迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

やはり天竺へ……!

2024-03-15 17:48:00 | 浮世見聞記


ラジオ放送の觀世流「春日龍神」を聴く。

春日明神の老神職の諫めで入唐渡天を思ひ留まった明恵上人は、そして現れた龍神の奇瑞によって荘厳なる佛法の場、そして三笠山に映し出された釈迦の一生を見る──



現在で云へば、さながらプロジェクションマッピングと云ったところか。

どんなに時間を經ても、ヒトの發想は大して變はらぬ、これが遺伝と云ふものだらう。


かやうな大がかりな情景も、文章ならば紙面に文字を落としていくだけで、あとは筆者の感性(才能)次第で變幻自在。

もっとも今回のやうな、やたら勢ひ込んで叫ぶばかりの謠ひでは、「この面々はなにをそんなにムキになってんだ……?」と、そちらばかりが氣になって、八大龍王もヘッタクレもない。

これならばやはり、入唐渡天したはうが良ささうだ──

私がこの場の明恵上人ならば、必ずさう思っただらう。









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