迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

ど忘れの効能。

2018-06-17 23:48:41 | 浮世見聞記
新宿の末廣亭へ、夜席のトリをとってゐる桂小南の落語を聴きに行く。

末廣亭では19時以降になると木戸銭が1500圓に割引となるので、かういふ時にはありがたゐ。


中に入ると三遊亭遊三が「青菜」を口演の最中で、やがて中入りとなり席につく。


中入り後の最初は神田松之丞の講談。

「笑点」の演芸コーナーで初めて観て以来、いちどナマで聴ゐてみたいと思ってゐたこの若手講談師の今日の演題は、四代横綱谷風の八百長(?)相撲の顛末「佐野山」。

軽やかな笑ひを誘ふかと思へば重厚な調子でたたみかけ、注目の一番を最後まで聴かせ切った見事さよ。


待ってゐた「野崎」の出囃子で登場した桂小南の今日の噺は、「不動坊」。

この噺はほかの噺家でも何度か聴ひてゐるはずなのに、サゲがなんであったかが思ひ出せず、そのおかげには初めて聴くのと同じ気分で、三代目小南の迫力ある噺っぷりを楽しむ。



さて、次はどんな楽しさに出逢ゑるやろか。
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