バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

事件発生!

2022年11月23日 | 日々の出来事
 この1か月、あまりにいろんなことがあって
本当に心身共にキツかった…


 10月末に、仕事の途中でバンビが通う事業所から何度も電話があった。
何事かと思ったら…
バンビの名誉のため ここには詳細は書かないけれど
つまりは やらかしたんだよね。

センシティブな案件なので、本人には確認していないから
ご家庭で確認してもらえないか という話。

この日は月に一度の障害者バスケの日で
バンビとは体育館で合流することになっていた。
終わるのは夜9時、それから帰ると家に着くのは10時頃になる。

家に着いてからだと オットがいて、話がややこしくなることは明らかなので
帰りの道中で話を始める。

最初は否定、「僕じゃない。僕はやってない。」
声を荒らげず、冷静に、落ち着いたトーンで何度も話す。
「僕が悪いんじゃない。」

私も最初は半信半疑だった。
まさかと思ってた。
でもこの時点で「あ、やったんだな…」と思った。
しばし絶句…
心が折れそうになるけど、折れたら終わりだ。

「どうして?」
「僕のせいじゃない、アイツが〇〇したからだ!」
バンビの声がだんだん大きくなる。
もう夜も遅い、近くの公園で座って話すことにした。

「きっかけが何だろうと、あなたのやったことは許されないことだよ。」
「じゃあ、警察に行こう! 警察に行って謝る。」

ふと、それもいいかな と思った。
心がしんと冷たくなっていた…

歩いて15分ほどの警察署(交番ではなく)に着いたのは11時半頃。
そこから受付の警察官に事情を話し
生活安全課の刑事さんに引き継がれることになった。
バンビだけが個室に通される。

大丈夫か、バンビ?

「身内のことなら、お説教して終わりになる場合も多いですが
 第三者が被害者となると、事件になる可能性もあるので
 我々は取り調べとして話を聞きます。」

もちろん、障害者手帳は提示している。
それでも?

ちょっと予想外だった。

でも、バンビが悪いことをしたのは事実だから
それも仕方ないのかもしれない。

「あぁ、警察になんて来ない方が良かったのかな…
 私は息子を犯罪者にしたんだろうか…」
そんなことをぼんやり考えながら
私は私で 聞かれたことに答えていく。

取り調べは長く続き、署を出たのは夜中1時半を回っていた。
家に辿り着いたのは2時近い。

バンビは軽くお風呂に入ってすぐ寝たけど
私は寝られるわけもなく
すぐ事業所に状況報告の長いメールを書いて送った。

翌朝、事業所が始まる前にバンビに同行する。
責任者のさらに上の人も来ていて、改めて状況報告とお詫びを伝える。

私は警察に事業所の名前を出していることを申し訳なく思っていたのだけど
事業所の方でも既に警察署(別の管轄の)に相談済みだったらしい。
そちらの警察では 知的障害者の案件でしたら… 
というニュアンスだったそうだけど。

うちが出向いた警察では
被害者から被害届が出されれば事件として扱い
家裁で処理する案件だ みたいなこと言ってたんだけどな。
この違いはなんだろう…?

ただ、結果的に警察に自ら出向いたことは
反省の気持ちがある と受けとめられるようで
マイナスではなかった。
つまり自首した方が罪は軽くなる ってヤツね。


そうこうするうち相手の方も通所してきたようなので
直接お詫びをお伝えしたい旨伝えたら
「受けてもよい。」という返事。

それで対面したんだけど 相手も興奮状態になったのか
罵倒するようなキツい口調で…
バンビは「ごめんなさい。」と泣き出す始末…

まぁ悪いのはこちらだから、仕方がないのだけど
あぁ、このカンジだと バンビとは合わないんだろうなぁ と実感した。
春先からずーっと折り合いが悪い相手だったんだよね。
こんなことになる前に なぜ回避することができなかったのか…

先方の保護者は 
「大事にするつもりはないが、ただ本人の気持ちを尊重したい。」と。
それも当然の話。

で、ご本人はというと 被害届を出すかどうかは態度保留とのこと。
そしてバンビは1週間の謹慎処分になった。

結局、その間に 担当刑事さんがわざわざ被害者のところに出向いて
確認をしてくれたところ
最終的に 今回のことについてはとりあえず被害届は出さない。
でも、バンビの今後の態度次第では… ということで落ち着いたらしい。
とりあえず前科者にならずに済んだのは ほっとしたけど…

警察でも二度とやるなよ と、キツく申し渡されたようだし
今回少しはバンビの心に響くものがあったか と思いたいけど
実際のところは 何だかどうもあんまり… なカンジ…

もちろん、悪いことをしたというのはわかっているようだけど
それを誰かの・何かのせいにしている風で
ただ、もう通えなくなるのはイヤだ、クビにされたくない
だからもうやりません とは言うけど
何だかそれだけなカンジなのが 歯がゆくてたまらない…

親の私がどれだけ胃が痛い想いをしてるか…

あーあぁ、何か理解の範囲を超えて突拍子もないことをしてのけるのが
PWSなんだなぁ…
知的障害っていうか まぁ認知の歪みから来てることなのかもしれないけど
なんかもう精神の病 ってカンジでさ
脅迫観念って言うのかな?
”あんた、なんでそんなことするの⁉”って
ほんと脱力なのよ…

それでも親だから 理解してやりたいって思うのだけど
もー無理だよ ってちらっと思ってしまう私もいて
この20年近く どれだけ心を砕いて育ててきたと思ってるんだよーーー!
と泣きたくなってしまう てか、ほんとに泣いた…

でも、今回いろいろ話をする中で
バンビはバンビでいろんなストレスを抱えているらしく
それは傍から見たら”なんでそんなことが?”って思うようなことなのだけど
いろんなことが気になってしまうバンビにしてみれば
すごくつらいみたいなんだよね。

今回の件は かかりつけの心理士の先生にも話したんだけど
”ほんと人間関係ですよねー” って
PWSのストレスは まず食、そして環境(特に人間関係)
それに尽きますね ってことで
別にそれ確認したからって 何の救いにもならないんだけど
まぁ わかって一緒にうなずいてくれる人がいるってだけで
ちょっと救われた気持ちになれたかな…

やれやれ
本当に心が折れそうになる。
(他にもここには書けない悩みが…)
でも折れたら終わりだ。 (さっきも書いたか…)
 
いつか過ぎ去る嵐だと信じて 前を向いて進んでいくしかないんだよね
きっと。
負けるな、私。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 新型コロナになりました | トップ | 父とバンビと 愛媛の旅 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日々の出来事」カテゴリの最新記事