「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

  女性がズボンをはき、ビールを飲んでもムチ打ち刑

2009-09-09 04:55:31 | Weblog
アフリカのスーダンで女性がズボンをはいたため13人が”わいせつ罪”を適用されて
逮捕され、うち10人がそれぞれ10回ずつのムチ打ちに処せられた、と外電が伝えて
いる。スーダンは国民の70%が戎律の厳しいイスラム教徒で、イスラム教徒の犯罪
はイスラム法によって裁かれている。

同じイスラム国家のマレーシアでも先日、二人の子供をもつ美人のモデルがホテルの
レストランでビールを三杯飲んだところを現行犯逮捕された。イスラム法ではアルコー
ル類の飲酒は禁じられている。彼女もムチ打ち刑を言い渡されたが、今イスラム教徒
は断食月(ラマダーン)なので刑の執行は中止されたという。

僕ら"異教徒”にとっては、なぜ女性がズボンをはいたのが”わいせつ”なのか、たかが
ビールを飲んだだけなのに、ムチ打ちにされるのか理解できない。しかし、イスラム教徒
にとっては逆に日本が、なぜ、こんなに性や飲酒に解放的なのか理解しにくいらしい。

僕はかって10年ほどイスラム圏から来日した技術研修員の面倒をみたことがあるが、彼ら
の最初の驚きは日本のテレビが朝から深夜まで”わいせつ”番組を流していることだ。日本
人から見れば、なんでもない番組なのだが、彼らにはショックであり、なぜ政府がこんな番
組を許可するのか聞いてくる。

酔っ払ったタレントが素裸で都心の公園で倒れていたり、国民的人気の女優が夫婦で麻薬
を吸っていても微罪で釈放されることも彼らには理解できないだろう。イスラムの国によって
は、ムチ打ちではすまない。死刑であるからだ。