「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

            ドバイのニュース価値

2009-09-12 04:59:28 | Weblog
昨年11月と今年5月の2回、僕はドバイの首長一族の招待で現地を訪れた(小ブログ
2008年11月22日ー29日、2009年5月9日ー11日)が、これを知っている旧友から"世
界最長の無人鉄道完成開業のニュースを聞き感激した。貴ブログでも知らしめろ”と
のメールを頂戴した。

僕もこのニュースをテレビで見たが、わが家で読んでいる新聞ニ紙には一行も書いて
いない。PCネット情報の普及で、最近の活字メディアは、あまりこの種のニュースは
扱わなくなってきたみたいだ。

友人のメールにあった無人鉄道は正式にはドバイ・メトロといい高架と地下鉄による
無人鉄道システム。三菱重工業、三菱商事、大林組の日本の企業体が約3900億円
でドバイの企業と契約し、約3年かけて完成した。9月9日にオープンしたのは2路線
のうちの1路線(レッドライン)で29駅間の空港からショッピングモール間の10駅の間で
ある。残りは来年2月開業を予定している。

友人はこのニュースをテレビを見て感激したようだが、最近日本人はあまりこの種のニュ
ースに感動しなくなった。わが国の最新の技術を結集し、灼熱、不毛の砂漠で完成した
その努力は大変なものだ。今から約半世紀前、僕はクウェートとサウジアラビアとの中
立地帯のカフジ油田を取材したが、日本のアラビア石油が初めて自前で掘った”日の丸”
油田ということで新聞も大きく取り上げ、国民も感激したものだ。石油と電車との違いはあ
るが、くだらない政治のゴタゴタ劇や麻薬犯罪に紙面をさくよりは意義がある。読者を元
気づけるし勇気づける。(写真は1962年カフジ油田の日本人技術者のバラック宿舎)