迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

真価の価値。

2022-07-12 23:27:00 | 浮世見聞記
昼間は時おり水粒を落としてゐた曇天が、暗くなってから本格的に雨粒を叩きつける。


それでゐて向かうの雲間には月が覗いてゐる。


いまの浮世は、萬事がこの調子である。



安倍晋三元首相の告別式が執り行はれた今日、芝の増上寺には朝から大勢の一般人が献花に訪れ、そのあまりの數に受付を中止云々。

予定の都合がつけば、私も焼香に訪れたかったが、これも縁の為すわざか。

なんだかんだ云っても、國民から廣く愛されてゐた人だったのだなと、今になって知る。



人災疫病禍はすでに“第七波”に入ったと認識されたなか、「全國旅行支援」の開始は延期と決定云々。



經済活性化は旅行支援ではなく、庶民の日常生活に欠かせない品々の異常な値上げを食ひ止め、もとの価格にまで引き下げることにある。


いまの為政者代表の真価は、ここで試されると云ふものだ。











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