に抗議したりするデモや集会、それに公共機関のストが相次いでいます。この日も、スタジアムの外では賃金の改善を求める警察の家族やOBが政府に抗議する集会を開き、爆竹を鳴らしながら政府への怒りを訴えるスピーチを続けていました。今後もサンパウロでは、地下鉄で職員のストが予定されているほか、大会に反対するグループが12日の開幕戦にあわせて大規模なデモを行う予定で、大会への影響を懸念されています。

出場チーム・ファン迎える準備進む

開催国ブラジルの各地では出場チームの選手たちやファンを迎える準備が進んでいます。このうち、日本代表のキャンプ地となるイトゥ近郊の空港では、本田圭佑選手や長谷部誠選手がデザインされた壁画の作成が急ピッチで進んでいます。壁画は飛行機から降りてきた選手たちが最初に目にする場所に作られ、それぞれ空港に近い町でキャンプを行うコートジボワールやポルトガルなど5つのチームの選手たちの絵が描かれる予定です。

大会への影響が懸念は公共交通機関や警察によるスト

W杯開幕戦のサンパウロで地下鉄がストへ  6月5日 11時42http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140605/k10014991781000.html

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サッカーのワールドカップブラジル大会の開幕まであと7日に迫るなか、サンパウロで、市内と競技場を結ぶ地下鉄の労働組合が、賃上げを求めて5日から無期限のストライキに入ることを決め、大会への影響も懸念されています。ワールドカップの開幕戦の舞台となるブラジル最大の都市、サンパウロの地下鉄の労働組合は4日夜、賃上げを巡る経営側との交渉が決裂したとして、5日の始発から無期限のストライキに入ることを決めました。ただ、ストライキについては、参加する組合員の規模が明らかになっていないうえ、地元の労働裁判所が組合に対して、ストライキ中も通常の70%の運行本数は確保するよう命令を出しています。サンパウロの地下鉄は、1日に450万人が利用する市民の足で、ワールドカップの会場に向かう主な交通機関となっています。ワールドカップの開幕まであと7日に迫ったブラジルでは、鉄道やバスなどの公共交通機関や警察によるストライキが各地で相次いでいて、大会への影響が懸念されています

政府に不満を訴えるならまさに今、とばかりに抗議行動が展開されている

ここに注目! 「ブラジルW杯 大丈夫!?」 解説委員室ブログ (5月27日)

A)日本代表は準備着々のようですが、肝心のブラジルはやはり遅れています。
会場となる12のスタジアムは、どれも一応「完成」という建前です。がこのうち少なくとも3つは未完成です。例えば開幕試合のあるサンパウロの会場は屋根が工事中のまま大会に突入します。観客席が揃っていない会場もあります。またどの会場周辺も道路の整備が進まず、各地の空港の改修工事も大幅に遅れています。ルセフ大統領も気をもんでいます。

Q)ブラジルはサッカーを愛する国だと思っていましたが。

A)もちろんです。が今回は国民の堪忍袋の緒が切れたということです。
ブラジルでは貧富の差が年々激しくなっています。そんな中でワールドカップを開催するための巨額の費用が国の財政を圧迫。しかもチケットは高額で、もはやワールドカップはブラジルの庶民にとって「遠いもの」であり「負担増の象徴」でもあるわけです。またブラジルは労働組合が強いのですが5月はちょうど賃上げ交渉の時期で、これがストを誘発しています。さらにブラジルは今年10月に大統領選挙と議会選挙が控えていまして、政府に不満を訴えるならまさに今、とばかりに抗議行動が展開されているわけです。

Q)大会期間中デモやストライキはあるのでしょうか。

A)可能性はあります。ただブラジル政府は、軍と警察合わせて15万7000人を動員して、国の威信をかけてスタジアムのある12の都市の安全を保証する、と強調しています。もっとも、ストライキやデモを抑える一番の方法はブラジル代表が大活躍することだという声もありますが、ともあれ、各国選手たちの活躍とともに、ブラジル政府の大会運営にも注目したいと思います。

この視点で報道を点検すべき!

ワールドカップ開催 大丈夫? WEB特集 (5月23日)

サッカー王国 64年ぶりの地元開催

スタジアム建設遅れ 間に合うのか

治安は大丈夫?

相次ぐストライキ その背景は?

日本戦の開催都市は大丈夫?

高まる庶民の不満

成功の鍵を握るのは? 

ブラジル政府の経済政策の失敗を解明

全体では治安・世情不信を煽る!

