Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング264. 小説:小樽の翆195. 女達の会話

2020年10月06日 | Sensual novel

 

 後日談の続き

札幌のホテルのカフェテラスで・・・

累「高校を一緒に出てから、優子は美容師の学校へいって、それで社会に出て結婚したから、もうすっかり大人だね。それにひきかえ私は大学出て、今年小さな広告代理店に勤めたばかりだから、まだ新米」

優子「大学って2年遅くに社会へ出るから、その分の落差はあるよね」

累「その落差があって、そしたら簡単に男に遊ばれちゃった」

優子「まあ、」

累「それで妊娠しちゃった!」

優子「あら、素晴らしいじゃない?」

累「男には遊ばれたけど、不思議にお腹の子供が可愛くなってきたの。だって彼には遊ばれただけだから愛情のかけらもないけど、お腹の子供を愛せるって不思議な感覚よ」

優子「私達の子供ができたね。だけど、お金は?」

累「全部男の人に出してもらうことにしたの。初めて気がついたんだけど、妊娠すると、お腹の子供って男の人の首に刃物を突きつけたみたいなのよ。言うこと聞いて従うほかないと思うの」

優子「それでどんな男の人?

累「私の勤めている会社の社長!、所帯持ち」

優子「じゃあ、不倫ね」

累「不倫以下よ、遊ばれただけだもん」

優子「世間体があるから、お金は出してくれるわよね。その遊び人の社長さんに、お腹を貸したって感じね」

累「金銭的支援を約束させたから、出産・育児は私達でできるよね。それが面倒になったら、彼に認知させて向こうの子供にする方法もあるしさ。そうすると養育の手間がかからないじゃない。それから新しい仕事することができるし・・・。それでも私はまだ20代よ」

優子「いつまで勤めるの?」

累「もちろんお金をもらうまでよ。次第にお腹が大きくなって生まれそうだというのは、ものすごい説得力があるよね?。未婚の母をしますといって(笑)

優子「大丈夫、生まれたら私達で育てよう。この先楽しいじゃない」

累「二人の秘め事ね」

優子「私達の仲も秘め事ね((^_-)-☆)」

・・・

もちろん、累さんと優子さんが高校時代の同級生だったということは、ベーヤンも知らないし、そのときから二人はレズビアンだったんだ。カミングアウトすることなく、今に至っている。

コメント
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