「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

               IT難民の老人たち

2011-10-24 06:19:00 | Weblog
外国在住の知人から学術本をITで入手できないか問合わせがあった。毎日こんなブログを書いている僕だが、メールの受発信以外の応用技術になると、からっきしダメだ。子供に頼んでセブンイレブン経由で入手できる手続をしてもらった。便利になったものだ。この方法だと、専門のIT書籍会社より宅配料金がかからず安くすむ。

毎年12月8日に昔の仲間のOB会があり、世話役を仰せつかっているが、みなITになじまない80歳すぎの老人ばかりだ。メールやFAXというわけにはいかない。昔どおり書状と葉書による方法で手間がかかり、連絡に一人130円はかかる。

米国の郵便事業会社「USPS」が電子メールの普及による郵便量の減少から経営危機に陥っているという。日本の場合はどうなのかー。僕の個人的な感じでは、やはり郵便量は減っているのではないか。わが家では、日によっては一通も手紙が届かない日もある。老人以外にはもう、手紙を出さなくなっているのでは。

これに引き換え、ITがわからない老人たちは、ますます社会から疎外され難民化している。行政の広報誌には"詳細はHPを見てくれ”と書いてあっても、PCが無ければみれない。年寄りに人気のあるNHKラジオの「深夜便」は"この番組は○○○のサービスでパソコンでも見られます”といっているが、どれだけの老人がこの恩恵を受けられるだろうか。

介護授業もIT化が進み、独り暮らしの老人もITで見守る時代になってきたそうだ。しかし、IT難民の老人たちにとって必要なのは、ケータイを含めて最低限度のIT知識ではないだろうか。