◇ファースト・マン(First Man)
絵面が凄い。当時のサターンロケットの画像を修正したカットは効果的に挟み込まれてるものの、ロケットが振動する画面の揺れはとてもじゃないけどCGじゃできないだろう。どうやらスクリーンプロセスの最新型を使って、多くのカットを撮ったらしいんだけど、いやまじ、CGは使いたくないんだよねっていう監督デイミアン・チャゼル、ええ感じだぜ。でもまあ、この人はほんとうに音楽が好きなんだね。なんか宇宙の場面とか観てるとキューブリックみたいな気もした。
ニール・アームストロング役のライアン・ゴズリングだけど、チェゼルの好みなのかもしれないんだけど、どうにも寡黙だな。ほんとうのアームストロングがどんな人間だったかわからないけど、この寡黙さが全体の雰囲気になってる。まあ、妻役のクレア・フォイもちょっと陰気で生真面目な感じだし、全体の調和はとれてる気がしたわ。