Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

PEN LIFE1032. いわゆるノマドの時代

2014年08月28日 | field work
 朝から雨という素晴らしい天気。少し肌寒いが、夏の暑さではない。あとは冬しかないのか。
 週末は、ゼミ合宿なので働かされる夏だ。そういえば、この頃筑波でもゼミ合宿がしばしばあった。避暑地も人が少なくなり、ゼミ合宿には調度良い季節なのだろう。
 別荘で原稿を書くというのは、昔の作家であったり大学の先生の避暑スタイルだった。今はインターネットがあるから現実的には濃密な仕事が十分可能なのだけど、はたしてそんなことをする人がいるのだろうか。
 別荘自体は数が余っているので安く購入できるけど、問題は維持費だ。使わなくても家は傷むし、自然の中ならば、キツツキが壁に穴をあけたなんていう話はよく聞く。当然補修しなければ、冬に暮らせない。それよりはコンドミニアムでも借りたほうが合理的だよなということになる。
 だから避暑という夏のライフスタイルが変わってきている。それよりも国内にいるよりは、海外へ出かけた方が面白いということのほうが意識される時代になった。
 別荘の名建築というのは結構多い。実際私の大学の授業でも、吉村順三さんの別荘の図面で建築模型を作らせている。だが別荘という言葉自体が学生達の間ではすでに死語である。
 別荘という言葉も、本宅がありその別棟という意味だから、本宅があってはじめて成り立つ言葉である。いまは本宅に対する意識が希薄だったり、多様化したりして流民化しており、本宅も別荘も意味をなさない。いわゆるノマドの時代であろうか。だから移動だけは、いつもポテンシャルが大きい。

福岡県朝倉市秋月
OLYMPUS OM-D E-M5 M.ZUIKO DG17mm/F1.8
ISO200,露出補正-1/3,f1.8,1/80
コメント
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