24日、東シナ海での航行が確認された中国海軍の空母が25日、沖縄本島と宮古島の間を通過し、太平洋に出たことを防衛省が確認しました。中国海軍は24日夜、空母などが西太平洋で訓練を行うと発表していて、防衛省は今後、活動をさらに活発化させる可能性もあると見て、分析を続けています。
防衛省によりますと、25日午前10時ごろ、中国海軍の空母「遼寧」がミサイル駆逐艦やフリゲート艦など合わせて6隻で沖縄本島と宮古島の間を通過し、太平洋に出たということです。
中国初の空母として4年前に就役した遼寧は、基地に近い海域で基礎的な訓練を行ってきましたが、24日午後、東シナ海を東に向けて航行しているのを海上自衛隊が確認していました。
中国海軍は24日夜、「『遼寧』などからなる艦隊が、西太平洋で遠洋訓練を行う」という報道官のコメントを発表していて、防衛省によりますと、中国の空母が太平洋に出たのを確認したのは今回が初めてだということです。
今回の航行に関しては、中国国防省から日本側に連絡があったということで、日本の領海への侵入はありませんでした。
また、艦艇が太平洋に出る際、中国海軍のフリゲート艦から搭載していたヘリコプター1機が発進し、自衛隊機がスクランブル=緊急発進しましたが、宮古島の南東およそ30キロから50キロ離れた空域を飛行して戻り、領空侵犯はありませんでした。
防衛省は海洋進出を強める中国が今後、活動をさらに活発化させる可能性もあると見て分析を続けています。
中国 海軍の活動範囲を拡大
中国は台湾海峡での有事などの際に、アメリカ軍の空母機動部隊などを寄せつけないようにする、いわゆる「接近拒否戦略」を掲げ、以前は中国の近海に限られていた海軍の活動範囲を、遠洋へと拡大する方針を示しています。
2013年10月には、北海艦隊、東海艦隊、南海艦隊の3つの艦隊が、沖縄からフィリピンに連なる「第1列島線」の東側の海域に初めて同時に出て、実戦形式の演習を行いました。
航空機が宮古海峡などの上空を通過して、西太平洋に出る訓練も頻繁に行うようになり、参加する機種や飛行パターンも増えています。
今月に入ってからは、空母「遼寧」が渤海から黄海、それに東シナ海にかけての海域で総合的な訓練を実施していて、艦載機の「殲15」がミサイルを発射するもようを初めて公開し、戦闘能力をアピールしました。
中国国防省は去年の年末に、初の国産空母の建造も行っていることを公表しました。将来は少なくとも4隻の空母を運用するようになるという見方も出ていて、今回の遼寧の訓練には、海軍力の向上をアメリカや日本などの周辺国に見せつけてけん制する狙いもありそうです。
中国 国産空母の建造も
中国は遼寧のほか、初の国産空母の建造も進めています。また、イギリスのシンクタンク「国際戦略研究所」が、ことし発表した報告書「ミリタリーバランス」によりますと、中国海軍は潜水艦61隻、駆逐艦19隻、フリゲート艦54隻を保有しています。アメリカ国防総省がことし5月に公表した、中国の軍事動向を分析した年次報告書では、2020年までに中国海軍が保有する潜水艦の数は、最大で78隻に増える可能性があると指摘しています。
台湾「厳しく監視する」
台湾の国防部は25日、「厳しく監視している」とするコメントを発表しました。国防部はさらに、「中国の空母が遠洋訓練のあと、台湾の南側のバシー海峡を航行して南部の艦隊と合流し演習を行うことがないか監視する」として、中国軍の動きを継続して警戒する考えを強調しました。中国は、台湾の蔡英文総統が、正式な外交関係がないアメリカのトランプ次期大統領と今月、異例の電話会談を行ったことに反発していて、台湾のメディアは、今回の空母の訓練はアメリカや台湾をけん制する狙いもあるとの専門家の見方を伝えています。(引用ここまで)
中国人は「メイドインチャイナ」でも日本で「爆買い」する!
中国人は
「日本で開発された薬はすばらしいに違いない」という「定評」がある!
日本人は
メイドインチャイナでもメイドインジャパンと思って買っている?