テレビ朝日[報道ステーションSUNDAY] 06/08(日)

W杯目前なのに大荒れ模様・強盗発生率480倍の現実

ブラジル・サンパウロでは5日、地下鉄の労働組合が賃上げを求めて無期限ストライキに突入。翌日に地下鉄の駅を占拠した職員らと治安部隊の間で激しい衝突が繰り広げられた。ブラジルの都市部では強盗事件の発生率が日本の480倍(2012年・外務省発表)。サンパウロのオートバイ強盗、病院の待合室での強盗を紹介。抵抗せず金品を出す。治安の悪さの背景にあるのは貧富の格差。ワールドカップ開催に反対42%(ブラジル世論調査統計機関調べ)。公的資金はスタジアムなどでなく教育や福祉に充てるべきとの理由。元ホテルを約600人が占拠。スタジアムの建設なので強制立ち退きを受けた人たちの生活の場になっていた。スタジアム周辺では4000世帯のテント村が出現した。テント村の住人「私たちはサッカーを愛している。ただお金の使われ方は納得できない」とコメント。ブラジル・サンパウロ、レシフェの映像。

TBSテレビ[サンデーモーニング] 06/08(日) ~ワールドカップの陰で…~

グローバリゼーションによって世界中に広がった新自由主義は日本でも21世紀に入って格差を生み出した。ワールドカップが開かれるブラジルをはじめ、世界中に広がる格差、こうしたグローバリゼーションの弊害を克服する手立てはあるのか。日本大学国際関係学部(経済学)・水野和夫教授は「頑張った人が資産を増やせばその効果が社会全体に広がり全体を持ち上げる、グローバリゼーションが破綻をきたし、制御不能の状況になっている、最終的には格差をますます広げる、さらに成長をもとめるのか改めて考え直す時期に来ている」と述べた。

開幕を前に… ブラジルでストやデモ | 日テレNEWS24 2014年5月21日

「2014 FIFA ワールドカップ ブラジル」の開幕戦が行われるブラジルのサンパウロで20日、バスの運転手が大規模なストライキを行った。ストライキをしたのは市営バスの運転手たちで、10%以上の賃上げを求めている。バス停には、運行を続けているわずかなバスを待って、市民の長い列ができた。また、サンパウロでは同じ日、スタジアム建設のあおりを受けて家を失った人たち約2000人がデモを行い、バスに火をつけるなど激しく抗議した。スタジアム周辺の家賃が急上昇し、住む家を追われたとして、建設会社の責任を追及する構え。

W杯開催まで6日、ブラジルで地下鉄ストやデモ続く | TBS News-i  掲載日: 2014/06/06

サッカー・ワールドカップ・ブラジル大会まであと6日です。現地では開幕を前にストライキやデモが頻繁に行われていて、訪れるサッカーファンへの影響が懸念されています。

 「ストライキ!ストライキ!続けるぞ!」  道路を埋め尽くし、ジャンプをしながら抗議の声を上げる人々。集まっているのは、皆、ストライキをしているブラジルの教師たちです。 「大会中(医師不足で)病院に行列ができ、死者が出ます。教室は定員オーバーなのに政府は知らんぷり」(デモに参加した教師)来週から開幕するサッカー・ワールドカップに巨額の資金が投じられる中、ブラジルでは公務員の給与が上がらないことや公共料金の値上げに対する不満が膨れ上がっています。「政府はワールドカップに数十億レアルを投資しながら、公共の治安、教育、医療を無視しています」(デモの参加者)サンパウロの軍警察は、市民を守るため、ストライキはしないとしていますが、こうした不満が市民生活に大きな影響を与えるケースも出てきています。  固く閉ざされた地下鉄の通路。サンパウロでは、地下鉄の労働組合が給与をめぐる労使交渉のもつれから無期限のストライキに入り、5本ある地下鉄の半分ほどの区間が運行停止となりました。 「ひどいですよ。全部予定が狂ってしまいました。本当に大きな損害を与えているんじゃないですか」(サンパウロ市民)サンパウロは交通インフラが弱く、通勤の足を失った人たちが車やバスで移動したことから道路は大渋滞。延べ200キロ以上にわたって車が動かない事態となりました。「空港から市内まで普段は35分だけど、けさは2時間もかかりましたよ」 また、先月には、日本が試合を行う町・レシフェで軍警察がストライキを行った際、商店から物が略奪され、殺人事件が多発する事態となりました。一部の労働組合は大会期間中もストやデモを辞さない構えで、市民だけでなく、旅行者への影響も懸念されています。さらに、日本代表のキャンプ地周辺ではこんな問題も起きています。キャンプ地・イトゥ市の隣町・カンピーナス市で、ある病気が大流行しているのです。蚊に刺されることで感染するデング熱。高熱や筋肉痛、発疹を発症し、悪化すると死に至ることもあります。予防ワクチンや特効薬はありません。カンピーナス市では今年だけで3万人以上が感染し、死者も出ているということです。 「私はデング熱にかかりました。痛みと熱が出ます。一番嫌なのは節々が痛くなること」(市民)一方、キャンプ地・イトゥ市の市長は、デング熱対策は万全だと胸を張ります。「イトゥは年中無休で対策しています」(イトゥ市長)ワールドカップの開幕まであと6日。ストライキやデモの影響も懸念される中、日本代表はいよいよ日本時間の8日、キャンプ地に到着します。(06日18:17)

東京新聞:「W杯より学校、病院にお金を」 ブラジル 開幕直前までスト 2014年6月6日 夕刊

4日、リオデジャネイロの国立美術館前に陣取ってストライキする職員たち=沢田将人撮影

 W杯開幕を控えたブラジルで開催反対の声や公務員のストライキが止まらない。サッカーをこよなく愛する国民がどうして。リオデジャネイロで、デモやストの参加者に聞いた。(リオデジャネイロ・立石智保)

