喫茶 輪

コーヒーカップの耳

おせいさんの記事

2020-06-08 17:56:03 | 田辺聖子さん
チャイムが鳴って出てみると、Nさん。
拙著『完本コーヒーカップの耳』をエビスタの本屋さんでお買い上げ下さった人です。
なにかな?と思ったら、新聞の切り抜きを届けてくださったのだ。
田辺聖子さんの話題が載っている昨日のY新聞。
『完本コーヒーカップの耳』の帯文におせいさんの推薦の言葉が載っているもので。
ありがたいことです。

うちのK新聞にも昨日おせいさんの記事が載っていました。
この6月6日がおせいさんの丸1年の命日。
今、伊丹の図書館ことば蔵では「おせいさんの思い出展」が開かれているとの記事。
お亡くなりになった昨年は追悼の企画展があって、わたしは出かけました。
21日までありますので、行けたらとは思うのですが…。

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『新源氏物語』

2020-02-02 20:06:29 | 田辺聖子さん
先日書いたブログですけど。『鬼平8冊」。

そこに田辺聖子さんの『源氏物語』を探していると書きました。
実際は『源氏物語』なんですけどね。
すると、わたしのブログを読んで下さったS・Sさんが古本屋にあったといって送ってきて下さいました。
ご親切なことです。

ところがこれ、ちょっと違和感が。
実は下巻が『霧ふかき宇治の恋』下となっています。
ネットで調べると、これは別のものですね。
これはこれで上下二巻のもの。ただこれは『新源氏物語』jの続編にあたるもの。
ということで、『新源氏物語』3巻と『霧ふかき宇治の恋』2巻、合わせて5巻が一体のようなものです。

お礼かたがた、S・Sさんにお電話して、ことの次第をお話ししました。
念のため、「あとはわたしが自分で入手しますので、ご心配くださいませんように」と言って。
S・Sさん、「本屋さんでこの三冊が並んでましたので」とのこと。

これでは間違いますよね。
本屋さんも勘違いなさったのでしょう。
何れにしてもありがたいことです。
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田辺聖子さんの手になる異人館の水彩画

2020-01-08 11:26:26 | 田辺聖子さん

聖子さんの『われにやさしき人多かりき』を読んでいるのだが、
度々小説の舞台として登場するのが、一時お住まいになられた神戸の異人館。
今日読んでいるこのあたり。←クリック。

前にも記したが、うちの店「喫茶・輪」には田辺さんが描かれた異人館の水彩画が飾ってあります。


このような小説を書いておられたころにご近所の異人館を描かれたものと思われます。
この絵は、『触媒のうた』を出版した時に、宮崎翁からご褒美に頂いたものです。
その前に、宮崎翁が昔、田辺さんのお世話をなさったので、田辺さんから宮崎翁へプレゼントされたものだったわけで。
今となっては貴重なものですね。

 『完本コーヒーカップの耳』
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福地渓谷

2020-01-06 10:55:15 | 田辺聖子さん
『われにやさしき人多かりき』のこのあたり、興味深いです。
←クリック。

小説「すべってころんで」について書かれています。面白いです。
わたしは「そうか、そうだったのか!」でした。
この小説、田辺さんの初めての新聞連載小説だったのです。
拙著『触媒のうた』にこの小説のこと書きました。
福地渓谷には取材にも行きました。
宮崎翁が仕掛け人でもあったのです。
『触媒のうた』の178ページあたりと合わせて、この田辺さんの文章とを読むと興味倍増です。

 『完本コーヒーカップの耳』
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追想メモリアル・お聖さん

2019-08-31 08:22:48 | 田辺聖子さん
今朝の神戸新聞、「追想メモリアル」欄に田辺聖子さんが。

←クリック。

昨日ちょうど、ここに出てくるお聖さんの著書『道頓堀の雨に別れて以来なり』のことを文学エッセイに書いて印刷所にデータ送信したばかり。
ところが今朝これを読んで、「あ、しまった」と思うところがあり、印刷所に修正をお願いしなければならなくなりました(わっ、「な」がいっぱい。)。
たった3字ほどの修正です。まだ間に合うでしょう。
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田辺聖子さんの「虹」

2019-08-11 08:12:40 | 田辺聖子さん
田辺聖子さんの本『うたかた』(講談社文庫・昭和55年)を読んでいる。


これに収められている「虹」だが、田辺さんの最初に活字になった小説だと。
田辺さんの自伝的小説です。
情報として知ってはいた。そして、断片的には読んだ箇所があった。
西宮が登場するということで。
しかし、ちゃんと読むのは初めて。田辺さんのファンでありながらお恥ずかしい。

こんなページがあります。
←二段階クリック。

《わたしはごく幼いときから侮辱に敏感な、ふるえる魂をかたく抱いて大きくなったのだ。》
切ないですね。
お若いころにはこんな重い小説を書いておられたのだ。

次のページにはこんなことも。
《わたしは年齢にふさわしからぬ鋭さで、ハッタと通りすがりの人びとの眼をねめつけていくのだ。たちどまってふりかえる人々には、憤怒で身をふるわせるのだ。傲慢と卑屈は体臭のようにわたしのからだにしみつき、わたしは自分のよりどころを求めるためにやみくもに勉強した。》
このあともつらい話が続く。
お亡くなりになってしまったが、今になって寄り添いたくなるような親近感が湧く。
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田辺聖子さん「お別れの会」

