以下の二つの記事を目にしました。テーマは違っているものの、書いている人は勝岡寛次氏で、同じでした。それを読んで驚き・唖然としましたので、記事にしました
1.勝岡氏の主張は、そのまま、現代日本の現実に当てはまるという皮肉な結果をもたらしてしまいました。以下指摘してみます。傍線部分は、愛国者の邪論の指摘です。その上は勝岡氏の主張です。
(1)もはや韓国の教科書では、独島は一切の批判を許さない“聖域”と化している。
もはや日本の教科書では、日の丸・君が代は、一切の批判を許さない“聖域”と化している。
(2)中学の歴史教科書では、〈独島は鬱陵島に付属する島で、早くからわが国の領土として連綿として伝えられてきた〉と書かれているが、これは大嘘だ。朝鮮の文献に初めて「独島」の地名が現われたのは1906年(明治39年)で、それまで朝鮮の人々は同島の存在すら知らなかったのである。
そもそも、日本は、というか、日本国民は、韓国のことを言えるでしょうか。この島々が日本国の文献に初めて竹島或いは、松島などという地名が現れたのが1906年とありますが、…それまで日本の人々は同島の存在すら知らなかったのである。ということではないんでしょうか?勝岡氏の指摘はこじつけでしかありません。子どもがわがままを押し通すときの常套手段と同じです。
(3)朝鮮政府が竹島を管轄した事実はない。朝鮮の古地図にも書かれていない島をどうやって管轄したというのだろうか。
竹島一件・安龍福・竹島外一島などとみれば、勝岡氏の論調が、如何に乱暴であり、それこそ、ウソとトリック、デタラメ、スリカエであるか、判ります。こういう人が大学で教えていることに、強い不信感をいだきます。この大学の経営がどうなっているか、です。学問の自由、思想信条の自由の問題を遥かに通り越している問題ではないでしょうか。
(4)韓国お得意の“ウリジナル”(ウリ=韓国語で「我々」の意)歴史も登場する。〈高句麗もたくさんの文化を日本に伝えてあげた。高句麗の僧侶彗慈は聖徳太子の師であり、曇徴は紙、墨、硯を作る技術を教えてあげ、法隆寺金堂壁画も彼の作品として知られている〉確たる歴史資料がないため作者不明とされているのをいいことに金堂壁画が朝鮮人の作だとする手前勝手な主張には開いた口が塞がらない。
この記事は、徹底検証·韓国歴史教科書 日本政策研究センターと同一線上の主張でしょうか。こういうことを言い合っている限り、これらの主張が大勢を占めるとなれば、両国の交流と連帯、信頼は深まっていかないでしょう。子どもの喧嘩ではないのです。こうした主張ではなく、古代・中世・近世における日本と朝鮮半島の交流の真実を広げることこそ、負の遺産を転換していくことになるのではないでしょうか。法隆寺若草伽藍跡の発掘調査で新たな知見が出されたように、また新撰姓氏録にもあるように、渡来人の果たしている役割は大きいと言えます。このことは天皇明仁氏の、いわゆる「ゆかり」発言を思い起こせば、十分でしょう。
(5)慰安婦の扱いも年々大きくなる一方だ。慰安婦問題の章では、わざわざ「日本軍によって強制的に戦場に連行され、性的奴隷生活を強要された女性たち」と注釈を付けた上で、〈女性までもが挺身隊という名目で引き立てられ、日本軍の慰安婦として犠牲になったりした〉と書く。日本の女学生らが勤労動員された「女子挺身隊」と、公娼だった「慰安婦」の区別すらできないようだ。日本の女学生らが勤労動員された「女子挺身隊」と、公娼だった「慰安婦」の区別すらできないようだ。
この意見についても、女子挺身隊を設立した天皇制政府の問題点、これを朝鮮総督府下の植民地政策として解明していないことに、スリカエがあります。この問題については、高崎宗司「半島女子勤労挺身隊」について]で述べられているように、曖昧な部分があります。しかも、大日本帝国の証拠隠滅問題を抜きに語ることはできません。
(6)日中韓で歴史教科書が政治マターとなったのは、ここ30年ほどのことである。
その発端になったのは1982年6月に起きた教科書誤報事件だった。教科書検定で高校用日本史教科書の記述が「華北へ侵略」から「華北へ進出」に変更されたと日本のマスコミが報じたが、これは誤報だった。
未だ、決着ずみの「教科書誤報事件」に固執しているのは、白を黒とする諺のように卑劣な手法です。こういうことを言っている限り、日中韓朝の関係は進展しないでしょう。やめるべきです。
