Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

私の小さな旅83. 山の価値基準

2011年10月14日 | field work
 山小屋の楽しみは三つ。一に風景、二に就寝、三に食事である。食事といっても特にこだわった料理ではなく、街の定食屋並みのなのだが、それでも、登山で疲れた体には、旨いのである。
 昔は山小屋の食事はまずさの典型だった。だからご飯には、ふりかけを持参してだましだまし食べていた時代に比べれば、今はるかによくなった。それは食料や燃料をヘリで空輸するからである。そればかりではなく、ゴミやトイレの汚物もヘリで空輸するのである。
 食事の後、名物のおでん屋に閉店間際にかけこんだ。それとて、街のおでん屋に近い味をだしているので、山では満足するのである。山の価値基準は、下界とは多いに違ってくるのである。
 ヒュッテの屋台で外の冷気を感じながら、くつろぐ夜の一時はなにものにも代え難い充実の時間である。そんな時間を味わうために、10年以上も涸沢にきているのだろう。

涸沢ヒュッテ,2011年10月1日
OLYMPUS PEN E-P3,M.Zuiko Digital ED9-18mm.
ISO2000,焦点距離9mm,露出補正-1/3,f4,1/60,i-Finish
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