2019-08-03 15:55:45 | 田辺聖子さん
今日の神戸新聞の夕刊、第一面。

←クリック

田辺聖子さんの「お別れの会」が伊丹市のホテルで行われたと。
知らなかった。もっと遅く、9月ごろにあるのかと思っていた。
参会者は約150人とあるから広く広報されなかったのだろう。
わたしはこちらからご冥福をお祈りしよう。
そして、今、手元にある聖子さんの本、『うたかた』を読もう。

これのあとがきにこんなことが書いてある。

《はじめての長編「花狩」を出版した折、「文芸大阪」の編集者の一人、小原敬史氏や、詩人の足立巻一先生がいろんな方に引き合わせて下さった。サンケイ大阪本社の文化部長に、「まあ、せえだいがんばりなさい」とあたまを撫でるように励まされ、これは福田定一氏、すなわち、司馬遼太郎氏であった。》

「足立巻一先生」とある。先生、と。
そういえば今日は8月の第一土曜日。
以前なら足立先生を偲ぶ「夕暮れ忌」の日だ。


追記
 なんと、この本を今読んでいたらこんなことが書いてある!!!。
  《俺は「ドリアン」で飲んで出屋敷へかえるところだ。》
 なぜか最近多い、ちょっとした偶然。
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「田辺聖子さん」

2019-08-01 11:35:22 | 田辺聖子さん
『KOBECCO』8月号がHPに上がりました。
今号の「喫茶店の書斎から」は「田辺聖子さん」と題して書かせていただいております。
https://kobecco.hpg.co.jp/42961/
お読みいただければ幸いです。
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「愛をささえる友情」

2019-07-06 16:56:33 | 田辺聖子さん
このところ、まとまった読書の時間を取れなくて、やっと田辺聖子さんの『女の目くじら』を読み終えた。

その巻末のエッセイ。
「愛をささえる友情」にいたく心を動かされた。
その後半。
←クリック
心を動かされたと書いたが、強い共感を覚えたと言った方がいいかも。
聖子さんは結婚生活を(どうせ人生は戦場である)と戦争に例えて書いておられるのだが、そう言われればそうかなあと思ってしまう。
わたしたちにも数々の戦場があったことを思い出すことができる。
そして次の文に大いに共感を覚えてしまう。
《そうして、戦い止んで日が暮れたとき、二人は勝ったにしろ、負けたにしろ、「おたがいによくやったね」としみじみ手を握りあえるのではあるまいか。子供たちを成長させ、二人は揃って老い、理解も共感もゆきとどきあって、二人とも別々の個性を死ぬまで保ちながら、しかも一つの個性のように融和してしまう。そんな老夫婦の世界に到達できたらどんなにいいかと思う。》
なんか、胸にじ~んと来てしまう。

ついでに書いておくが、この本の解説は庄野英二さんが書いておられる。英二さんは、芥川賞作家庄野潤三のお兄さんであり、足立巻一先生とは同人誌「苜蓿」で一緒だった人。
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『女の目くじら』と宮崎翁

2019-07-02 13:26:42 | 田辺聖子さん
Tさんが貸してくださった本。

田辺聖子さんの『女の目くじら』ですが、読み始めてすぐに宮崎修二朗翁が登場。
パラパラとページを繰ってみると、あちこちに出てきます。
「旅行家の宮崎修二朗さん」とか「Mさんはブン屋さんであるが、旅行家でもあって何でもよろずくわしい」などと。
←クリック。

読み進めるのが楽しみです。
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田辺聖子さんの声をCDに

2019-07-01 08:51:38 | 田辺聖子さん
昨日、ラジオで田辺聖子さんの追悼番組があるとの情報をTさんからいただいた。
ABCラジオでの一時間番組。
もちろん録音しました。
そしてCDに。

10年前のラジオ放送(桂米朝、道上洋三出演)のお聖さんの軽やかな声がたっぷりと聴けます。
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田辺聖子さんの恋愛小説

2019-06-29 17:31:36 | 田辺聖子さん
今日、K納さんにもらった6月11日付の朝日新聞の切り抜き。
作家、川上弘美さんによる追悼文。
《(略)ところが、田辺聖子の凄いところは、楽しさや面白さの中に、なんともいえない怖ろしさがあるところなのだ。(略)無常である。そうだ、田辺聖子は、無常を書く小説家なのだ。(略)田辺聖子ほど犀利に無常を描く作家を、わたしは知らない。「ユーモアあふれる」「大衆的な」「優しい」というような形容をされる田辺聖子は、たしかにその通りの小説を書くのだけれど、そのわかりやすくまた飄々とした中に、こんなにもせつない生々流転のことわりがあるということに、驚いてしまうのだ。》
これは田辺さんの恋愛小説についてのもの。
実は、ちょっとした偶然。
K納さんの店に行く前にある原稿を編集部に送信して出かけた。
その原稿というのは「田辺聖子さん」と題したもの。
そこには「わたしは田辺さんの評伝文学が好きだ」と書いている。
するとK納さんがこの切り抜きを下さった。
しかし、この川上さんの文を読むと、恋愛小説も読んでみなくてはならないなあ、と思ってしまう。
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