自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

キルギスの旅を終えて。

2024年11月23日 20時28分01秒 | チャリダー★



キルギスの旅 ご覧いただき
ありがとうございました


今の自分にできる 全力の作品でした






ロケ前は 不安しかありませんでした
行ったことのない場所で
まともに自転車が走れるかどうかも分からず
キルギスの人たちがどんな反応をするかも分からない




そして一番の不安のタネは…





そう ジュンヤでした

撮影の経験はほとんどなし
旅の経験もゼロに近い
出演者をジュンヤにしたいと提案したとき
大勢に「大丈夫なのか?」と聞かれました




撮影って 独特のスキルが必要なのです
例えばカメラから常に表情が見える位置に立つとか
カメラの前を横切らないとか
とにかく「カメラが何を写しているか」を察知することが大事になります


だって 写せなければ番組になりませんから






心配のとおり
ジュンヤは最強に撮影が難しい出演者でした


しゃべっている時にひたすら背中を向けたり
食事の撮影なのに 撮影前に食べ始めてしまったり
スタッフの存在をすっかり忘れて走り去ってしまったり…



↑ずっと350Wで漕ぎ続けるジュンヤ
 後ろの私の存在はすぐに忘れる





結局6日間の撮影が終わっても
カメラのことを考えられるようにはなリませんでした


でも


出来上がってみると とても素敵な番組になったのでした







もちろん編集は大変でした
でも 旅への強い気持ちを持った人が
本当に行きたかった場所を旅すると
こんなに素敵になるのかと気付かされました




↑ジュンヤに置いて行かれた私(笑)




↑電波がない場所が多いキルギス
 初めて衛星電話を使った



↑ソンクル湖で出会ったフランス人たち
 他にシンガポール人とドイツ人 ロシア人も来ていた







ドライバーの父っつぁん


まさかの雪で 標高3000mのソンクル湖を撤退するとき
道は真っ白で 車の轍はぬかるんで
四輪駆動車が何台も立ち往生していた

こりゃあ無理だと思ったその道を
普通のワゴン車の後輪を滑らせながら
素晴らしいテクニックで下山してくれた


鏡に映ったその表情が 真剣さを物語る



あと数時間 出発が遅れたら
そしてドライバーが父っつぁんでなかったら
ソンクル湖から戻れなかったと思う



↑撮影:アロマ


父っつぁんはずっと苦しそうな咳をしていた
たぶん肺気腫なんだと思う
きっと5年後に来たら もういない気がする


ありがとう 父っつぁん
もう一度会いたいけど 5年以内にキルギスに来られる気がしないよ






父っつぁんの運転は
安心してカーペーサーができた








さて
キルギスの旅をご覧になったみなさま
ぜひNHKに感想をお寄せください
皆さんの声が番組の力になります
よろしくお願いします




↑キルギスの空港職員(笑)





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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (遠藤)
2024-11-27 07:45:25
物があることが幸せではないとのコメント痺れました。自転車番組の域を遥かに越えて我々日本人がどうあるべきか、豊かな人生とな何か考えるきっかけとなりました。ありがとうございました。
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遠藤さま。 (D☆)
2024-11-27 10:38:06
過分なお言葉、ありがとうございます。
遠藤さんのコメントから、次の作品への活力をいただきました。
より素敵なものを目指して頑張りますね。
返信する

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