goo blog サービス終了のお知らせ 

バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

保育参観

2008年07月07日 | 障害児の親
幼児Gの保育参観もこれで5回目。平日通所としては最後。
小さいお友達が増えたので、年中さんのバンビがとっても大きく、お兄さんに見えた。

ボルスター(丸太状のブランコ)に数人一緒に乗るバンビ。
多少接触が苦手なところがあるので、昔ならお友達につかまられたり、ちょとシャツを引っ張られたりするだけで、すぐ”イヤ~”ってなってたのに、今や余裕で楽しんでる。
覆いかぶさったりとかいろんな姿勢で乗っても、ちゃんと脱力できて(筋緊張が高い子はこれができないのです)上手に乗れてたし。
スライムだって小さい頃はキライだったはずなのに、手でぐちゃぐちゃやって遊べてた。
ほんと、子どもって成長するんだなぁ~。しみじみ感動。
たぶんバンビ自身が最近いろんなことに自信持てるようになってきたんだと思う。そういう精神的な余裕の現れなんだろうな、きっと。親としてもとても嬉しい。

午後は子ども達はプール。パパ&ママは別室で懇談会。
O先生が選んだテーマは「オランダへようこそ」 つまり「我が子の障害の受容について。」

半数以上がここ1年以内に入会したまだ新しい人達で、だから”我が子が障害児だって思ってないし、思えないし、思いたくない。”という人が何人もいた。(特にパパに)
まぁ、それは無理もないことだと思うけど。

PWSのようにかなり早い段階で、”染色体1本足りません”って確たる証拠?見せられちゃうのと違って、広汎性発達障害とかだとなかなか診断つかなかったり、専門家でも判断が難しいことがあるって聞いてる。
だから”うちの子何か違う”とか”どうして他の子と同じようにできないんだろう?”とか思いながらも、それがすぐ「=障害」ってこととは結び付きにくいし、親なら誰だってそうじゃないと思いたい気持ちがあるだろう。
それはとてもよくわかる。
私だっていまだに”PWSたっていろいろいるんだし、もしかして突然変異とかまだ世間で知られてない(良い方の)症例だって絶対あるんじゃない?”って気持ち、どこかにあるもん。

突然崖下に突き落とされるんじゃなくて、ずるずると少しずつ下がっていくような時、そこに綱1本でも下がっていれば誰だってすがりつきたくなるはず。
例えそれが蜘蛛の糸ほどに細いものであっても。

でも、どん底まで落ちたら後は必死に這い上がっていくだけだけど、すがりついているうちはたぶんそこで止まったまま。
100%納得はできなくても、取りあえず”我が子の障害を受容する”それができて初めて、親も変われるし、子どもとも真に向き合えるようになるんじゃないかと思う。

別に私は”療育信奉者”ではないけど、それでもやっぱり早期療育の必要性・重要性は声を大にして言いたい。

健常な子ならいろんな経験を通じて自分で成長に結びつけていけることが、こういう子ども達には難しいわけで、だったらいろんな経験をさせてそれを積んでいき、時間をかけてつなげてやらないとね。
子どもはほっておいても大きくはなるけど、必要な成長を伴っているかどうかはまた別だから。

今は大変なのは親ばかりで、当の子どもはそんなでもないかもしれないけど、これが就学してからは、”なぜ自分だけうまくできないのか、なぜ自分ばかり先生に怒られるのか”と苦しい想いをするのは本人になるはずだから。
その時になって気づいても、もう親が毎日学校で一緒にいられるわけじゃないし...。
やっぱり就学前の療育って、とっても大切だと思う。
(O先生曰く、この時期に母子関係を確立することも重要なんだとか。確かに私もそう思う。)

母親は日々の生活の中で、我が子と一緒にいる時間が長いし、他の子どもに接する時間も多いから我が子のことが(他の子と比較しても)よくわかるし、気づきも多く得られると思う。
でも、例えば土日しか子どもと一緒にいられない父親にとっては、”別にうちの子ちょっと成長遅いだけ。ちょっと個性が強いだけ。問題なんかない。”と思ってしまっても無理はないのかもしれない。
実際、父親の理解がないことで悩んでいるママの話を何人か聞いたことがある。逆にパパがあんまりシリアスじゃないから気が楽で助かるってこともあるかもしれないけど。

それでも、こうやってママが子どもと幼児グループに通うようになったってことは、子どものために一歩を踏み出したってことなんだけどね。
世の中には我が子の”なんかちょっと違うかも?”ってことに気づくことができない親もたくさんいる。もしくはあえて目をつぶり続けている親も...。

最近では、そういう親にどう説得したらいいか悩んでいる先生達=教育の現場の声も聞く。(”どこかに相談したら”という勧めを拒否されたりとかね。)学級崩壊しているところもあるらしい。

大事なことはなんだろう?
親の見栄とかプライドとかを捨てて、子どもと向き合うことじゃないのかなぁ。
子どものことをよく知って、今必要としていることをしてやる。良いところを見つけ、伸ばし、増やしてやる。
それって別に障害の有無に関係なく、親なら誰でもすることだと思うけど、障害児であるならなおさら丁寧に、たっぷりと、根気よく。

そんなことを考えさせられた懇談会でした。
うちももう来年が最後になるんだなぁ。早いね。

メールはこちらまで → bambi-suzu@mail.goo.ne.jp