メイドインチャイナなくして生活できなくなっているのに嫌中反中が多い!
こんなデタラメを策定的につくっているのは誰だ!
三菱総研は、脅威を煽る安倍政権やNHKに抗議すべきではないのか!
中国人観光客、日本では「中国製品」でも大歓迎 裏に日本信仰
プレジデントオンライン 2015年11月12日 9時15分
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出国者数は1億人を突破。いま中国は空前の「海外旅行ブーム」だ。10月1日の「国慶節」から始まった大型連休には、約40万人が訪日したという。だが、「爆買い」のパターンは変わりつつある。中国通の筆者が探る最新事情とは――。
■「近くに店員がいないとクレームになる」
福岡で訪日中国人の団体客を集めるドラッグストア「ドラッグオン」を訪ねた。店構えは一般的な郊外型のドラッグストアと変わりはない。ただ、駐車場に観光バスが並んでいることから、普通の店ではないとうかがい知れる。
店内に入ると、にぎわいぶりに圧倒される。5台のレジはフル稼働。かごいっぱいの商品を購入していく客も珍しくない。レジだけではなく、売り場にも多くの店員が立っている。同店の売り場面積は約600平方メートル。通常では6人程度で運営するが、同店では約60人体制で対応している。
店員の数が多いのは、客が多いからだけではない。客からの問い合わせが多いのだ。「この薬にはどういう効果があるのか」「1回に何錠飲めばいいのか」。説明できる店員がいないとクレームになってしまうため、店内の至るところで中国語のやりとりが行われていた。
客がよく足を止めていたのは、「12の神薬」というPOPの貼られたコーナーだ。目薬やのど薬などに中国語の説明書きが付けられている。
ドラッグオンの馬衛鋼営業本部長は「一般的な店舗では2万点程度を取り揃えるところ、1600~2000点程度に商品を絞り込んでいる」と話す。
「まとめ買いをするお客様が多いので、在庫切れを防ぐために点数を絞り込み、同じ商品を大量に積んでいます。サイズもほとんどが1種類だけ。割高な小サイズよりも、単価が安くなる大サイズの人気が高いためです。売れ筋を外さないように上海に駐在しているスタッフが流行をチェックしています。また店頭では日本語表記の商品を並べるだけでなく、中国語のPOPでわかりやすく説明することも重要です」
■全人口の半数近くが「スマホ」を活用中
訪日中国人は特定の商品だけを大量に購入していく。中国人の消費行動に詳しい中国市場戦略研究所の徐向東代表は「中国人には非常に強固なクチコミのネットワークがある」と解説する。
一般的に、中間層以上の中国人は国営メディアの情報を鵜呑みにしない傾向があるが、そんな彼らが最も信頼を寄せているのは「家族や友人などの『身内』からの情報」だという。
「以前からそうした傾向がありましたが、スマートフォンの爆発的な普及で、コミュニケーションが活発化している」
人口13億7000万人の中国では、現在、約7億5000万台のスマートフォンが普及している。そこで利用されているのが中国版LINEとも呼ばれている「微信(ウェイシン)」だ。15年3月末時点で月間利用者は5億人を突破。筆者の中国の友人でも世代を問わず全員が微信をやっている。
「微信には『朋友圏(ポンヨウチュエン)』という友人同士のサークルがあります。家族や親戚、会社の同僚、学校の同級生から地元の幼なじみまで。複数のサークルに入っているのが普通です。そこで『日本で買うべき神薬』といったリストが出回っている。噂が噂を呼んで、『爆買い』といううねりを生んでいるのでしょう」(徐氏)
■日本での売れ筋なら「中国製」でも大歓迎
もうひとつ不思議なのは、彼らが購入する商品の中には「メイド・イン・チャイナ」も多数含まれていることだ。筆者は以前、この疑問を中国人の友人にぶつけたことがある。その理由は主に2つにわけられる。
ひとつは、自国の市場に対する根強い不信感だ。「中国製品は信頼できない」「中国の食品を食べ続けていて大丈夫か」。中国人の多くは、そういった不安を抱えている。その半面として、「日本市場に出回っている製品は安心・安全だ」という日本信仰がある。
