Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ZIESSの空気89. 小説:小樽の翆108. 現場の話

2020年05月31日 | Sensual novel

 

翆は準夜勤。

翆「今日は晃子さんと夜食べに行こうよ!、房チャンのお店、アチキ!、ご馳走してねぇー」

いつもの事で。

・・・

待ち合わせは房チャンのお店。看板の明かりは消えている。たがら忍び足でお店へ・・・・。

房チャン「いまは深夜のお店が自粛。看護師さん達の勤務だったら、うちぐらいしか食べられないでしょう、晃子さんのためにお店をあけたわ」

晃子「うっ感激、うち目立つからあっ、アソコの病院の看護師だなんて、回りから警戒されので房チャンのお店でヘルプされてます」

房チャン「そうよねぇー、神戸じゃタクシーの運転手さんが乗車拒否したり、保育所が預からないもんね。大丈夫、小樽は人情が厚いから」

翆「感染者増えたいねぇー、どうお、隔離病棟の現場は?」

晃子「患者1名に減った、安堵しつつ淡々と空しい仕事をしています」

翆「なんでぇー、」

晃子「だってワクチンがないもん。COVID!、うちの病院へ来る頃には、既にさんざん感染させてやってくるわけ。ウィルス感染のラストステージでお前達に放出したろ、といわんばかり。実は既に潜伏期から感染が始まっているのよ」

翆「潜伏期感染なら誰が感染したかわかんないんじゃん!」

晃子「そうよ、SARSは発症期感染だったから症状が出てきてから囲い込めばよかったけど、今度はそうじゃないんだよね。潜伏期にウィルスの放出量が多くて発症初日ぐらいまで放出されるわけ」

翆「それが今回のウィルスかぁー」

晃子「おおっ!、それはやだやだ!!。そうなると誰が感染しているかなんて本人だってわからんもん。じゃあPCR検査を最初に沢山やればいいじゃんという人もいるけど、潜伏期はPCR検査が反応しないの。だから検査ありきの対策はないの。できるのは対処療法だけですぅー!」

房子「あらぁー病院も大変ねぇー、さて、今日はお刺身ですねぇー」

晃子「ううっ、涙涙のご馳走ですぅー」

翆「あら、毎日何食べてんの?」

晃子「お昼に表に出られないでしょう。だからナースに買い置きしたカップラーメンとかパンとか、食べないとか、・・・・」

翆「ゲッ・・・」

晃子「でも、小樽は入院患者さんが少ないから、まだいいほうよ。他所なんか医療崩壊寸前のところもあるから・・・」

医療崩壊とオーバーシュートとどっちが先なの?

晃子「医療崩壊が先ですぅー。それからオーバーシュートね」

28°以上でウィルスの活動が停滞するという説もあるが・・・

晃子「人間の体温が36°あるから、それは期待薄いですねぇー」

レムデシビルは効果があるの?

晃子「エボラ出血熱で開発された新薬ね。現場では治療薬の1つぐらいだね。その他にインフルエンザのファミビラビル、気管支喘息用のシクレソニッド、HIV感染症のロビナビル、関節リュウマチのトリズマブ、急性髄炎のナファモスタット、寄生虫感染症のイベルメクチンが候補かな。回復者血漿はまだ国内承認されていない、国が承認しないと医療の現場では使えないですーー

現場のリアルな話

・・・

翆「お子達は元気なの?」

晃子「もうちゃんと夫婦しているよ、先日彼女のお父さんがやってきて、『なんか嫁にやるのも簡単ですね』って笑っていた。昔はそんなもんだってさ」

翆「お子達って、何処でセックス?」

晃子「バイクで積丹あたりに出かけて海岸でやってるみたい(笑)、その方が気分転換になるようだよ。あたしが留守勝ちだしさ・・・、そのうちガキできたら・・・拍手喝采よ。そしたら翆と同じライフスタイルだよ」

翆「青姦ずきなのね、昔はみんなそうだったけどね・・・・」(笑)

感染が広がる暗い時代でも明るい事もあるのさ。翆はアンデスのマカのカクテルを飲んでいる。真夜中の激しいセックスを思い出しながら妄想の世界で酔ってきた。

・・・・

漆黒の闇に包まれた小樽である。

小樽市の検査数234人、陽性者19人、入院患者数1人、死亡累計2人、陰性確認済累計16人。

 

執筆にあたり以下の文献を参照しました。

忽那賢志:COVID-19新型コロナウイルス感染症について、国立国際医療研究センター、国際感染症センター、PDF版

 

小樽市花園

SONYα6600、E18-135mm/F4.0 OSS

ISO6400,焦点距離135mm,露出補正-0.7,f/5.61/160

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