Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ZEISSの空気84. 小説:小樽の翆87. 出勤前

2020年05月03日 | Sensual novel

 

 朝早く起きて夜早く寝るという世の中が進める健康スタイルがあるらしいが、こちらはお寺ライフではないので、アチキはテレワークで夜更かしなどザラであり朝寝ることもある。多分夜勤などがある翆とのセックスが節目になって、ライフスタイルがつくられているように思われる。それが翆と生活習慣が合う理由だろう。男と女の相性は、生活習慣できまる。今日は翆が準夜勤だから昼をすぎた頃の朝食だった。

・・・

 いつものように翆はシャワーを浴びて、全裸でインナーを物色している。看護師は、およそ裸になることに抵抗がない。だからアチキは、いつもそんな翆のクロッキーを描いている。生理止まった?

翆「まだ一寸ある、最初の1日が多くて次第に少なくなるパターンだね、アチキが買ってきてくれたタンポンをつめているよ」

そういう翆の言葉に、ホットな生物の息吹を感じている。

お茶しにゆこうよ・・・

病院の近くの茶店でお茶ですぅーー。

翆「あら晃子さんがいる。これから夜勤?・・・」

晃子さんはチョコレートとクッキーをつまんでいる。

・・・

晃子「これから感染症の患者相手だから水分補給を控えているの・・・」

なんでぇー?

晃子「閉鎖病棟勤務は、防護服着るでしょう。そうするとトイレにゆけないのよ。あるとき若いナースが機器を操作中にガマンしきれずに足をピタリとつけて腰をかがめてトイレ!、と騒いだら、先生がそのまま漏らせ!、といわれて、漏らしたという話があるもん。それは格好悪いぜ・・・」

さすが即物的な医者達の世界・・・

晃子「それに静脈内点滴になると、あのゴーグルに悩まされるのよ。血管が見えにくくて針がさせないのよ!、まして患者さんによっては細せぇーー、血管ないですぅーなんて悲鳴をあげる若いナースもいるわけ。だからさあ骨が折れるぐらい腕をぎゅーーっと握ってやるわけ。それでほら!、今だ!、イケーだよ。こんな話って面白い?、当然つまんないよねぇーー」

(笑)

晃子「じゃ、研修医でやってきた小児科の若い先生、もうナースの希望の星だもん。そう思っていたら学生結婚して奥さんいるんだって。見かけは若いんだけどね。それでも果敢に誘惑するナースもいるの。相手は若い、やりなおしできるじゃん、よし!、もぎ取ったろ!!、というので。でっ、誘惑が功を奏していい仲になって、コンビニでも手をつないで、本人達は隠しているつもりでもナースの間ではバレバレなのよね。しらぬは奥さんばかりっていうやつよ。

 あるとき研修医とそのナースと年配の先生が連れだって回診をしていたら、子供が、先生とこの看護師さん、階段ででチューチューしてたぁーーー、とゆっちゃったわけ。まわりは目が点になって・・・・、年配の先生が、あら!、君奥さんいたよねぇーー?、とまた余計なことを口走って。子供から不倫なんだぁー・・・とはしゃがれて、フリン!、フリン!・・と病棟内をはしゃぎ回っていたのよ。ディズニー映画にフリンという名前が登場するから、子供もすぐ覚えちゃうのよ。それで院内全部にバレバレ。もちろん研修医はさっさと別の病院に移ったけど。小児科の子供って実は同学年の子供達よりもませているんだよ。そんな話は、ままあるんだ」

(爆笑)

晃子「さて修羅場に行くか・・・・」

晃子さんは裏返しにしておいた手袋をひっくりかえして翆と戦場へ、いや病院へ向かった。

 

小樽市南小樽

クロッキー帳NO48.

SONYα6600、SEL3.5-5.6/18-135mm

1)ISO640,焦点距離97mm,露出補正0,f/5.6,1/160

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする