愛聴のラジオ番組「ひるのいこい」で、オハグロトンボをその羽の様子から“絽トンボ”と独自に名付けて愛でてゐる方のお便りを聴いて、ふと師匠形見の絽の黒紋付のことを思ひ出し、簞笥から久しぶりに出してみる。
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夏袴と對になってゐて、なにかの席でそれを着て大勢と記念撮影に臨んだ師匠の冩真を、師匠の逝去後に大阪の自宅で目にした記憶がある。
形見分けでいただいたのち、一昔前に一度だけ、素踊りで「鐘の岬」を踊った際に着て、あとはずっと仕舞ったままだ。
現在の私では、この絽の黒紋付を再び着る機會は、まだまだ訪れさうにない。
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昨日に、四天王寺の師匠へ挨拶に伺った日帰り大阪旅行の余韻のやうでもあり、ふと思ひ出したのは、師匠の“意志”ゆゑか……?
放送の最後に、面白い川柳が詠まれた。
『猛暑痩せ 期待したのに 水太り』