喫茶 輪

コーヒーカップの耳

『がん光免疫療法の登場』

2020-10-05 19:49:59 | 健康・病気
小林久隆さんの『がん光免疫療法の登場』(青灯社・2017年8月30日刊)を読んだ。

3年前の本だが、感動した。

先日の拙ブログ「がん光免疫療法」に書いたように、久隆さんはわたしの恩師のご子息。
ここまで来るのに、やはり苦労されたのだ。こんな箇所がある。
《(略)それから小林さんの人知れぬ苦労が始まった。当時の小林さんは研究室の仕事が最優先で、研究室への貢献が欠かせない。実験器械を自由に使うことが出来ない昼間は研究室のテーマに取り組み、皆が帰った後の午後10時から午前2時が小林さんの自分の研究のための実験時間になった。(略)やがて、夜中に実験を繰り返す姿は研究室の仲間の目に留まり、現在の上司のピーター・チョイキ博士が、夕方以降の実験しやすい時間を分けてくれるようになった。》
そして、ノーベル賞は目指さないと。
《小林「大事なことは、ノーベル賞などの科学的な賞は絶対に目指さないことです。患者の皆さんに少しでも早く技術を届けるためには、研究している段階から、「基礎研究ではなく応用研究だ」と割り切ることが重要です。実用化のためには、科学的な面白さや関心は捨ててでも、一般的にだれもが利用できるシンプルな仕組みを作ることが求められるからです。》

紹介しだしたら切りがないので、興味のある方は本を買ってお読みください。
ただ、最後のページを載せます。
←クリック。
これ、感動しませんか?
三年前の本ですが、いよいよ治療が現実化してきました。
「がんはもう怖い病気ではない」と言える社会がすぐそこに。
その立役者が、西宮ご出身。しかもそのご両親が以前「喫茶・輪」にご来店下さったことがあるなんて。

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