 「もちろんW杯は楽しみ。でも家の中が散らかっているのにパーティーをする人はいない。ブラジルはまず国内を何とかすべきなんだ」と話すのは、リオデジャネイロ州立大職員のディエドロ・バルスさん(30)。地元のサッカーチーム、ボタファゴの一九四七年当時のユニホーム姿で勤務するサッカー好きだ。二カ月前までデモに参加した。仕事がたて込み最近は加わっていないが「W杯より学校や病院にお金が使われていないことの方が問題。市立の病院の予約は六カ月も待たされる」。リオデジャネイロでは、公立学校教員が五月十二日からストライキに入った。多くの学校で授業の一部が開かれていない。ストの参加者で市立学校に勤務するシルヴィア・アデリアさん(35)と同僚のグラジエリ・ポンテスさん(29)によると、市立学校の教員の初任給は月千四百レアル(六万三千円)ほどで、十年ほど変わっていない。物価高に合わせて給与を見直すべきだと主張する。昨年も市立では十九年ぶりのストがあり、給与引き上げや学校へのエアコンの設置などを約束したが、市側が実行しなかったという。二人は「狭い教室に生徒五十人がすし詰めで、三台ある扇風機の一台が動いていればましな方。気分が悪くなる生徒もいる。ストがいつ終わるかは分からない」と話す。

サンパウロ 地下鉄運休 リオは美術館休館

 【サンパウロ=長田弘己】サッカー・ワールドカップ(W杯)の開幕戦が十二日にあるブラジル最大の都市サンパウロで五日、地下鉄の従業員らが労働条件の改善を求めてストライキを始め、市内が交通まひ状態となった。地元メディアによると、乗客ら約四百五十万人に影響した。地下鉄はW杯の競技場と中心部を結ぶ重要な交通手段で、大会への影響が懸念される。サンパウロ中心部のホテルに通う従業員の男性は、「郊外の自宅から五時間も歩いた」と疲れた表情を見せた。地下鉄はほとんどの区間で運行を取りやめたため、市内は終日渋滞が続き、通勤時にはバス停に長蛇の列ができた。決勝が行われるリオデジャネイロでは、観光客の来館が見込まれる国立美術館もすでに二十日間以上も休館したまま。銀行で働く警備員の組合もストライキ中のため、窓口業務ができないほか、一部の病院でも職員がストライキをし、患者が行列をつくっている

スト・デモ迷惑論報道オンパレード!

今から東京五輪対策報道オンパレード!

ブラジル50都市でW杯反対デモ 警官スト、道路封鎖も - 自分勝手な想像  2014年5月17日

やはりか?と言う感じだ。去年のコンフェデでもあちこちでデモが起こった。「サッカー王国」のブラジルがW杯を楽しみにしてるかと思えば、「W杯反対」のデモなんて耳を疑ったものだ。ブラジルの国民にとっては「W杯優勝」が全てだと聞く。なのにこれじゃあブラジル代表の足を引っ張ってると言いようがない。ブラジルは経済発展したと言っても貧富の差が激しいと聞く。そういう国民はW杯よりも自分の生活が大事なんだろう。そういう事に金を使うんなら、もっと自分達のような人間に金を使ってほしいと。その気持ちはわかる。でも国民はブラジル優勝が願いなんじゃないかな。何もこういう時にしなくても、他の時期にやってほしいと思ってる。これじゃ試合にもかなりの影響が出そうだ。下手したら試合に何か大変な事が起こりそうな予感もする。私も今回はブラジル優勝を願ってる。ホスト国だし、50年以上前の「マラカナンの悲劇」を払拭してほしいと願ってるからだ。W杯期間中はデモをやってる国民もブラジル代表を全身全霊応援してほしいと願ってる。

ブラジルW杯開催ピンチ! 50都市で反対デモ…治安悪化で殺人事件も2014年5月17日

ブラジル スト中の地下鉄職員が治安部隊と衝突 W杯直前、混乱続く [ 2014年6月7日 09:24 ]

【W杯異聞】「弾丸ツアー」は御法度か? W杯観戦は危険がいっぱい!!6.7 18:00

ブラジル·サンパウロ地下鉄ストへ·W杯·影響懸念も(テレビ報道1件/週)

ブラジル·地下鉄無期限スト突入…大会への影響は(日本テレビ[news ...

ワールドカップ開幕直前·開催地ブラジルは大混乱(TBSテレビ[Nスタ])

W杯開催まで6日、ブラジルで地下鉄ストデモ続く(TBS系(JNN ...

開幕戦の地サンパウロ·地下鉄職員がストライキ(テレビ朝日[報道 ...

バス運転手スト続き、サンパウロ市民100万人が大迷惑 市民の7割が 2014年5月25日

ワールドカップのための金はあるけど、給料なし、家なし、教育なし!労働働者のストへの支援を!(ブラジル)2014年5月15日


NHKがAKB総選挙を!7万の国民は集団的自衛権行使容認・日本の貧困と犯罪問題をどうを考えるか!