三菱総研の佐野紳也主席研究部長は、「中国人は同じ『中国製』でも、中国市場と日本市場では商品の品質が異なると考えている」と話す。
「『日本で販売されている』という点が重要なのです。『メイド・イン・チャイナ』であっても、日本市場で流通しているものは、日本企業の厳しい品質管理を経ていると考えられています」
2点目は、大きな内外価格差だ。中国では輸入品に対して、高率の関税や日本の消費税にあたる「増値税」がかかるため、どうしても流通価格が高くなる。さらにこの数年、「円安元高」が進み、日本での買い物は、中国人にとってより安く感じられる。
三菱総研の調査によると(図参照)、温かいお茶をよく飲む中国人に人気の「ステンレスボトル」は、日本では3470円なのに対し、中国では1万1362円と約3倍の価格差がある。ステンレスボトルや炊飯器は、日本と中国、どちらで買っても中国製の商品なのだ。
一部には日本のほうが割高な商品もある。たとえば医薬品の場合、総合胃腸薬の「太田胃散」が人気だが、これは中国製の「同仁堂活胃散」に比べると4倍以上の価格差がある。それでも日本製の医薬品を買い求めるのは、「日本で開発された薬はすばらしいに違いない」という定評があるからだ。
中国本土ではネットを通じて日本の商品を代理購入してもらう「代購」が流行しているが、これも日本から発送することが売りになっている。
中国はこの10年で急速な経済成長を遂げた。その結果、海外旅行も爆発的に増えた。UNWTO(国連世界観光機関)の発表によると、2014年の出国者数は約1億900万人に達した。このうち日本への出国者は241万人で全体のシェアは3%に達していない。これまで中国人にとって身近な海外は韓国とタイだったが、韓国は中東呼吸器症候群(MERS)の流行、タイは相次ぐ政情不安で客足が鈍い。日本への出国は今年500万人を超え、来年以降もさらに増えると見込まれる。
ただし「爆買い」の波は世界中に広がっている。すでに都市部の富裕層は高級炊飯器や温水洗浄便座といった日本製の家電を持っている。現在、日本で家電を買っているのは訪日中国人の6割を占める団体客だ。彼らの多くは中国の内陸部から来ている。筆者は今年7月、東京・銀座で20組の中国人団体客に声をかけたが、都市部から来た団体客は北京からの1組だけで、残りはすべて武漢、瀋陽、桂林、西安、成都といった内陸部からだった。
こうした団体客は中国のさらに内陸にまだまだ存在する。彼らは今後も家電を「爆買い」するはずだ。だが、いずれはそれも尽きる。現在、個人客は全体の4割程度だが、その比率は年々高まっている。そうした個人客のニーズは団体客とは異なる。
■「日本海に沈む夕陽」に中国人は感動する
中国の都市部の富裕層では「北海道」がトレンドになっている。この数年、北海道で人気を集める宿泊施設に「ハマノホテルズ」がある。同社では北京駐在の経験を持つ角田貴美常務が、中国人向けの企画に取り組む。角田常務は「これからは団体客に加えて個人客も増えます。従来型の観光に加え、新たな視点も必要でしょう」と話す。
「今年1月、弊社経営の『旭岳温泉ホテルディアバレー』で北京から来たお客様を対象に『雪遊び』を企画したところ、大変喜ばれました。本来はその後に別の予定があったのですが、皆さんの希望で、以降の予定をキャンセルして、雪合戦やそり遊びを楽しんでいただきました。お客様が心底喜ばれている姿を見て、求められていることは大掛かりなイベントだけではないのだなと、あらためてわかりました」
角田氏が北海道への旅行経験のある中国人に「どこにいちばん感動しましたか」と質問したところ、その答えは「日本海に沈む夕陽」だったという。
「考えてみれば、中国からは地理的に『日本海に沈む夕陽』を見ることはできません。私たちが気付いていないところに、まだまだすばらしい観光資源があるのではないでしょうか」
ジャーナリスト 中島 恵(なかじま・けい)1967年生まれ。北京大学、香港中文大学に留学。新聞記者を経て、96年にジャーナリストとして独立。近著に『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか? 「ニッポン大好き」の秘密を解く』(中公新書ラクレ)がある。(引用ここまで)