「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         ”待機児童”がゼロになっても!

2009-09-16 04:38:33 | Weblog
わが家の近くのかっては小川だったところが今は暗渠となり桜並木の遊歩道となって
いる。時々、僕がここを散歩で通ると駅前の保育園の幼児たちが緑の帽子をかぶって
保母さんに連れられてきている。保育園には園庭がないので、毎日ここへ来て遊ぶの
が日課になっているようだ。まだ母親が恋しい年頃の幼児たちだ。この姿を見ると年を
とったためか涙がでそうになる。

東京では国の基準を満たす認可保育園の数が、土地のスペースなどの関係から少なく
保育施設に入りたくとも入れない”待機児童”が多い。このため特例として”認証保育園”
を設け民間に委託している。”認証”の場合は屋外遊技場(園庭)がなくとも近くに公園
などの代替施設があれば認可となる。多分、わが家の近くの保育園も遊歩道が代替施
設なのだろう。

厚労省の政策レポートによると、昨年来の経済不況の影響で都会では保育園に入れな
い”待機児童”が急増している。不況で今まで専業主婦だった女性が働きに出たからだ
という。厚労省では今、”待機児童”ゼロ作戦を展開中である。働く女性にとっては、まず
預かって貰う施設がなくてはならない。だけど遊ぶ場所もなく、遊歩道を利用している実
態をみると、果たしてこれでよいのかと思いたくなる。

児童手当てもよいが、国の将来をになう宝である。保育に必要な遊び場所ぐらいは提供す
べきである。