Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

京都に棲む18.

2008年11月11日 | Kyoto city
 京都から私流の郊外と読んでいる、奈良を続けよう。東大寺から二月堂に向かう「みち」は、いろんな意味で名所と呼べるのである。少しクランクしたみちの正面に、はすかいに位置する二月堂を眺めることができる。往時の塀と相まってうまい景色だと思う。唯一残念なのは、街灯である。どんなデザインの街灯を持ってきてもこの風景で絵になるものはないとおもう。そうであるならば、むしろ1m以下の足下灯一つでよいのではと思われる。あるいは街灯を設けないという方法もあるだろう。
 さてこのみちを市内に向かって下ってゆくと、右手に正倉院の校倉があるはずであり、左手は東大寺である。夕方は大変暗いが、土壁の塀などが残り、古いままの奈良の姿が感じられる、なかなかよい雰囲気のみちが続く。ああっ、やはり奈良だと思わせる静けさや寂しさが漂っているようだ。
 奈良にはコンビニエンスストアがない。夜になれば、みな早々と寝てしまうかのような、そんなライフスタイルなのだろうか。そうした街の風景をみていると、昭和から平成になっても、時間の流れが止まったかのような日本の風景がある。私達自身が時間に流されているのかも知れない。そんな気分にさせてくれるのが、奈良の時間である。

Fuji FinepixS5pro,F3.5-5.6/16-85mm
コメント
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