(7)東京裁判の判決は30万人とは言っていないし、そもそも当時の南京の人口が約20万人だということを考えれば、この教科書のデタラメさがわかる。
「極東国際軍事法廷判決」「南京軍事法廷判決」が「30万人とは言っていない」からと言って、「虐殺がなかった」と言うのか、さらに「虐殺人数が何人であれば問題だと言うのか」、その点を明らかにしていないところにウソとデタラメ、この問題を人数に矮小化し、南京大虐殺寺事件をなかったかの様なトリックを使っていることが判ります。
「南京の人口が約20万人」説については、「二十万都市で三十万虐殺?」「南京の人口は増えたのか?」をご覧ください。こうしてデタラメさを強調しながら、実は自分が、ウソとデタラメを振りまいているのです。呆れます。
(8)教科書の記述がさらにエスカレートしたのは江沢民時代だ。共産党中央宣伝部の「愛国主義教育」により、1990年以降の教科書における南京事件の扱いは一変。それまで小学校の教科書に南京事件の記述はゼロだったのに、一つの章を丸々使って「南京大虐殺」を教えるようになった。
「90年以降…一変」論も原因や経過や無視したウソとスリカエです。もともとは、第一・二次教科書問題を発端に、以降も90年代から2000年代にかけて歴史教科書問題が、歴史認識問題と連動してしばしば国際問題となってきた経過や原因、特に日本の政治家と文部省の教科書会社や執筆者に対する圧力をこそ、問題にしなければならないと思います。中国や韓国の政府の書く教科書のことなどを言っている間はありません。
そもそも、日本と中華人民共和国が国交を結んだのは「日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明(1972年9月29日)」と「日本国と中華人民共和国との間の平和友好条約(1978年8月12日)」でした。それまでは、台湾の中華民国政府と関係を結んでいました。これは反共の立場のアメリカ陣営に属した日本の立場を示していました。
しかし、ベトナム戦争に苦しむアメリカの対中政策の変更によって日本の対中政策も変更が迫られました。それを受けて日中国交回復となったのです。その際に確認されたことは、過去の侵略戦争問題などを認めながら、交流を発展させよ、紛争は非軍事的手段で行おうということを取り決めたのでした。尖閣問題の棚上げが合意されたのも、この時でした。しかし、それを打ち壊す動きをしたのは、どちらかを検証すべきでしょう。
(9)1894年に起きた日清戦争は、朝鮮に対する宗主権を主張する清国と朝鮮の独立を望む日本との戦いだった。しかし、中国では「日本の侵略」にすり替えられ、こう教えられている。《日本侵略軍は旅順でわが同胞を狂ったように虐殺し、死者、被害者は一万八千人余りにも達した》
これも余りに稚拙な論法です。「日清戦争は…朝鮮の独立を望む日本との戦い」と言う見方そのものに、稚拙ぶりが浮き彫りになります。勝岡氏の論が正しければ、何故韓国が、未だに歴史認識問題に拘るのでしょうか。呆れます。これが大学で教える先生とは思えません。不思議です。
その他、「元寇」「倭寇」「満州事変」についても、いろいろあります。
まず、「元寇」については、「モンゴル帝国」の「殺戮と破壊」、「モンゴル帝国の卑劣な戦法」などがありましたが、勝岡氏のような発想と指摘がないのは何故でしょうか?日本だけ、しかも勝岡氏のような方だけでしょうか?不思議な現象です。
もうひとつは、村井章介 「第四章 アジアの元寇-一国史的視点と世界史的視点」をご覧ください。http://www015.upp.so-net.ne.jp/gofukakusa/murai-shousuke-ajianogenko.htm
次は、「倭寇」です。以下をご覧ください。【第1回】東シナ海と倭人の世界 | nippon.comとNHK 朝鮮半島と日本 「倭寇(わこう)の実像を探る 東シナ海の光と影」です。
「満州事変」については、尖閣諸島に中国軍が爆弾を仕掛けて、それを日本がやったということで中国軍が沖縄や日本列島に攻撃を仕掛けてきたらどうでしょうか。「アメリカ軍が出動してくれるなどということは抜きにして論じてみよ」ということになりますか?
