旧東海道探訪、府中からさらに歩いて行きます。
御幸町の華やかな街並みのなかに石碑で跡を伝える本陣跡を通り、
やや落ち着いた雰囲気の伝馬町を過ぎると府中の出口、中心部からはなれたことが、続く横田町の家並みからもはっきりと分かります。
春日交差点で国道1号線を斜めに渡り、
JR線の線路を潜り抜けて曲金(まがりかね)地区に出ると、四つ辻を左に入って六分ほど歩き、黄金橋で再びJR線を潜り抜けて国道1号線に合流すると、
旧道は柚木信号の先で左に分かれます。
ここからは次の江尻宿(清水市街)の手前まで、
道は静岡鉄道線が傍を沿うようにして続きます。
長沼地区まで来たところで一度旧東海道から離れて、由井正雪の首塚がある臨済宗菩提樹院を訪ねることにします。
県道74号線を北西に六分ほど行った左手には、京都郊外の景観にも似た寺院の集まる地区があり、
菩提樹院はそのなかにあります。
この寺院は、かつては前回に見た安倍川橋の袂、現在では石碑の建つ緑地帯となっている場所にありましたが、昭和21年に首塚と共にこの場所へ移転したものです。
首塚は門を入ってすぐ右手、塀を背にした木陰に安置され、
傍らには由井正雪の銅像が建っています。
首塚に静かに手を合わせ、再び旧東海道へと戻ります。
長沼交差点のすぐ先、古庄信号で右に分かれてしばらく行くと、旧道はJR線の線路に分断されています。
そこで少し先の狭い地下道を潜り抜けて──狭いわりに車が両方から頻繁に入ってくるので、歩行者は要要注意!──向こう側の栗原地区に続く道に出ると、県道を横断して国吉田地区から「閻魔坂」の名残りとも考えられる緩やかな坂をのぼり、
中ノ郷地区の小高い丘の上を通って坂を下り、草薙へと入って県道に合流します。
そのすぐ先には草薙神社の大鳥居、
傍らには元禄十二年建立と刻まれた古い道標が建っています。
この道標と、大鳥居が跨いでいる道を1kmちょっと行くと、日本武尊の“草薙の剣伝説”ゆかりの地とされる草薙神社、そして伝説にちなんだ旧跡が点在する場所に出るわけですが、それらはどうも江戸時代になってから、観光用に後付けされたもののようです……。
さて、県道に合流して歩くこと約15分、御門台の信号から右カーブの上り坂にさしかかりますが、旧道は左に分かれて有度本町(うどほんまち)から緩い下り坂となり、
静岡鉄道線の狐ヶ崎駅のあたりで大きく右カーブしたあとは、旧道特有のうねうねと曲がった道となり、やがて踏切を渡るとほぼ直線の道となり、江尻宿の入口まで続きます。
宿場の入口手前にはご当地名物「追分羊羹」の老舗があり、この脇から伸びている道が、
傍らの道標が示す“志みず道”──巴川に沿って清水の町へ通じる清水道で、現在もほぼ辿ることが出来ます。
さて、追分を過ぎて県道197号線を渡り入江地区に入ると、
府中から二里二十五町(10.6Km)の、江尻(えじり)宿に到着します。
さて、県道に合流して歩くこと約15分、御門台の信号から右カーブの上り坂にさしかかりますが、旧道は左に分かれて有度本町(うどほんまち)から緩い下り坂となり、
静岡鉄道線の狐ヶ崎駅のあたりで大きく右カーブしたあとは、旧道特有のうねうねと曲がった道となり、やがて踏切を渡るとほぼ直線の道となり、江尻宿の入口まで続きます。
宿場の入口手前にはご当地名物「追分羊羹」の老舗があり、この脇から伸びている道が、
傍らの道標が示す“志みず道”──巴川に沿って清水の町へ通じる清水道で、現在もほぼ辿ることが出来ます。
さて、追分を過ぎて県道197号線を渡り入江地区に入ると、
府中から二里二十五町(10.6Km)の、江尻(えじり)宿に到着します。