2014-06-08 | テレビと戦争

総選挙に結集した7万の国民は日本の貧困と犯罪をどう考えるか!

7万の国民の関係者に認知症に罹ってしまった関係者はいないのか! 

AKB総選挙 トラブルなく終了  6月7日 23時13http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140607/k10015053221000.html

人気アイドルグループ「AKB48」のメンバーの人気投票の結果を発表する大規模なイベントが7日、東京・調布市で開かれました。先月メンバーらが切りつけられた事件を受けて、厳重な警戒の中での開催となりましたが、特にトラブルなどはありませんでした。

「選抜総選挙」と題したこのイベントは、AKB48や姉妹グループのメンバーら296人を対象に、インターネットを通してファンによる人気投票を行い、16位以内に入ると次のシングル曲を歌うグループのメンバーになれるというものです。7日はおよそ7万人のファンが見守るなか、投票結果が調布市にある「味の素スタジアム」で発表されました。
イベントは先月、岩手県でメンバーらがのこぎりで切りつけられてけがをした事件を受けて、すべての来場者の持ち物などを金属探知機で検査する厳重な警戒の中での開催となりました。投票の結果、1位には渡辺麻友さんが初めて選ばれました。また、けがをした2人のメンバーのうち、16位に入った川栄李奈さんが事件後初めて舞台に立ち、「ご心配をおかけしました。こんなすてきな場所を用意して待ってくれたファンの方に本当に感謝しています」と涙混じりの笑顔で語りました。イベントは午後9時半ごろに終了し、特にトラブルなどはありませんでした。同じ会場では8日もAKB48のイベントが開かれ、7日と同じ警備体制が取られるということです。(引用ここまで

驚きました!ま、この間もそうですが、またまたNHKがAKB総選挙報道を!愛国者の邪論は、ほとんど無知ですので、よく判りません!それにしても「総選挙」に、これだけの若者が参政権を行使したら、どうだろうか、と思いました。不確かですが、森元首相の言い方からすれば、この若者?たちが政治のことについては、眠っていてくれた方が良いのかも知れません。だからこそ!と言っておきましょう。

もう一つは、このAKBの◎◎さんたちを襲った事件です。これは直接には政治的な事件ではありませんでしたが、現在日本の社会の矛盾を反映した事件が起こったように思いました。そして、だからこそというか、金属探知機などを持ち込まなければならないような「総選挙」となったようです。これを視ていて、天安門事件25周年を警備する中国共産党を批判的に報道する日本のマスコミのおかしさを思い出しました。ま、こっちは政治と無関係ですが、それにしても、AKBの何とかさんを襲う若者が言っていた、「誰でも良かった」という妄言は、この間の、この種の事件の度に犯人が供述していたことと同じでした。

このような犯罪が起こる社会的背景について、解明されないまま、またこのような事件に対する「抑止力」論が展開されないまま、毎日毎日犯罪事件が繰り返されている、物騒な日本ということが言えるのではないかな、とも思ったのです。問題は、このような犯罪についての「抑止力」論です。対中朝「抑止力」論については、熱心な安倍首相ですが、国民が日々起こるかも知れないと恐れている?犯罪に対する「抑止力」論については、振り向きもしない!といったところでしょうか。ここに、安倍首相の本質が浮き彫りになっているように思います。

この「総選挙」ですが、今日の朝日の一面に写真入りで、出ていました。以下掲載しておきます。

最新の朝刊紙面 東京 2014年06月08日 日曜日

その他、テレビ・新聞でも特集が!

AKB48第6回選抜総選挙 生放送SP - フジテレビ

AKB総選挙朝日新聞デジタル

残酷さ薄れすべて飲み込む物語に 私のAKB総選挙論:朝日新聞デジタル

警備100人、探知機も AKB総選挙朝日新聞デジタル

さて、朝日の一面の記事の下にある以下の「天声人語」に興味ある記事が掲載されていました。以下ご覧ください。

天声人語2014年6月8日(日)付http://www.asahi.com/paper/column.html?iref=comtop_pickup_p

結婚式の2次会のように華やいでいた。5日夜、東京の表参道近くのカフェで開かれたパーティー。ドレス姿の女性たちが笑いさざめく。タキシードを着た男性の巨大な蝶(ちょう)ネクタイがおかしい▼催したのは「明日の自由を守る若手弁護士の会」、略称「あすわか」の面々だ。メンバーが書いた『これでわかった! 超訳 特定秘密保護法』の出版を記念して集まった。その趣旨の真面目さと、楽しい雰囲気との落差に斬新な感じを受ける▼もともと憲法を考える会として昨年1月に発足した。再び登場した安倍政権の下で改憲が実現してしまうのでは、という危機感からである。その半年程前に母親になっていた共同代表の黒澤いつきさん(33)が振り返る。「このままでは子どもを守れないと突き動かされた」▼護憲を言い立てるのではない。自民党の改憲草案の中身を多くの人々に知らせ、議論の土壌を耕すことをめざす。「知憲(ちけん)」だ。国民が国家権力を縛るはずの憲法を、権力が国民を縛る道具へと逆立ちさせる。そんな自民案の危うさをソフトに伝える▼メンバーは320人を超えた。特定秘密法、集団的自衛権とテーマも広がる。目を引くのは学習会などの活動での女性会員の働きだ。「とりわけ母親」と黒澤さん。深刻さを笑顔とユーモアで包み、おしゃれに扱うのが、あすわか流だ▼主権者としてのアンテナを研ぎ澄まし、権力にとって「めんどくさいヤツ」であり続ける――。彼らの決意は民主主義の真骨頂を示している。(引用ここまで