(10)以上、勝岡氏の主張に対して説明してみました。それでは、最後に、以下の勝岡氏の結論にあたる部分について考えてみました。それは、そのまま現在の安倍政権、戦後自民党に、そのまま「日本政府」という言葉を置き換えるだけで、すっきりします。
①同書は国立中央図書館や小学校の図書室にも置かれ、歴史教育の副読本として用いられている。捏造された歴史が、こうして子供たちに刷り込まれていくのだ。
②中国も韓国も“最初に結論ありき”で、日本の主張には全く聞く耳を持たないからだ。この二国には何を言ってもダメ、日本は米国や台湾との歴史共同研究に踏み切るべきである。
③自国に不都合な史実を無視した上に捏造を加えた、言わばプロパガンダ教科書だ。
2.第一次安倍自公政権の成立による教育基本法の改悪や教員免許法の改悪など、大東亜戦争正当化派の憲法違反の政策推進は、いわゆる戦争の加害や被害、反戦・厭戦・非協力などを子どもに教え、考えさせると言うよりはむしろ、考えさせない方向に進んできているように思います。その到達点が、『はだしのゲン』閲覧制限問題、日の丸・君が代口パク問題と実教出版の教科書不採択問題などに現れているように思います。
こうした経過を踏まえれば、勝岡氏が中国や韓国政府の教科書を批判できるでしょうか?他国の教科書に書かれていることを云々する前に、日本の戦争責任問題を解明することのほうが、東アジアの教科書問題と政治・経済・文化交流が推進することを自覚すべきでしょう。
歴史の共同研究 聞く耳持たぬ中韓ではなく米台と始めるべき 2013年7月28日(日)16時1分配信 NEWSポストセブン http://news.nifty.com/cs/world/worldalldetail/postseven-20130728-200027/1.htm
日本の歴史教科書にクレームを続ける韓国。だが彼らの使う教科書こそ嘘に塗り固められている。その実態を明星大学戦後教育史研究センターの勝岡寛次氏が解説する。
* * *
韓国の朴槿惠(パククネ)大統領は、「北東アジアの平和のためには日本が正しい歴史認識を持たねばならない」とオバマ大統領に語ったが、この“正しい歴史認識”を体現しているのが、韓国の国定歴史教科書だ。
竹島については、韓国では「独島(竹島)はわが領土」という歌を幼稚園から歌わせており、歴史教科書だけでなく、国語や道徳の教科書でも小学生から教えている。もはや韓国の教科書では、独島は一切の批判を許さない“聖域”と化している。
中学の歴史教科書では、〈独島は鬱陵島に付属する島で、早くからわが国の領土として連綿として伝えられてきた〉と書かれているが、これは大嘘だ。朝鮮の文献に初めて「独島」の地名が現われたのは1906年(明治39年)で、それまで朝鮮の人々は同島の存在すら知らなかったのである。
さらに、〈政府はここにわが国の人々の移住を奨励し、官庁を設置して独島まで管轄するようにした。しかし日本は露日戦争中に独島を強制的に彼らの領土に編入してしまった〉と言うのだが、朝鮮政府が竹島を管轄した事実はない。朝鮮の古地図にも書かれていない島をどうやって管轄したというのだろうか。
韓国お得意の“ウリジナル”(ウリ=韓国語で「我々」の意)歴史も登場する。〈高句麗もたくさんの文化を日本に伝えてあげた。高句麗の僧侶彗慈は聖徳太子の師であり、曇徴は紙、墨、硯を作る技術を教えてあげ、法隆寺金堂壁画も彼の作品として知られている〉
確たる歴史資料がないため作者不明とされているのをいいことに金堂壁画が朝鮮人の作だとする手前勝手な主張には開いた口が塞がらない。
慰安婦の扱いも年々大きくなる一方だ。慰安婦問題の章では、わざわざ「日本軍によって強制的に戦場に連行され、性的奴隷生活を強要された女性たち」と注釈を付けた上で、〈女性までもが挺身隊という名目で引き立てられ、日本軍の慰安婦として犠牲になったりした〉と書く。日本の女学生らが勤労動員された「女子挺身隊」と、公娼だった「慰安婦」の区別すらできないようだ。
近年は教科書だけでなく、マンガなども歴史教材として積極活用されている。小学校教師、クォン・テソン氏原作の『生まれ変わって花に』は、少女の慰安婦が主人公。慰安所での日本兵の蛮行を描いたマンガだ。
〈彼ら(日本兵)にとって私たちは「人間」ではありませんでした〉〈ご飯も食べられず休むこともできず、多い時は1日に70人……〉。
