喫茶 輪

コーヒーカップの耳

13年間。

2018-03-23 08:29:40 | 将棋
13年間続けてきた用海公民館での「子ども将棋教室」を昨夜で閉じました。
13年前の子どもたちは、今ではもう立派な大人になっています。
わたしの人生の後半を彩ってくれた子どもたちに感謝です。
公民館推進委員会主催の講座ではありましたが、わたしの好きなようにやらせてもらいました。
助手を務めてくださった藤永さんは、準備や片付けと裏方の仕事をずっとしてくださいました。
厚くお礼申します。

この教室で育った子どもの顔を思い出すと、感慨深いものがあります。
入ってきてすぐは、どうしょうもないゴンタだった子が、続けるうちに成長する姿を見て、わたしは満足感に浸ったこともありました。
この教室から巣立って行って、後に素晴らしい消息を伝えて下さった保護者さんもありました。
感謝の言葉を戴いた時は我がことのようにうれしかったです。
もっと他にも思い出すことはいっぱいありますが、やってきてよかったなあ、という気持ちでいっぱいです。

長くやってきましたが、一人のプロ棋士も生まなかったのは、わたしの方針がそういうものでした。
プロ棋士を育てるのが目標ではなかったのです。
プロ志向の子には、それなりの道場に行ってもらうように申しました。
わたしの方針は、将棋を通しての人間形成です。
集中力、決断力、創造力、思考力、忍耐力などを養い、大人になってからの生きてゆく力をつけることでした。もちろん礼儀作法も。
少しでも、その子の人生に良い影響を与えることができればこれに優ることはないと思ってました。
たった一人でも「imamuraさんに教えてもらってよかった」と、後に思ってくれる子があれば、そんなうれしいことはないと思ってやってきました。
そんなわたしを信頼してやってきてくれた子どもたちに感謝です。
思えば、よくやってきてくれました。
開講時間が夜なのです。6時から8時までなのです。夏はまだ明るいですが、冬は6時といえば真っ暗です。
しかも寒いです。そんな設定にもかかわらず、多い時は30人を超える子どもたちがやってきました。

教えたのは将棋だけではありませんでした。
講座では度々脱線し横道に入って行きました。
それを子どもたちは喜んでいる風にも見えました。
昔の話、国語、理科などの話、また世間で起こっていることの話など、わたしなりに、子どもにも解るように話したりしました。
将棋のことよりそちらの方をいつまでも覚えているということもありました。
わたしも楽しみながらの講座でした。

終了させるのはもったいないという意見もありましたが、わたしも今年は後期高齢者になります。
そして最近感じることは、教室が休み(第5週や休日)になると、ホッとする気持ちが生まれていることです。
毎週休めないというのが負担になってきていました。
子どもがやってくる以上は休めないのです。
休みになるとホッとするようでは、やってくる子どもたちに失礼です。
そろそろ潮時と思った次第です。

これまで「用海公民館」で縁のあった子どもたち、延べにすれば何人になるのでしょうか?
年に50回、それが13年。一回当たり15人として約10000人ほどになるのでしょうか。
みんなみんな、幸せになってほしいと思っています。
ありがとうございました。

昨夜の一光景です。
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