どうでしょうか。犯罪や貧困などが頻発している日本!決して他国のことなど言えないことが判ります。そういう意味では、また憲法の前文をみると現在の日本は、けっして「平和」とは言えない日本です。それにしても戦争のない、アメリカのように戦争を起こさない「平和」な日本を憲法九条がつくってきました。ところが、安倍首相が、今それを崩そうとしている!

「残業代ゼロ」を目指すことで職場で、さらにカローシを増やそうとしている。今でも自殺者は3万人近くもいるのです。戦争がなくても不慮の死亡事件は毎日繰り返されています。それも政治の貧困によって。そして、今度は国家の政策としての戦争によって、国家公認の人殺しと、国家の命令によって戦死者がつくられようとしているのです。

そういう時に、大雨の中、しかも警報が出ていた?中、7万もの国民が「総選挙」に結集する!そして一方では、時間はズレているものの「明日の自由を守る若手弁護士の会」で国家の行く末について「集会」が開かれている。現在の日本を象徴しています。問題は、こうした現代日本の問題について、若者が、どのように意見表明をして、今ある「平和」と「平和でない現実」をどのように変えていくか、そのために、どのように連帯していくか、そんなことを考えたのです。

こうした問題意識をもって眺めて、「知憲」のためには、どのような情報を国民に報せていくかということをリンクさせてくれる記事にぶつかりました。以下の記事です。

三瓶明雄さん死去 「DASH村」で農作業を指導 2014年6月7日00時59分 http://www.asahi.com/articles/ASG67001GG66UCVL01W.html?iref=com_rnavi_srank

三瓶明雄さん(さんぺい・あきお=農業)が6日、福島県伊達市内の病院で死去、84歳。通夜は9日午後6時から、葬儀は10日正午から福島市泉下鎌15の1のさがみ福島ホールで。 日本テレビ系のバラエティー番組「ザ!鉄腕!DASH!!」で、アイドルグループTOKIOが同県浪江町で農作業などをする人気企画「DASH村」に出演。メンバーに農作業の指導をしていた。(引用ここまで) 

三瓶明雄さんは急性骨髄性白血病で亡くなったことは地元の新聞で公表されているのにもかかわらず、朝日は、死因について触れていません。何故でしょうか?「美味んぼ」バッシングの「効果」でしょうか。「風評」「被害」の拡散を恐れたのでしゅうか。しかし、こうしたことをやることそのものが、何かあるのではないかという疑心暗鬼を拡散していくのではないでしょうか。この三瓶さんのことは、これまでの著名人の死亡記事などを思うと、テレビが放送していたように思います。それだけのことを三瓶さんはやっていたように思います。

以上の記事を読んでいて、現在の日本は、「改憲」「護憲」ではなく、「知憲」から「活憲」が鋭く問われているように思いました。


天安門事件を批判する産経が日本のこどもの人権侵害を放置する安倍政権を批判しないトリックを検証する!

2014-06-08 | 憲法を暮らしに活かす

厚木の白骨死事件と天安門弾圧事件は人権侵害事件だ!

厚木市で起こった子どもの白骨死体事件については、すでに記事に書きました。そして天安門事件についても記事に書きました。愛国者の邪論は、天安門事件を批判することは当然としながら、同時に、その批判者たちに完全に抜けていることは、日本の人権と民主主義の侵害問題であると指摘してきたことです。これは、無自覚的にスルーしているのか、意図的か、どちらかは判りませんが、書かれていることを視ると、安倍首相の対中包囲網作戦の一翼を担っていることはだけは、明らかなような気がする、このことは強調しておきたいと思います。

テレビや新聞の天安門事件報道に視られる特徴は、中国共産党政権の人権と民主主義の人権侵害については、感情的印象操作が働いている、働かせていることを愛国者の邪論を強調してきました。同時に、日本の人権と民主主義の侵害問題と中国共産党の人権と民主主義の侵害問題は、全く同じレベルの問題であるにもかかわらず、これが切り離されて報道されていることも、もう一つの特徴であることを強調しておかなければならないということです。

憲法をいただく日本の人権侵害を告発しないマスコミの退廃に大渇! 