同書は国立中央図書館や小学校の図書室にも置かれ、歴史教育の副読本として用いられている。捏造された歴史が、こうして子供たちに刷り込まれていくのだ。
慰安婦問題を否定し、元慰安婦の前で土下座を強いられたソウル大学の李栄薫教授は、著書『大韓民国の物語』でこう本音を漏らしている。
「慰安婦研究と市民運動は、『朝鮮の純潔なる乙女の性を日本がほしいままに蹂躙した』という類の大衆的な認識をバックにしており、いまや一個人としてこれに逆らう勇気を出すのが難しい」
つまり、教科書に真実を書けないのである。数年前に行なわれた日韓歴史共同研究も、日中歴史共同研究も、さしたる成果はあげていない。中国も韓国も“最初に結論ありき”で、日本の主張には全く聞く耳を持たないからだ。この二国には何を言ってもダメ、日本は米国や台湾との歴史共同研究に踏み切るべきである。※SAPIO2013年8月号(引用ここまで)
「焼・殺・淫・奪が行なわれた」「性的奴隷生活を強要」中国・韓国「フィクション教科書」の呆れた大嘘記述(SAPIO 2013年8月号掲載) 2013年8月12日(月)配信http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20130812-01/1.htm
文=明星大学戦後教育史研究センター 勝岡寛次
日本の検定済み教科書にたびたびクレームをつける中国、韓国。だが彼らの使う教科書こそ捏造、歪曲のオンパレードだ。嘘に塗り固められた歴史教科書の実態を暴く。
日中韓で歴史教科書が政治マターとなったのは、ここ30年ほどのことである。
その発端になったのは1982年6月に起きた教科書誤報事件だった。教科書検定で高校用日本史教科書の記述が「華北へ侵略」から「華北へ進出」に変更されたと日本のマスコミが報じたが、これは誤報だった。
にも拘らず、中国の抗議に肝をつぶした日本政府は、同年8月、「政府の責任において教科書を是正する」という宮澤官房長官談話を発表、早々に白旗を揚げてしまったのである。このことで味をしめた中国政府は以後、教科書問題を事ある毎に政治利用するようになった。
中国の教科書は事実上今でも国定で、中学校の歴史授業では一般的に『中国歴史』(人民教育出版社)が使われている。自国に不都合な史実を無視した上に捏造を加えた、言わばプロパガンダ教科書だ。
都合の悪い史実のひとつに「元寇」がある。モンゴル帝国(元)と高麗連合軍が1274年(文永の役)と1281年(弘安の役)の二度に亘って日本に侵攻したことで多数の犠牲者を出した。しかし、中国の歴史教科書は一切これに触れていない。一方で、自国が被害を受けた「倭寇」については、《元末から明初、日本の武士、商人及び海賊は、しばしば中国の沿岸地方を脅かした》と書き立てるのである。
1894年に起きた日清戦争は、朝鮮に対する宗主権を主張する清国と朝鮮の独立を望む日本との戦いだった。しかし、中国では「日本の侵略」にすり替えられ、こう教えられている。《日本侵略軍は旅順でわが同胞を狂ったように虐殺し、死者、被害者は一万八千人余りにも達した》
教科書の記述がさらにエスカレートしたのは江沢民時代だ。共産党中央宣伝部の「愛国主義教育」により、1990年以降の教科書における南京事件の扱いは一変。それまで小学校の教科書に南京事件の記述はゼロだったのに、一つの章を丸々使って「南京大虐殺」を教えるようになった。
中国は反日教育マニュアルと捏造教科書で生徒を洗脳
中学の歴史教科書にはこのように書かれている。
《日本の侵略者の赴くところ、焼・殺・淫・奪が行なわれた》《南京で平和に暮らしていた市民は、ある者は射撃の的にされ、またある者は生き埋めにされた》《戦後の極東国際軍事裁判によれば、南京占領後六週間以内に、武器を持たない中国の国民三十万人以上を虐殺した、とのことである》
作り話も甚だしい。東京裁判の判決は30万人とは言っていないし、そもそも当時の南京の人口が約20万人だということを考えれば、この教科書のデタラメさがわかる。
日本の学習指導要領に当たる、中国の中学校用『歴史課程標準』(2001年版)では、
《中国を侵略した日本軍の南京大虐殺等の罪状を例として、日本の軍国主義の凶悪で残虐な侵略の本質を認識する》といった教育方針が明記されている。
