迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

もちたるばちをばつるぎとさだめ。

2014-04-19 19:49:06 | 浮世見聞記
矢来能楽堂にて、金春流の「富士太鼓」を観る。 雅楽の演奏家である夫を殺された、妻と娘の悲劇。 殺された夫は、太鼓(楽太鼓)の役者だった。 先に決まっていた太鼓の役者を蹴落として、自分がその役に就いたために、妬まれて命を落としたこの男に、わたしは同情できない。 そんな夫の身の危険を夢枕に予感した妻が、一人娘と共に、夫へ逢いに訪ねて行く- 女の身ではるばる旅をするなど一般的ではなかった . . . 本文を読む
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