現在のマスコミは、人権尊重主義・国民主権主義、そして国際平和強調主義を掲げている日本国憲法下の人権と民主主義の侵害問題について、中国共産党政権に対する視点と感情を巻き起こすような報道がなされていないことを指摘しておかなければなりません。中国の人権と民主主義の侵害問題の酷さと日本のそれを比べると日本のマスメディアは、「まだまだましだ」意識があるのではないかと言わざるを得ないような書き方がなされているのです。これは新聞各社の社説にも明らかにされています。それらは日本の人権と民主主義の人権侵害問題について、それなりに批判はしているものの、中国共産党政権に対して注いでいる目線と日本の自公政権に注いでいる目線は明らかに質的に異なるものです。

この人権と民主主義の侵害問題は、日本国憲法をいただく日本国にあって、本来的に言うならば、合ってはならない問題であるはずです。しかし、実際に起こっているのです。しかも、国民主権下における人権と民主主義を侵害する問題は、国民の責任という、いわゆる自助=自己責任論が、その腹の奥底に沈殿していることを視ることができるのです。同時に、そこには、日本国の政府である自民党政権、今日では自公政権を免罪する役割が透けて見えてきます。とりわけ、中国「脅威」論・中国敵視論を振りまき、それを口実として集団的自衛権の行使容認から憲法改悪の地ならしを謀る屁理屈、イデオロギー操作・攻撃としての性格を放っていると言わざるを得ないことが、大なり小なり、多様な形で行われていることが明らかになります。 

そのことを如実に示してくれたのが、以下の産経の主張です。

国家責任を曖昧する産経の手口とネライは

産經新聞 虐待死7年放置/男児救う機会なぜ逃した 2014/6/8 4:00
http://sankei.jp.msn.com/column/topicslist/../../affairs/news/140608/crm14060803170003-n1.htm

 救う機会は何度もあったはずだ。 神奈川県厚木市で当時5歳の男児が衰弱死し、約7年後に白骨遺体で見つかった。警察は36歳の父親を保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕した。

 幼い命が失われたことに、なぜこれほど長い間気づかなかったのか。育児放棄の兆候を把握しながら対応できなかった行政をはじめ、痛ましい事件をどうしたら防げるか、真剣に考えたい。

 男児は平成13年に生まれ、今年中学生になるはずだった。父親は、18年秋から翌年1月ごろにかけて男児に食事や水を十分与えず、死亡させた疑いがもたれている。親の自覚や愛情が感じられず、やりきれない事件だ。

 育児放棄や虐待を防ぐ立場の行政も対応できなかった。神奈川県の厚木児童相談所(児相)や厚木市は、男児が死亡する以前に、異変を把握していたことを認めている。男児が3歳当時の早朝、はだしでいるところを保護した際も迷子として扱い、調査しなかった。3歳6カ月児健診の未受診時も所在確認が十分でなかった。小学校入学時は事前の学校説明会に親が参加しなかったが、市教育委員会の家庭訪問に応答がなかったため、「空き家」と判断した。厚生労働省の方針に伴い、所在不明児童を詳細に調査した結果、今年5月にようやく不明の事実が県警に通報された。

 文部科学省によれば、学齢期で1年以上居場所が分からない子供は、25年時点で705人に上る。所在不明の乳幼児も多いこうした子供たちは教育や福祉支援も受けられずに孤立化している。虐待など事件の被害者になる例も後を絶たない。実態把握は急務だ。

 もう一歩踏み込んだ対応をしていれば防げた、という過去の児童虐待事件の反省も生かされていない。児童虐待防止法の改正で、保護者が子供の安否確認を拒んだ場合でも、児相による強制立ち入り調査や、警察官を同行させることもできるようになった。だが実際には、実施をためらうケースが少なくないという。今回の事件では、児相や教育委員会、警察との情報交換、連携が十分でないことも浮き彫りになった。子供を救うために何ができ、何が足りなかったのか。悲劇を繰り返さないために、行政や警察だけではなく、地域社会も含めた検証と反省が欠かせない。(引用ここまで

愛国者の邪論

上記の社説で完全にスルーしているのは、

一つは、日本国憲法と子どもの権利条約に基づいた子どもの人権侵害であるという認識です。

二つは、国家の責任について、一言も触れていないことです。

三つは、行政・警察・地域社会の検証と反省と実態把握を含めた対策が強調されているだけです。このような事態を放置してきたことに対する批判・叱責・責任追及の姿勢はほとんどありません。それは何故でしょうか。最大の要因は、日本国の最高法規である日本国憲法の位置づけが極めて弱いからです。それは、憲法を位置づけてしまえば、憲法の改悪が出来なくなるからです。

四つは、中国共産党の人権と民主主義侵害に対する論陣と比べものにならないほどの弱さ、曖昧さ、脱イデオロギーを装った思想を強調したいという欲求・ネライがあるからです。以下をご覧ください。 

児童虐待の防止等に関する法律(平成十二年五月二十四日法律第八十二号

目的

第一条  この法律は、児童虐待が児童の人権を著しく侵害し、その心身の成長及び人格の形成に重大な影響を与えるとともに、我が国における将来の世代の育成にも懸念を及ぼすことにかんがみ、児童に対する虐待の禁止、児童虐待の予防及び早期発見その他の児童虐待の防止に関する国及び地方公共団体の責務、児童虐待を受けた児童の保護及び自立の支援のための措置等を定めることにより、児童虐待の防止等に関する施策を促進し、もって児童の権利利益の擁護に資することを目的とする。

