「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

アジア女性基金サイト”Digital 記念館”も削除せよ

2014-10-12 05:54:43 | Weblog
衆院予算委で岸田文雄外相が山田宏未来の党幹事長の質問に答え「アジア女性基金」拠金呼びかけ文にある慰安婦の強制連行を匂わせる文言を外務省のHPから削除することを検討すると約した。「アジア女性基金」は1995年、村山内閣の時、いわゆる”従軍慰安婦”問題解決のため、政府の拠金と民間からの寄付で設立された団体。韓国始めフィリピン、インドネシアなどの慰安婦に対して総理の”お詫び”の手紙を添えて補償金を支払うという事業だったが、当初の期待していた成果を得られぬまま2007年解散している。

この「アジア女性基金」が、活動の記録を”デジタル記念館”として村山富市理事長の挨拶を載せ、日本語のほか英語、ハングル文字で全世界に発信している。朝日新聞系のサイト「SYNODOS」に、私立大学の教授(女性)が”慰安婦問題基礎知識Q&A”を書き、これらは、すべて日本政府と「女性基金」の資料と報告によるものだと、断り書きがしてあり、僕の専門のインドネシアの慰安婦についても、女性基金の歴史考証委員(Program underscoring of history)の一人倉沢愛子慶応大学名誉教授の研究を引用している。

”デジタル記念館”のその一文には、”倉沢愛子氏の研究によれば、インドネシアでも、部隊が独自に女性を強制的に連行して自分たちの駐屯地に慰安所のようなものを作った例がみられます。これは西ジャワ地区に多くみられます”―と書いてある。これは多分、倉沢氏が1996年、名古屋大学大学院教授だった時、地元の中京テレビ制作の番組のコーディネ―たー役として、西ジャワのスカブミに行き、おカネを目当てに名乗り出た2万2千人の慰安婦を”取材”したときの報告であろう。2万2千人という数は当時のジャワ駐屯の日本軍より多い。

こんな出鱈目不確実な記録を、政府も出費している団体がいまなお世界に発信している。考えられないことだ。ちなみに、基金の歴史考証委員の倉沢氏は戦時中スマトラブキティンギにあった第二十五軍軍司令部で防空壕建造の際、現地の労務者が虐殺されたという100パーセントウソの話を自著「20年目のインドネシア」の中で書いている人物だ。