△男の紋章(1963年 日本 96分)
監督/松尾昭典 音楽/鏑木創 主題歌/高橋英樹『男ごころ』
出演/高橋英樹 大坂志郎 和泉雅子 小池朝雄 轟夕起子 名古屋章 藤岡重慶
△昭和5年、どこかの港町
もはや、これは記録映画に近いかも。
ていっても、劇映画が古くなると、そのほとんどが記録映画に近くなってくるんだけどね。けど、昔の邦画はセット撮影が主体だし、ロケーションもかなり決まったところでなされてたりするものだから、なかなか、当時の風景をおさめたフィルムにはお目にかかれない。
ところが、これはめずらしく、撮りたい放題に撮っていた邦画の中でも、制作当時のロケ現場がはっきりしてる。
昭和38年、知多半島の半田市や常滑市などでロケが行われてて、その風景っていうか、寺田産業や中埜酢店の看板、梅定の黒白幕、常楽寺や船方橋などがしっかりとわかる。
これって、貴重な記録映像だとおもうんだよね。知多半島の人は誰も知らない話なんだけど。
ちなみに、河原の決闘の場面は、三多摩の調布市から狛江市にかけての多摩川の河原。狛江高校の裏手にある河川敷で、日活撮影所からは徒歩圏内だ。このあたりは当時も今もあんまり変わっていないから、記録映像というのはあてはまらないかもしれないけどね。
ただな~、ぼくは、侠客物は好きではないし、呪縛から解き放たれない後継ぎの話も趣味じゃないもんだから、中身については、なんともいえない。
あ、でも、和泉雅子はとっても可愛いらしかったわ~。