「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

80歳の「老人力」

2014-10-28 05:38:57 | Weblog
芥川賞作家の赤瀬川原平氏が亡くなった。1998年の流行語大賞「老人力」の作者と知られているが、年齢はまだ77歳で、僕より6歳も若い。訃報の新聞見出しに「老人力」とあったが、恥ずかしながら、僕はこの言葉を知らなかったしし、読んだこともない。何故だか疑問に思い調べてみたら、当時僕は67歳だったが、まだパートながら現役で働いており、自分が老人だという意識が全くなかったことに起因しているようだ。

赤瀬川氏は当時、還暦を迎えたばかりの60歳。「老人力」とは年寄りになると、物忘れがひどくなり、同じことを繰り返すようになり、足腰も弱くなってくるものだが、赤瀬川氏は、これを逆手にとって、これを「老人力」とプラスに解釈したユニークな発想の本のようだ。何故、赤瀬川氏がこういった発想したのかは寡聞にして知らない。

僕が「老人」を意識し出したのは8年前、75歳になった時、娘から”ボケ防止”にブログを勧められ、この「老人タイムス」を始めてからだ。しかし、まだ体力的には”老人”ではないと自慢していたが、老いは思いもよらなかった膝の痛みから始まった。痛みがひどくなり、整形外科病院に行き、レントゲン検査の結果”半月盤の軟骨摩耗”と診断されたが、ブログには”スポーツ選手並みの名誉の負傷”などとバカなこと書いていた。それが、ついに極度に痛みが激しくなり、昨年暮、人工関節の世話にならざるをえなくなった。

手術の結果は好く、今は杖なしで歩けるようになったが、今度は、これまた考えもしなかった大腸がんの発見である。老いは誰にでも確実にやってくるものだ。今のところ「認知症」は大丈夫のようだが、80歳の「老人力」を発揮して、もうひと踏ん張り、頑張ることにしよう。