翆「晃子さんからのスマホでお誘いです。アチキもおいでって」
「ほう、ほならゆきますかーーー」
翆「文さんのお店。最近新メニューができて繁盛しているらしいの、お肉よーー」
「はあ?、居酒屋でお肉??」
・・・・
文さんの店にゆくと、晃子さんが既にいた。
文「あら、翆の旦那と一緒なのね。噂の先生ね!」
「まあ、そんな仕事です」
晃子「先ず生ビール!、いつもの燻製ステーキのフルコースを入れてね(笑)。随分と、はやっているじゃん」
文「健さんがつくってくれた燻製ステーキが好評なの。それでね週末だけアルバイトを雇ったの。みっちゃん、お客さんに飲み物届けてぇー」
「はぁーーい」
そういってアルバイトのはっぴを着たみっちゃんが生ビールを持ってきた。
翆「あら!!!・・、ツカモッチャンところの美希さんじゃん!!」
美希「あっ、まずい!、もうバレたか、まあいいかぁー」
文「お知り合い?」
翆「お友達のお嬢さん!」
晃子「なんだぁー、みんな知り合いばかりじゃないかぁー」
美希「はい、お待ちかねのセットですぅー」
翆「わぁーすごい!、居酒屋さんなのに完全に洋食系だよ」
晃子「これが牛肉の燻製コース!」
翆「全部燻製なんだ」
文「そう、健さんが馬喰小屋で燻製用のかまをこしらえて、そこでつくっているの」
「これ!、昔食べたことがある。本場はアメリカのテキサスで、スモークヤードといってた、これ絶対に旨い・・・」
文「よかった、お口に合って」
晃子「なんだぁー、皆さん目がないですねぇー」
「だって、これ、本格的に燻製にされているもん」
・・・
つまり牛肉の燻製フルコースで盛り上がっていった。
「美希ちゃーん、ビール飲まない?」
翆「まだ未成年、ん?」
「はい、いただきますぅー」
翆「あら・・・」
それぞれの秋が一堂に会したみたいだ。
・・・
小樽の秋も深まってきた。