国及び地方公共団体の責務等

第四条  国及び地方公共団体は、児童虐待の予防及び早期発見、迅速かつ適切な児童虐待を受けた児童の保護及び自立の支援(児童虐待を受けた後十八歳となった者に対する自立の支援を含む。第三項及び次条第二項において同じ。)並びに児童虐待を行った保護者に対する親子の再統合の促進への配慮その他の児童虐待を受けた児童が良好な家庭的環境で生活するために必要な配慮をした適切な指導及び支援を行うため、関係省庁相互間その他関係機関及び民間団体の間の連携の強化、民間団体の支援、医療の提供体制の整備その他児童虐待の防止等のために必要な体制の整備に努めなければならない。

 国及び地方公共団体は、児童相談所等関係機関の職員及び学校の教職員、児童福祉施設の職員、医師、保健師、弁護士その他児童の福祉に職務上関係のある者が児童虐待を早期に発見し、その他児童虐待の防止に寄与することができるよう、研修等必要な措置を講ずるものとする。

 国及び地方公共団体は、児童虐待を受けた児童の保護及び自立の支援を専門的知識に基づき適切に行うことができるよう、児童相談所等関係機関の職員、学校の教職員、児童福祉施設の職員その他児童虐待を受けた児童の保護及び自立の支援の職務に携わる者の人材の確保及び資質の向上を図るため、研修等必要な措置を講ずるものとする。

 国及び地方公共団体は、児童虐待の防止に資するため、児童の人権、児童虐待が児童に及ぼす影響、児童虐待に係る通告義務等について必要な広報その他の啓発活動に努めなければならない。

 国及び地方公共団体は、児童虐待を受けた児童がその心身に著しく重大な被害を受けた事例の分析を行うとともに、児童虐待の予防及び早期発見のための方策、児童虐待を受けた児童のケア並びに児童虐待を行った保護者の指導及び支援のあり方、学校の教職員及び児童福祉施設の職員が児童虐待の防止に果たすべき役割その他児童虐待の防止等のために必要な事項についての調査研究及び検証を行うものとする。

 児童の親権を行う者は、児童を心身ともに健やかに育成することについて第一義的責任を有するものであって、親権を行うに当たっては、できる限り児童の利益を尊重するよう努めなければならない。

 何人も、児童の健全な成長のために、良好な家庭的環境及び近隣社会の連帯が求められていることに留意しなければならない。引用ここまで

虐待を抑止するための法律が活かせなかったのは何故か!

愛国者の邪論

1.上記の児童虐待の防止等に関する法律ができたのは、平成十二年五月二十四日です。今から14年も前の話です。この法律ができた理由は、法律の内容をみれば、その裏側にある事実を想像すれば、充分です。

2.この法律に欠落しているのは、その「目的」に書かれている部分です。「児童の人権」「その心身の成長及び人格の形成」「児童の権利利益の擁護」が書かれていますが、日本国憲法と日本も批准した子どもの権利条約の理念が書かれていないことです。ここに落とし穴があります。憲法と子どもの権利条約に基づいて子どもの人権と権利を擁護し主権者である子どもの人格形成を保障するという思想は希少とならざるを得ません。これでは、施策が多様に具体化されることはありません。

3.「国及び地方公共団体の責務等」が書かれていますが、これらが遵守されなかったのは、何故か。それは、「目的」に書かれている思想にあります。国家を先頭に、行政も、職員も、こどもの人権擁護、権利保障について、おざなりなのです。ここに最大のポイントがあります。

4.この児童虐待についての産経の論評と天安門事件を弾圧する中国共産党政権を批判する産経の論評の軽重は、以下の主張を読めば明らかです。ご覧ください。

産經新聞 天安門事件25年/圧政と挑発いつまで続く 2014/6/4 4:00
http://sankei.jp.msn.com/column/topicslist/../../world/news/140604/chn14060403090003-n1.htm

 学生らの民主化運動を武力で弾圧した天安門事件から25年を迎えた。事件は「解決済み」だとして真相を闇に葬った共産党支配の下で、中国は民主化を置き去りにして経済だけを膨張させ、内で圧政を強め外では覇権を求めだしている。内外の平和と安定のため習近平政権は政治改革に踏み出さなければならない。

 改革派の胡耀邦総書記の死に始まった民主化デモを、党支配への脅威とみた●小平氏ら長老が軍で押さえ込み、惨劇に至った。血の鎮圧は今でも許されるものではない。事件を風化させることなく、民主化を強く求めたい。

 四半世紀を経た中国は近隣諸国の抗議に耳を貸さず、東シナ、南シナ海での強引な海洋進出が目立つ。事件を境に民主化に背を向けて経済成長へひた走りし、軍備拡張を進めた帰結である。

