「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         日本人から入歯がなくなる?

2009-09-13 05:33:02 | Weblog
よせばよいのに昨日固いドイツパンを食べて入歯を壊してしまった。早速雨の中を
バスに乗ってかかりつけの歯医者に行きなおして貰った。僕ら後期高齢者には歯が
悪く入歯の者が多い。特に僕は若い時の歯の手入れが悪かったため、もう10年ほど
前から総入歯に近い状態だ。

最近の若い世代は食事をした後、ほとんどの人が歯磨きをしている。オフィス街のト
イレでも昼食後のサラリーマンが楽しそうに歯を磨いている姿をみかける。僕らの世
代ではなかった光景だ。僕らは歯磨きは朝起きた時にするものと習慣づけられてき
た。夜寝る前にする者もすくない。

”歯磨き粉”が今のように練り状になったのは戦後のことだ。戦前は”粉”で紙の袋
やカンに入っていた。戦争が激しくなった頃は、歯磨き粉も手に入らなくなり、塩で
磨いた記憶がある。ブラッシュも竹製の粗末なものだった。

高齢者に入歯が多いのは、昔はよほど歯痛にならないと医者に行かなかったことに
原因している。とくにサラリーマンは勤務時間中に医者に行く事には抵抗があり、これ
が手遅れになって結果的には抜歯となり入歯になってしまった。

今の若い世代は、僕らと違って口腔衛生,歯の手入れに気使っているから、虫歯が
少なくなってきたと聞く。それに昔のように、やたらと抜歯せずインプラント技術も進歩
してきた。早晩入歯をしている日本人もいなくなるのでは。総入歯など今のうちに博物
館に保存していたほうがよいかもしれない。