Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング287. 小説:小樽の翆218.  それぞれの秋が一堂に会した

2020年10月29日 | Sensual novel

 

翆「晃子さんからのスマホでお誘いです。アチキもおいでって」

「ほう、ほならゆきますかーーー」

翆「文さんのお店。最近新メニューができて繁盛しているらしいの、お肉よーー」

「はあ?、居酒屋でお肉??」

・・・・

文さんの店にゆくと、晃子さんが既にいた。

文「あら、翆の旦那と一緒なのね。噂の先生ね!」

「まあ、そんな仕事です」

晃子「先ず生ビール!、いつもの燻製ステーキのフルコースを入れてね(笑)。随分と、はやっているじゃん」

文「健さんがつくってくれた燻製ステーキが好評なの。それでね週末だけアルバイトを雇ったの。みっちゃん、お客さんに飲み物届けてぇー」

「はぁーーい」

そういってアルバイトのはっぴを着たみっちゃんが生ビールを持ってきた。

翆「あら!!!・・、ツカモッチャンところの美希さんじゃん!!」

美希「あっ、まずい!、もうバレたか、まあいいかぁー」

文「お知り合い?」

翆「お友達のお嬢さん!

晃子「なんだぁー、みんな知り合いばかりじゃないかぁー」

美希「はい、お待ちかねのセットですぅー」

翆「わぁーすごい!、居酒屋さんなのに完全に洋食系だよ」

晃子「これが牛肉の燻製コース!」

翆「全部燻製なんだ」

文「そう、健さんが馬喰小屋で燻製用のかまをこしらえて、そこでつくっているの」

「これ!、昔食べたことがある。本場はアメリカのテキサスで、スモークヤードといってた、これ絶対に旨い・・・」

文「よかった、お口に合って」

晃子「なんだぁー、皆さん目がないですねぇー」

「だって、これ、本格的に燻製にされているもん」

・・・

つまり牛肉の燻製フルコースで盛り上がっていった。

「美希ちゃーん、ビール飲まない?」

翆「まだ未成年、ん?」

「はい、いただきますぅー」

翆「あら・・・」

それぞれの秋が一堂に会したみたいだ。

・・・

小樽の秋も深まってきた。

コメント (2)
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