Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

私の小さな旅79. 撮影気分は温存して

2011年10月10日 | field work
 横尾山荘を後にすると、あとは登り坂しかない。ここから3時間半ぐらいかけて涸沢までの登りが続いている。
 マクロレンズは、接写が苦手だという説を裏付けるような今日の画像。正確に言えば、レンズが苦手なのではなく、被写界深度が浅いので、こちらの腕の問題なのだが。
 登山への道すがらで、一々機材の設定などを考えている余裕はない。被写体にレンズを向けてシャツターを押すだけの操作しか体力的にはできない。これ以降は、撮影機材はリュックの中にしまい込んで、ひたすら上り坂をあがることに専念した。
 よく山を歩くことと撮影とは一緒にできないという説がある。実際にそのとおりなのである。第一撮影などという余計なことに体力を使う気力がない。街を徘徊するのとは、わけが違うのだ。歩くことに専念できなければ、それは危険な兆候といってよい。撮影したければ、リュックを降ろし、おもむろに構える他ない。つまり小休止の時以外、撮影はしないのが、登山時の気分である。第一機材が外にぶら下がっているのは、歩きにくいし、疲れるのだ。
 まあ涸沢まであがれば、絶景はいくらでも楽しめるので、それまで撮影気分は温存して、ひたすら登り道をあがっていった。

横尾山荘,2011年10月1日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO ELEMARIT45mm,f2.8.
ISO200,露出補正-1/3,f6.3,1/500,i-Finish
コメント
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