 冷戦終結などで生じた共産主義イデオロギーの空洞を埋めるために、「愛国教育」という反日思想を広めたことも、中国を対外強硬路線へと突き動かしている

 習指導部になって、国内の圧政は一段と強化されている。少数民族には「テロ防止」を掲げた抑圧が続き、天安門事件25年を控えた今春からは、浦志強氏ら人権派弁護士や民主化を求める知識人が多数拘束された。インターネット上の言論弾圧も厳しさを増し、宗教にすがる人々が増えた温州では、政府公認のキリスト教団体の教会まで形式違反を口実に取り壊された。

 わずかでも自由な思想や信条を一切認めない手法は、政治体制の違いを超えて容認できない。

 対外的な強硬姿勢と国内的な抑圧政治が共産党支配の本質だとしたら、世界が見守る中で「人民の軍隊」が国民に銃を向けた天安門事件は、その本性がむき出しになった出来事だったといえる。

 事件後もしばらくは、経済成長に伴い段階的に民主化が進み、国際的な責任も担える国になるとの期待もあった。だが、今の姿はそれを裏切るものでしかない。改革を支援してきた米国などの関与政策の見直しは当然だろう。天安門事件で、中国の民主化は25年も遅れてしまった。発展著しい経済と後進性から脱せない政治の間の落差はあまりに大きく、中国はますます「いびつな大国」になってしまう。いつまでも放置されていいわけがない。●=登におおざと(引用ここまで

日本の人権侵害を棚にあげて中国の人権侵害を「民主化」とスリカエる産経

愛国者の邪論

以下上記の記事の問題となる部分について、検証しておきます。

1.中国は民主化を置き去りにして経済だけを膨張させ

経済の膨張に大きな役割を果たしのは、誰でしょうか。つい先ごろも、経団連の米倉会長が商談のために訪中していることをどのように説明するのでしょうか。財界の利益擁護メディアの産経として、人権弾圧をする中国共産党と親密な関係をもつ経団連をどのように批判するのでしょうか。

2.冷戦終結などで生じた共産主義イデオロギーの空洞を埋めるために、「愛国教育」という反日思想を広めたことも、中国を対外強硬路線へと突き動かしている

この思想と論理は、そのまま安倍首相と産経に当てはめることができます。侵略戦争を批判する加害の事実を明らかにする歴史を「自虐史観」とする「自由主義史観」の立場をとり、河野談話を批判する産経の「愛国心教育」こそ、批判されなければなりません。

3.わずかでも自由な思想や信条を一切認めない手法は、政治体制の違いを超えて容認できない。

この言葉は、そのまま、日本国の自公政権に当てはまるものです。しかし、産経は、このことを、一貫として曖昧にしています。ここに産経の特殊な立場が浮き彫りになります。

4.対外的な強硬姿勢と国内的な抑圧政治が共産党支配の本質だとしたら、世界が見守る中で「人民の軍隊」が国民に銃を向けた天安門事件は、その本性がむき出しになった出来事だったといえる。

本質だとしたら…その本性がむき出しになった」という物言いが産経的難癖です。社会主義・共産主義こそ、人権と民主主義を発展させた政治経済体制だからです。人権と民主主義を弾圧するのは、共産主義の本質ではないからです。以下を見れば明瞭です。このことについても、記事にしてきました。そもそも、日本の共産党が日本における人権と民主主義をどのように擁護し発展させようとしてきているか、事実を視れば明瞭です。ところが、この事実については、日本のマスコミは、一貫して黙殺しているのです。

自由と民主主義の宣言 (1996年7月13日一部改定) 1996年07月13日

5.事件後もしばらくは、経済成長に伴い段階的に民主化が進み、国際的な責任も担える国になるとの期待もあった。だが、今の姿はそれを裏切るものでしかない。改革を支援してきた米国などの関与政策の見直しは当然だろう。

改革を支援してきた米国などの関与政策の見直しは当然だろう」という言葉はそのまま日本の安倍政権にも言えるのではないでしょうか。いや、産経自身がメイドィンチャイナ商品を使っていないかどうかチェックしたらどうでしょうか。共産主義の本性がむき出しになった商品は拒否し、安倍政権に経済制裁を求めていくべきではないでしょうか。

6.天安門事件を批判する産経の主張を読んで気づくことは、人権侵害として位置づけていないことです。「民主化運動を武力で弾圧」「民主化」がキーワードです。ここにスリカエがあります。単純に比較すれば、日本の方が「民主化」がすすんでいるからです。一見すると、日本の方が、中国より「自由」があるように、また中国のような自由の「抑圧」はみられないからです。

しかし、実態はどうでしょうか。特定秘密保護法、テレビを通した様々な自粛規制から、雇用、生活保護など、今、日本において、国民の貧困に対する憲法違反の国家の責任放棄は目に余るものがあります。これを憲法に基づく人権侵害として厳しく批判する論調はどうでしょうか。天安門事件を批判する前に、日本のマスコミであるならば、自国の政府の人権侵害について抗議し、批判し、改善を求める論陣を張れ!ということです。いささかも、自国の政権批判を緩めるな!免罪するな!ということです。