「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      前原政調会長,「女性基金」失敗の轍を踏むな

2011-10-14 06:39:24 | Weblog
前原誠司民主党政調会長が先日、韓国の金外交通産相との会談で、戦時中の慰安婦問題について"人道的に考える余地がある”として「アジアの女性のための平和基金」を参考にして新たな基金構想の構築を示唆した。前原氏は一体全体、村山富市政権時代(平成5年)に始まり平成19年に終了した「アジアの女性のための平和基金」を検討し、結果がどうだったかを精査したことがあるのだろうかー。

この基金は、元はといえば韓国人女性を済州島から日本軍が強制連行したという虚偽の話を信じこみ、謝罪した当時の河野洋平官房長官談話から出発している。以来、代々の政府が民間に呼びかけ、合計で48億円を集め、韓国、フィリピン、台湾などの元慰安婦に、一人200万円支払い、日本の総理の謝罪文を出してきたが、平成19年、この基金によるインドネシアの老人ホーム建設事業が終了、解散している。

しかし、結果はどうだったのかー。肝心の韓国では、慰安婦と称する女性の大半が、日本政府の公式謝罪ではないとして、償い金の受け取りを拒否したままである。インドネシアでは、戦時中の慰安婦の存在については歴史的に検証できないという理由から,個人への償い金は断り、折角の日本からの申し出だとして3億8千万円を受け取り老人ホームの建設に当てた。

「アジアの女性のための平和基金」のインドネシア”の歴史を立証する”委員には、スマトラの第25軍司令部の防空壕で日本軍が労務者を大虐殺したという、虚妄を新聞に発表した後藤乾一早稲田大学教授、また自分の本に書いている倉沢愛子慶応大学教授が任命されている。この基金の過去の歴史的検証がいかにお粗末であるかは、これだけとっても明らかだ。前原氏が「アジアの女性のための平和基金」を参考にするというならば、過去の失敗の轍を踏まないでもらいたい。