後日談の続き
札幌のホテルのカフェテラスで・・・
累「高校を一緒に出てから、優子は美容師の学校へいって、それで社会に出て結婚したから、もうすっかり大人だね。それにひきかえ私は大学出て、今年小さな広告代理店に勤めたばかりだから、まだ新米」
優子「大学って2年遅くに社会へ出るから、その分の落差はあるよね」
累「その落差があって、そしたら簡単に男に遊ばれちゃった」
優子「まあ、」
累「それで妊娠しちゃった!」
優子「あら、素晴らしいじゃない?」
累「男には遊ばれたけど、不思議にお腹の子供が可愛くなってきたの。だって彼には遊ばれただけだから愛情のかけらもないけど、お腹の子供を愛せるって不思議な感覚よ」
優子「私達の子供ができたね。だけど、お金は?」
累「全部男の人に出してもらうことにしたの。初めて気がついたんだけど、妊娠すると、お腹の子供って男の人の首に刃物を突きつけたみたいなのよ。言うこと聞いて従うほかないと思うの」
優子「それでどんな男の人?」
累「私の勤めている会社の社長!、所帯持ち」
優子「じゃあ、不倫ね」
累「不倫以下よ、遊ばれただけだもん」
優子「世間体があるから、お金は出してくれるわよね。その遊び人の社長さんに、お腹を貸したって感じね」
累「金銭的支援を約束させたから、出産・育児は私達でできるよね。それが面倒になったら、彼に認知させて向こうの子供にする方法もあるしさ。そうすると養育の手間がかからないじゃない。それから新しい仕事することができるし・・・。それでも私はまだ20代よ」
優子「いつまで勤めるの?」
累「もちろんお金をもらうまでよ。次第にお腹が大きくなって生まれそうだというのは、ものすごい説得力があるよね?。未婚の母をしますといって(笑)」
優子「大丈夫、生まれたら私達で育てよう。この先楽しいじゃない」
累「二人の秘め事ね」
優子「私達の仲も秘め事ね((^_-)-☆)」
・・・
もちろん、累さんと優子さんが高校時代の同級生だったということは、ベーヤンも知らないし、そのときから二人はレズビアンだったんだ。カミングアウトすることなく、今に至っている。