中村君の記事、長くお付き合いして頂きましたが、あと少しです。
「熊野から」の18回目。
「初夏の楽しみ」とあります。いい光景ですねえ。「心地よい風に吹かれながら、夕闇の中に次第に輪郭を失っていく山を飽くことなく眺めている」と。「飽くことなく」がいいです。わたしなら飽きてしまう。しかし、彼がこう書くと、わたしも憧れを持ってしまう。
そして重要なこと。
「自然と調和した(どっかで聞いた言葉だ!)節度ある生き方をしたいと願う」と。
「私たちの贅沢な暮しのツケを子孫に回すことはしたくない。現在の生活から贅肉を削ぎ落とす痛みを分かち合って自然と調和した節度ある生き方をしたい。」
これどうですか!今こその言葉と思っていたら、彼は十数年前にこのようなことを書いていたのです。
ああ!と思いますね。
「まだ間に合う。」
間に合うのでしょうか?たしかに彼が書いたこの時には「まだ間に合う」だったでしょうが。今年、原発事故が起こってしまって、どうなのでしょうか?間に合ってほしいですが。
「…とこんな堅いことを考えながら玄関で一杯飲んでいるわけではありません。ただただボケッと山を眺めて飲んでいるのです。」
いいなあ!わたしもそのそばに座って飲みたかったなあ。今では叶わぬことになってしまった。つくづく悔しい。
つづく