教師用の指導書はさらに踏み込んで、《教師は、敵に対する強烈な恨みの思いを込めて説明するだけではなく、生徒を促して自ら発言させる。彼らの見聞きしたことのある歴史の材料を踏まえ、日本帝国主義が中国侵略で犯した種々の罪状を暴露させ、批判させるように指導するのが良い》と、反日教育の手法を細かく説いている。
この教師用指導書に付属するビデオCDには、実際の授業用サンプルとして次のような場面が登場する。
教師「この九一八事変(満州事変)は日本兵が行なったどのような罪を述べていますか」
生徒「東北(満州)に対する残虐な侵略の歴史です。9月18日に日本兵が来て火薬庫や北大営を占領し、人殺しをするわ、放火をするわ、凶悪の限りを尽くしたということです」
この後、教師は「人殺しはするわ、放火はするわ、凶悪の限りだ」と生徒全員に復唱させている。もはや歴史教育ではなく“洗脳”と言っても良いだろう。
今のところ、中国の教科書に尖閣諸島(釣魚島)に関する記述は殆どないようだが、これについても早々に教科書を改訂して、「我々のものだ」と言い張ってくるのは必定だ。
韓国の歴史教科書は「真実」より「ウリジナル」が大事
韓国の朴槿惠大統領は、「北東アジアの平和のためには日本が正しい歴史認識を持たねばならない」とオバマ大統領に語ったが、この“正しい歴史認識”を体現しているのが、韓国の国定歴史教科書だ。
竹島については、韓国では「独島(竹島)はわが領土」という歌を幼稚園から歌わせており、歴史教科書だけでなく、国語や道徳の教科書でも小学生から教えている。もはや韓国の教科書では、独島は一切の批判を許さない“聖域”と化している。
中学の歴史教科書では、
《独島は鬱陵島に付属する島で、早くからわが国の領土として連綿として伝えられてきた》と書かれているが、これは大嘘だ。朝鮮の文献に初めて「独島」の地名が現われたのは1906年(明治39年)で、それまで朝鮮の人々は同島の存在すら知らなかったのである。
さらに、《政府はここにわが国の人々の移住を奨励し、官庁を設置して独島まで管轄するようにした。しかし日本は露日戦争中に独島を強制的に彼らの領土に編入してしまった》と言うのだが、朝鮮政府が竹島を管轄した事実はない。朝鮮の古地図にも書かれていない島をどうやって管轄したというのだろうか。
韓国お得意の“ウリジナル”歴史も登場する。
《高句麗もたくさんの文化を日本に伝えてあげた。高句麗の僧侶彗慈は聖徳太子の師であり、曇徴は紙、墨、硯を作る技術を教えてあげ、法隆寺金堂壁画も彼の作品として知られている》
確たる歴史資料がないため作者不明とされているのをいいことに金堂壁画が朝鮮人の作だとする手前勝手な主張には開いた口が塞がらない。
慰安婦の扱いも年々大きくなる一方だ。慰安婦問題の章では、わざわざ「日本軍によって強制的に戦場に連行され、性的奴隷生活を強要された女性たち」と注釈を付けた上で、《女性までもが挺身隊という名目で引き立てられ、日本軍の慰安婦として犠牲になったりした》と書く。日本の女学生らが勤労動員された「女子挺身隊」と、公娼だった「慰安婦」の区別すらできないようだ。
近年は教科書だけでなく、マンガなども歴史教材として積極活用されている。小学校教師、クォン・テソン氏原作の『生まれ変わって花に』は、少女の慰安婦が主人公。慰安所での日本兵の蛮行を描いたマンガだ。《彼ら(日本兵)にとって私たちは「人間」ではありませんでした》《ご飯も食べられず休むこともできず、多い時は1日に70人……》。
同書は国立中央図書館や小学校の図書室にも置かれ、歴史教育の副読本として用いられている。捏造された歴史が、こうして子供たちに刷り込まれていくのだ。
慰安婦問題を否定し、元慰安婦の前で土下座を強いられたソウル大学の李栄薫教授は、著書『大韓民国の物語』でこう本音を漏らしている。
「慰安婦研究と市民運動は、『朝鮮の純潔なる乙女の性を日本がほしいままに蹂躙した』という類の大衆的な認識をバックにしており、いまや一個人としてこれに逆らう勇気を出すのが難しい」
つまり、教科書に真実を書けないのである。
数年前に行なわれた日韓歴史共同研究も、日中歴史共同研究も、さしたる成果はあげていない。中国も韓国も“最初に結論ありき”で、日本の主張には全く聞く耳を持たないからだ。この二国には何を言ってもダメ、日本は米国や台湾との歴史共同研究に踏み切るべきである。(引用ここまで)