自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

ある一日のレポート。(10)

2009年06月11日 02時05分53秒 | チェコ
本日の走行距離はすでに145キロを越えました。
さすがに山道の連続なので、疲れが限界に近づきました。

と、「HOTEL」の看板を発見!
うおお、小さな村だから、あるとは思ってなかった!
助かった!

看板の指し示す方向に向かって一本道のくだり坂を2キロほど駆け下りると、
ありましたよホテルが!
さっそく宿泊交渉してみることに。


むむ…
ホテル併設のレストランは、地元のおっさん達の怒号が鳴り響いていますぞ…
どうやら大宴会場と化している模様。
でも、ここを逃してはまたしばらくホテルが見つかりそうにないので、
ご主人っぽい人に交渉。
「部屋はありますか?」
「ああ~、今日は部屋が無いんだ。…お前何人だ?中国人か?フィリピン人か?」
「日本人だ」
「ああ! 日本人か!」

おやじの表情が優しくなったので、行けるか!? と思ったのだが、
「でもだめだ、今日は部屋が無いんだ」
と来る。

そしておやじは私にこう聞いた。
「お前何人だ? 中国か?フィリピンか?」
「日本人だ」
「ああ! 日本人か!」

このあと、このやりとりを3回繰り返した後、
部屋は無いからさっさと出て行け、と言われ、
私は次の村を目指す事にしたのでした。

このホテルに来るために、2キロの気持ちよい下り坂を下ってきたことを
思い出しながら…



ある一日のレポート。(9)

2009年06月11日 01時58分38秒 | チェコ
雨にぬれた道路は、1時間ほどで完全に乾き、ふたたび青空ツーリング再開です。

なだらかな丘陵がどこまでもつづくチェコを、プラハから南東に向かって90キロ走って来ました。

丘の頂上ごとには、すばらしい景色が待っていてくれます。
この地方は今、菜の花の満開の季節を迎えています。
2キロの上り坂を登っては、こんな景色に心躍らせ、
また2キロ下って行く。
その繰り返し。

上り坂には「12%」の表示があるけど、
頂上の景色見たさに、どこまでも行ける気さえしてくる。
まあ、顔は死にそうな表情しっぱなしで
人にはお見せできそうにないですが…

ある一日のレポート。(8)

2009年06月11日 01時52分36秒 | チェコ
バス停のおばあさん達に礼を言い、ふたたび出発。
雨のあとの世界は、太陽の光をキラキラさせるので、
息をのむ美しさだ。
青空の下、風に乗って雨雲から飛んでくる水滴たちも、
透明な天使のようで愛おしい。


と、道が突然なくなった!
地図上にはちゃんと書いてあるが、ここからは砂利道のようだ。

ロケハンは「行き止まり」と「砂利道」探しの旅でもある。
地図に×印をし、「ジャリ道」と書き込む。
そして……5キロほどの道を戻って別の道を行きます。

ある一日のレポート。(7)

2009年06月11日 01時48分04秒 | チェコ
1キロほど走ったところにバス停を発見。
バスを待っていたおばあさん達が、
びしょぬれの私を見て「入れ入れ」と手招き。
言葉は通じないけど、笑顔で気持ちを伝えあう。
「大変だね」「助かりました、ありがとう」と。


雨宿りをすること5分。
あっという間に街をずぶ濡れにして、
「超あまぐも」は去って行きました。
ピッカピカの太陽をのこして!

ある一日のレポート。(6)

2009年06月11日 01時43分19秒 | チェコ
南に走りながら黒雲を避ける作戦に出たわたし。

しかし! やり過ごした雲に続いてさらなる「超あまぐも」が来襲!

空の南と東を占領され、私が行きたい方向をすべて潰されたかたちに。
レストランでもあれば、ゆっくり待つのですが、
この村にはな~んにも無い様子。
ああどうしよう、と考えているうちに、大粒の雨が落ちてきだした。

やべえぞこれは!
とりあえず屋根のあるところを探さねば!

ある一日のレポート。(5)

2009年06月11日 01時38分59秒 | チェコ
ここまで順調に来たわたくしの一人旅。
なにやら遠くにいや~な感じの雲が…

よく見れば、すげえ雨雲!
黒い部分の下には、どしゃ降りの雨が見えるではありませんか!

雲は東に向かって流れているみたいなので、
私はもうしばらく南へ走って、うまく黒雲をやり過ごしましょう。

インベーダーゲームのようだ…

ある一日のレポート。(2)

2009年06月11日 01時30分02秒 | チェコ
プラハを離れてしばらく走ると、移動遊園地を発見!
聞けば、この季節はチェコの村という村に移動遊園地が現れ、
子供たちを喜ばせるんですって。

コンピューターゲームをせず、テレビはチャンネルが4つしかないチェコ。
野山を駆け回って遊ぶ子供にとって、これは年に一度の、最高の楽しみなんでしょうねえ。
見ているだけで、心が躍ります!



ある一日のレポート。(1)

2009年06月11日 01時15分22秒 | チェコ
たくさんの道と人を見て回ったロケハンもいよいよ大詰め。
コーディネーターは関係各所と打合せに駆け回る一日。
そこで私は、プラハの街から違う道を通りながらウィーン方面に向かおう!
ということで、自転車で行けるところまでいく事にしました。


今回は、そんなひとり旅の様子をご覧頂きましょう。

持ち物は着替えとパソコン、カメラ、お金やパスポートなど。
重さはおよそ6キロ(ちょっと重い)。

さあ、時計は午前11時をまわったところ。
目標は130キロくらいかな?
TREK号に乗ってホテル前を出発です!


チェスキークルムロフ。

2009年06月05日 07時05分18秒 | チェコ
チェスキークルムロフという街にやって来ました。
チェコの人々によると、チェコで一番の美しさだと言います。
世界遺産ということもあり、
ここは出演者の2人が立ち寄る可能性が大きいと踏んで、
入念に下調べをしておくことに。

まずは世界遺産に指定されている旧市街の管理者である
お城の館長さんと会見し、取材する場合のOKをとりつけました。

他の街でもそうですが、旅する2人の気分次第で取材しない可能性があるにもかかわらず、
皆さん口を揃えて「ぜひともわが町にいらしてください」と
ウェルカムな空気満々。
日本の印象はとても良いのです。

ですが、同じ日本でも、バラエティー番組の評判はとても悪いようです。
どこへ行っても「お笑い番組ではないですね?」と念を押される。
大事な場所をふざけて紹介されたり、さんざんな思いをしているんですって。

番組に関わった人すべてが幸せな気分になれるように作らなければ、と
気持ちが熱くなる毎日です。

金色の大地。

2009年06月03日 07時09分14秒 | チェコ
午後6時。
空気は透明度を増し、チェコの大地に金色の時間が訪れる。

日本では決して見たことのない、奇跡のような透明で黄金色の光の世界が、
午後9時までつづく。

あまりに美しいこの光の風景を、番組のハイライトにしたいと決めた。


この世界を見れば、すべてのストレスが
風とともに吹き飛んで行ってしまうような。
この瞬間のために生きて来たと感じられるような。
そんな番組にしたい。

コイの国?

2009年06月02日 08時28分43秒 | チェコ
チェコには海がありません。
山に囲まれた盆地のような国です。

自然、食卓にのぼる魚の種類は限られて来ます。
特に昔から重要な食料は、コイなんだそうです。

コイ、と聞いて、苦手に思う人も多いでしょうね。
でも、チェコのコイは食べてビックリ!
すごく脂がのっていて、まるで上等なウナギのようでした。

コイ釣りも国中で盛んなようでして、
写真の少年なんか、コイそっくりです。